バットマンで有名な悪役!ジョーカーの秘密【映画】
「バットマンのジョーカー」と聞いて、みなさんは何をイメージしますか?
私は、「笑いながら罪を犯す犯罪者」という印象です。
しかし、そもそも彼は「なぜ」狂ってしまったのでしょう?
今回は、その「なぜ」の部分に注目した映画、『ジョーカー(JOKER)』を紹介します!
※ネタバレなしのレビューです。
☆この記事がおすすめの人
バットマンのジョーカーに悪い印象しかない
犯罪心理学に興味がある
悪役側が主役の映画が観たい
バットマンシリーズに興味がある、もしくは視聴済み
ジョーカーってどんな悪役?
バットマンシリーズに登場する、緑の髪、白く塗られた肌、ピエロの化粧が印象的な犯罪者です。
また、「狂人」という言葉に相応しい「先が読めない行動をする」人物でありながら、バットマンと渡り合える、高度な知性も持ち合わせています。
作中では「犯罪者の中のカリスマ」という立ち位置で、バットマンを追い詰めて行きます。
※今作の『ジョーカー』は過去に制作されたどのバットマンシリーズとも世界観が繋がっていない、完全単発作品です。
映画・ジョーカーのあらすじ
売れないコメディアンでありながらも、大道芸人の派遣として働いているアーサー(後のジョーカー)。
高齢の母を介護しながら、貧しい暮らしをしています。
しかし、彼は「突然笑い出す」という、自分ではコントロール出来ない脳の疾患を抱えていました。
定期的にカウンセリングにかかり、薬を服用しながら、どうにか「人を笑顔にしたい」という夢を実現するために生活するアーサー。
素直なアーサーですが、心の病を抱えた人に対しての世間の目は冷たく、不幸が重なり、アーサーは徐々に疲弊していきます。
「コメディアンを目指す笑顔の素敵な優しい男性」から、「全てをジョークと言い切る最狂・最悪の犯罪者」になる過程を、リアルに描いている作品です。
目が離せなくなるくらいに鬼気迫る、アーサー役のホアキン・フェニックスの熱演は、必見です!
映画・ジョーカーの簡単な人物紹介
・アーサー・フレック(ジョーカー)
自身の病に苦悩しながらも、まっすぐに生きようと努める男性。心優しい性格。後に「ジョーカー」と呼ばれる犯罪者になる。
・ペニー・フレックス
アーサーの母親。身体が不自由なため、アーサーが介護している。
・マレー・フランクリン
アーサーが憧れている、人気トーク番組の司会者。
・ソフィー
アーサーと同じアパートに住んでいる、シングルマザー。
・トーマス・ウェイン
ゴッサムシティの名士。
・ランドル
アーサーの職場の同僚。
映画・ジョーカーのみどころ
実は優しいジョーカー?
アーサーが葛藤する様子が度々描写され、苦悩する様子に心が痛みます。
作品ごとによって設定が変わるジョーカーなので、これはあくまでも「1つのif」ではあります。
しかし、1つの可能性として、ジョーカーの内面が深く掘り下げられている作品です。
「なぜそうなってしまったのか」。
バットマンシリーズを観ただけでは、まったく予想していなかったジョーカーの姿が、この映画作品にはありました。
歴代のジョーカーファンの人からは、賛否の別れるものかもしれませんが、是非一度観てみて欲しいです。
アーサーと母親の関係性と、大いなる秘密
弱々しいアーサーの母親、ペニー。
シングルマザーでアーサーを育ててきた彼女には、どんな秘密があるのか?
私は「え…?!」と思わず声がでるくらいに驚きました。
感じ方は人それぞれだとは思いますが、実際に視聴して、是非真相を考えてみてください。
ジョーカーとバットマンとの関わりは?
バットマンシリーズでも、バットマンに対して強い執着を見せるジョーカー。
全て冗談というわりに、なぜこんなに執着するんだろう?と、考えたことはありませんか?
今作は世界観を共有しない作品とはなっていますが、「なぜ執着するのか」という部分の1つの選択肢が判明します。
様々な可能性があるので、真実は闇の中ではありますが、観る人によって意見が分かれる展開です。
ぜひ「もしかして…?」という部分を楽しみながら、「自分なりの答え」を導き出して欲しいです。
アーサーのような「優しい人」が損をする?
母親の介護、事情を知らない他人からの冷たい視線、自分本位な仕事仲間。
「自分のことで精一杯」な人が多いと、必然的に生きづらい環境になっていきます。
そのときに標的にされるのは、「言い返して来ない気弱な人」です。
標的にする方は、勿論罪です。が、標的にされる方も罪なのか、そんな世間となってしまったのが罪なのか…。
アーサーに降りかかる理不尽に、私は胸が締め付けられました。
誰が悪で誰が正義なのか
「勧善懲悪、というわけには行かないのが世の中」と言う意見もありつつ、心の中では「善悪」を決めたがるのが人の性です。
「自分が信じるものが正義で、それ以外は悪」という極端な意見もあります。
この作品は、その難しい部分を視聴する側に投げかけてきます。
アーサーは最初から狂っていたのか
妄想と現実の境界があやふやなアーサー。
劇中でも、突然場面が切り替わる部分があり、観ている方も「どれが真実で、どれが妄想なのか」が混乱してきます。
彼はどこから狂いだしたのか、その点もじっくり考えながら鑑賞してみて欲しいです。
犯罪心理学の面から観るジョーカー
犯罪心理学とは
サイコパスやシリアルキラーなどの分類で、「なぜ犯罪を犯すのか」家族構成や周辺環境を紐解き、犯罪が起こらないようにするにはどうしたらいいかを、多面的に考えていく学問です。
ざっくりとした説明なので、気になった人は、詳しくはウィキペディアを参照してください。
アーサーを取り巻く環境について
映画の中で、「ネグレクト」「虐待」「家族の愛を知らない」「優しい人達が周りにいない」「暴力が日常的」などなど…。
少し調べたことのある人なら「あ、聞いたことあるぞ。」という単語が度々出てきます。
犯罪心理学に詳しい人
これから勉強しようと思っている人
上記の人には、別の視点からも参考になる作品なのでは、と感じました。
ただし、あくまでもフィクションのキャラクターであり、実際の人物とは異なります。
その点は、混同しないようにしてください。
映画・ジョーカーがおすすめの人、おすすめ出来ない人
映画・ジョーカーがおすすめの人
バットマンシリーズのファン
別側面のジョーカーを観てみたい
ジョーカーという悪役に興味がある
ゴッサムシティの世界観の一面を知りたい
ifの世界戦や物語の可能性を広げる解釈が好き
上記の人には、特におすすめです。
※何度か記入していますが、今作は「完全に単発の作品」です。
今までのバットマンシリーズと世界観を共有しているわけでは無いので、その点はご留意下さい。
ジョーカーのイメージを壊したくない人には非推奨
反対に、その点を割り切れず、
今までのジョーカーのイメージを絶対に壊したくない人
には、個人的にはおすすめ出来ないと感じました。
映画・ジョーカー まとめ
☆「ジョーカー」まとめ
ジョーカーは、バットマンシリーズに登場する悪役
今作は、完全に独立した単発映画
今までのバットマンシリーズとは世界観を共有していない別作品
「なぜ犯罪者になったのか」「元はどんな人物なのか」という、ジョーカーの一面を知ることが出来る
単語も出てくるので、犯罪心理学に興味のある人にもおすすめ
今回は『ジョーカー(JOKER)』を紹介しました。
人間の心の動きがリアルに表現されており、終始緊張感のある映画でありながら、瞬きするのが惜しいと感じるような作品でした。
是非この不思議な魅力を体感してみて欲しいです。
バットマンシリーズとは独立した作品でありながら、様々な楽しみ方・可能性を秘めた『ジョーカー』。
バットマンの既存ファンも、「ちょっと気になる」という新規ファンも、興味のある方は是非観てみて下さいね!
では、今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!