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バンクシーの最新作

イギリスの東海岸に今月いくつものストリートアートが出現しました。「バンクシーのものとほぼ確信」または「かなり質の高い偽物だろう」と専門家たちは憶測。

1週間後、バンクシーが自身のインスタにこれらの新しい落書きをした過程のビデオを投稿したので、本物と判明しました。

新作のひとつは、沈みかけの舟の上で水をかき出す少年とそれを手伝わない子供を描いた「運命共同体」という絵 (ヘッダー画像も)。

カニで有名なノーフォーク州クローマーの護岸に「高級賃貸のみ」と描かれたやどかりの絵。

ユーモアとホームレス、難民、賃貸市場への非常に深刻なメッセージを組み合わせたもの、と言う専門家もいます。

同地区の役所は当初「海風や波に洗われて自然に消滅するまで観光客や地元民に楽しんでもらおうか」と言っていたが、バンクシーが自作と認めるや否や壁画を保存する手配をし、それが済むまでは絵を一時的に合板で覆うことにしました。

護岸下に描かれたこんな小さな落書きなのですよ。👇

バス停留所の屋根の上をダンスフロアに見立て、男女2人が踊り、1人がアコーディオンを演奏しています。

ゲームセンターのUFOキャッチャーみたいなグラバークレーン。

しかし本作が描かれた後、その下に「BANKSY コラボ EMO」という言葉や6匹のテディベアの落書きによって改ざんされました (画像下) 。バンクシー作と分かってからは地元の役所は壁画を保護するカバーを取り付け、警備員を雇いました。

英国の海辺や街をキャンピングカーで小チームで移動しながら、新作を描いているらしいバンクシー。

壁画制作に使う「スプレー塗料」と休暇の「バケーション」を組み合わせた造語「英国の偉大なスプレーケーション/A Great British Spraycation」と題された絵👇

カクテルを片手にデッキチェアに寄りかかってくつろぐネズミ。バンクシ―はこの不遜で遊び心のあるネズミがお気に入りのようですね。

バンクシーがやることは無知な破壊行為だと言う人もいて、彼のアートはさまざまな建物の壁に描かれているので消されたり塗りつぶされる傾向があります。

上で述べたように、登場したばかりの「スプレーケーション」シリーズはすでに改ざん、破壊されたり、いくつかの絵はなくなっています。

片や、バンクシーの芸術を保護するための努力も為されています。

次はどんな落書きをしてくれるかと楽しみに待っている人々はたくさんいるのです。

あっという間に描いて去っていくバンクシー (とその仲間たち?) のテクニックは相当なモノ。

しかしふつうは無断でこんな落書きされたら、建物の持ち主としてはたまったものじゃないですね。

どれも消されても文句言えない作品ばかりなので、バンクシーがお金目当てで創作しているのでない事は確か。

彼のお気に入りのネズミとその上に「大きくなれ、さもなければ帰れ」と落書きされたミニチュア・ドールハウス。

英BBCはこれらがなぜ描かれたのか、どんな意味があるのか、などを解明したいと報道しています。

バンクシーは天才なのか反逆者なのか分かりませんが、彼の芸術は一過性で風雨にさらされていずれ消え去る運命にあるという事実は、このアーティストがとても人気がある理由の1つではないでしょうか。

 出典      
https://www.instagram.com/banksy/                     
https://www.bbc.com/news/uk-england-norfolk-58121178

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