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あなたが食べているものはどこから来てるの?②

このマガジンは、自分を含め、この記事を読む人が「食」についてポジティブに明るく考えるきっかけになればいいなという想いで書き続ける。

前回の記事はこちら↓


第2弾!テーマは「鶏肉・卵」

朝早く起きると、近所のペットのニワトリが鳴く。
イメージ通りコケコッコーと鳴いてほしいが、アーァアーと少し音痴なのが可愛い。

卵を産み、鶏肉にもなるニワトリ。
さて、そんなニワトリたちはどのように育てられているのだろう。

<ニワトリたちの住むところ>

ニワトリはバタリーケージに詰め込まれる。
バタリーケージの「バタリー」の語源は「一連の一つの装置」を意味し、ワイヤーでできたケージを連ねて何段にも重ね、その中に鶏を収容する。

↑こんなイメージ(アマゾンより)実際に使われているものはもっと汚いので、ここに載せるのはやめておく。
とても狭く、羽を広げることもできない。卵を産むためだけに生まれてきたようなものだ。

アニマルウェルフェアの意識が高いEUではバタリーケージは禁止されている。
日本のニワトリの9割はこのようなバタリーケージで育てられているらしいが、日本でもこれが禁止される日がくるだろうか。


<バタリーケージの法律上の禁止>

先述したように、EUではバタリーケージは禁止された。

筆者はイギリス最大の鶏卵生産業者ノーブル・フーズ(Noble Foods)の施設を訪れたが、その中にこのような場面があった。

鉄板の屋根で覆われた巨大な鶏舎の中にはおびただしい数の雌鶏がいた。約1年半(普通は8~10年)という短い生涯で、日光を見ることは1度もない。吊り下げられた電球は一定の間隔でついたり消えたりして、人工的に昼夜を作り、産卵プロセスを調節する。彼らのくちばしはケージ式農場ならどこでも見られるように、攻撃を防ぐためのレーザーで切断されている。すべて法律に基づいてこのありさまだ。自分たちはいったい何をしてきたのか、と思えた。

法律で守られていたとしてもストレスフリーな環境で育っているようには見えない。
また、私が調べていくうちに「エンリッチドゲージ」と呼ばれる改良型ゲージは容認されているということを知った。おそらく、この施設ではエンリッチドゲージを使っていたのだろう。

だが、このバタリーケージの禁止は特に大企業に影響を与え、例えば欧州マクドナルド、セインズベリー(英大手スーパーマーケット)、ヘルマン・マヨネーズなどでは、今では平飼い(ゲージフリー)卵のみ扱うようになった。

〈メスに生まれても、オスに生まれても>

先述したが、日本のニワトリの9割はこのようなバタリーケージで育てられている。そんな中、このような現実があることもシェアしておく↓

市場に回っているはメス鶏が生んだものであるが、それでメス鶏の役割が終わったわけではない。卵が産めなくなったメス鶏は鶏肉になる。
また、オス鶏は「オス」として生まれただけで、その日のうちに殺される。

メスに生まれても、オスに生まれても、どちらにしろ地獄なのだ。

需要がなければ、供給されない。
彼らの人生を決めるのは、私たち消費者である。

〈オーガニック〉

日本でも最近よく聞く「オーガニック」という言葉。健康に良さそう。農薬使ってないんでしょ...など、抽象的に「いいもの」というイメージがあると思う。

・日本のオーガニック 

日本の有機食品(オーガニック食品)には有機JASマークを見ることが出来る。

有機食品(オーガニック食品)がJASに適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができる。(農林水産省より)

厳しい審査の結果、私たちのもとに届いている。また、アメリカ合衆国、アルゼンチン、オーストラリア、カナダ、スイス、ニュージーランド、EU加盟国はJAS制度と同等の制度があるそうだ。

農薬や化学肥料などの化学物質を使わないことは、私たちの健康を守ることは勿論、自然環境の保護農家さんの安全にもつながる。

・台湾のオーガニック養鶏場 
筆者が訪れた台湾にも「オーガニック」という概念はあるが、基準が違うようだ。

台湾で見たのは30万羽の雌鶏が工場のような建物の中で積み上げられたケージで飼われている光景。死にかけた雄鶏や、卵をあまり産まなくなった雌鶏をビニール袋に押し込んで窒息させ、死んだらゴミ箱に入れる。餌でさえ本当にオーガニックと呼べるのか疑わしい。

これは台湾の「オーガニック」養鶏場で行われていることである。

だが台湾ではこのような現実があるにも関わらず、「医食同源」(食事は医療の根本であり、病気を治す薬と健康を増進する食事とは、本来根本は一緒であるので、日常の食生活に気をつけることが大切だ)という考え方があるためなのか、人々は抗生剤や成長促進剤を日常的に投与されていない家畜から得られる、より健康的な食品を求めていた

<鶏肉・卵の代用品>

上記ではその背景を知り、オーガニックや平飼いの鶏肉や卵を選ぶことについて書いたが、その代用品も紹介しようと思う。そもそもの消費量を減らすことに繋がる。

・鶏肉の代用
①冷凍豆腐

例えば、唐揚げやナゲット、そぼろなどに代用できる。豆腐は鶏肉より脂質が低く、タンパク質も豊富なため、ヘルシー!

②大豆ミート
大豆は「畑のお肉」と呼ばれるように、低脂肪・低カロリー・高たんぱくなのが特徴。調理前は大豆の匂いが気になると思うが、うまく調理すると臭みもなく、本当のお肉に近い食感が楽しめる。

③車麩
わたしはまだ使ったことはないが、友達によると美味しいらしい。お麩は味がよく染みそう!

他にもひよこ豆やレンズ豆での代用や、日本には馴染みがないかもしれないが、テンペもいま世界中で話題となっている。

・卵の代用品

①豆腐
この前、友達がヴィーガンたまごサンドを作ってきてくれたのでここでシェアさせてもらう。

②お菓子を作る時は...
お菓子を作るのであれば、リンゴやバナナを潰したものを使う人が多いらしい。

まとめ

普段、私たちが食べている鶏肉や卵がどう生産されているかを知るだけでも、どう見るかが変わると思う。
私は以前、手羽先を食べているときに不自然に足が折れていたことがあって、「あぁこの鶏は酷い環境で育てられたんだな」と思ったことがあった。

この問題は、アニマルウェルフェアだったり、抗生剤や成長促進剤が大量に入っている餌を食べて育った鶏肉を食べる私たちの健康に関わっている。
それだけでなく、化学薬品を使うことは自然な状態を崩すことになる。自然な状態を崩すこと、それは生態系を崩しているということだ。微生物生態系がアンバランスになったり、大気汚染や気候変動に繋がっている

ひとりひとりの行動がこれからの世界を作ることになる。是非、有機JASのマークがある食品を手に取ってみたり、代用品を使ってみてほしい

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