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気温差の激しいC2への道

本日は2020年5月15日です。7年前の今頃僕たちは、C1からC2を目指して歩いていました。標高差はそれほどでもないのですが、正面にローツェ、右手にヌプツェ、そして左手にエベレストの西陵と言う、巨大な壁に囲まれています。そして太陽が真上に行くと、そこは灼熱の白い砂漠になるんですよね。昼間は30℃〜40℃、プラスです!そして夜はマイナス30℃。寒暖差にすると60℃ある、と言うことで、体調管理には体調の管理にはとても気を使いました。
寒暖差の激しい今日この頃ですけれども、皆さん元気にやっていますか。くれぐれも体調に気をつけて、皆さん、トレーニング頑張ってください。

本日のMIURA流クライムビクス

※本日から、メイン運動は登山を想定して、ザックを背負って行なってみましょう!!

【準備体操】
  登山体操・・・リズムよく、楽しくトレーニングしましょう

【メイン運動①】 
  ①ウォーキング・・・1.8km
  ※もしくは以下の②か③より選択してください
  ②スロージョギング・・・10分間(5分間×2セット)  
  ③階段のぼり・・・20階分、もしくは踏み台昇降・・333回分
  
【メイン運動②】 
  クォータースクワット・・・40回×3セット
【補助運動】
  ショルダークライマー・・・10回×2セット

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三浦豪太の遠征日記 −2013年5月17日−

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朝起きると雲がアイスフォールから湧き上がるように発生していた。しかし、今日の行程を考えると、若干曇っていた方が楽である。今日進むウェスタンクーンは両側が7000~8000m級の氷の岩稜に囲まれていて、太陽に照らされると、まるでパラボラアンテナのように太陽光が谷底に反射し、中を行く僕たちは虫眼鏡で焼かれたように熱くなる。

歩き始めると雲が程よく太陽を阻害し、わずかだが風もあるためそれほど暑くなくて済んだ。以前ここを歩いたとき、ザックにいれた温度計が50度を指していたことがあった。そのことを考える今日はラッキーだ。ウェザーニュースによると天気は回復傾向にあるという。その予報を知ってか、ウェスタンクーンは朝から大忙しだ。目の前にも後ろにもまるでアリの行列のように人がいる。

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ローツェフェースが見えるところに来ると、C3にも、サウスコルにつながるトラバースにも人のラインが点々としている。今、ウェスタンクーンを歩いている人たちの登頂日はおそらく21日で、現在、C3にいる人たちは20日、そしてサウスコルに向かっている隊は19日の登頂を目指して登っているのだろう。

今年のエベレストは珍しくおとなしく、その扉(ウインドウ)を今月20~25日までおおむね安定して開けている。通常は2~3日くらいしかチャンスがないことを考えると、チョモランマの女神は今年は寛大だ。そのため、登山者もばらけるため、山頂へ向けて数珠つなぎとなるような、ラッシュアワーの心配をしなくても済む。

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僕達が昨日ベースキャンプを出発したときの登頂予定は24日だった。しかし、ウェザーニュースさんから新たな数値予測を聞いて、予定を一日早めた23日に登頂することを検討している。24日もそれほど悪くないようだが、23日のほうがより登頂に適しているようだ。本来は今日、明日、明後日とC2でのんびり休養してからその後5日間かけてアタックと考えていたのだが、C2の休暇を一日返上して19日にC3を目指すとちょうど23日に登頂になる。もともとC2に長くいる理由はなく、しいていえば長くいれば少しだけ休めるかなと思っていた程度。しかしここは標高6400m。今までこの高度まで順化を進めていない父にとって、この標高に長居することは、体力の低下を招いてしまうことにもなりかねない。

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今晩、ウェザーニュースさんからくる天気予報によって、もしまだ23日がより登頂日に適しているのなら予定を変更することにした。しばらくした後の天気予報は、やはり24日よりの23日の方がいいようだ。

その旨をシェルパに伝えると、すぐに予定を変更するため酸素ボンベの整理を始めた。彼らにとっても早く遠征が終わるのはいいことなのだ。これまで遠征が遅れることはあっても、早く終わることは珍しい。僕達も目標が近づいてきたことで身が引き締まる思いだった。

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