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物理難系シリーズ 波動 演習問題38(p.349) <第1分冊完了🎉>

来年2022年度入試に立ち向かう受験生の皆さま、こんにちは。2021年8月9日(月曜日)、本日も私との楽しい触れ合いのお時間がやってまいりました。
3月7日(日曜日)からスタートした物理難系シリーズも本日で第1分冊(力学・熱・波動)が完了です。この5か月間、皆さま本当によくがんばりました。


当ページは「物理難系シリーズ 」のコンテンツページとなります。
下記リンク先が当シリーズへのご案内ページとなりますので、当シリーズのご利用を考えていらっしゃる方はまずはこちらをご覧ください。

⚠️ ご利用を考えていらっしゃる方は必ず親御さんとよくご相談ください。
⚠️ ご不明な点などございましたらご遠慮なくお問い合わせください。

🌟 シリーズと謳っておりますが、ご利用方法は皆さまの完全な自由です。
・ペースメーカーとして最初からすべて通して利用する
・興味のある特定テーマだけを利用する
・気になる問題だけを利用する
・演習問題だけを利用する
といったように、さまざまなご利用方法がございます。


以下は、当シリーズ(note記事によるオンライン指導)にご参加される方への記事となります。どうぞよろしくお願いいたします。


🎉 第1分冊完走記念として今回の記事は無償とします 🎉
当シリーズの記事見本としてぜひご検討ください。
いつもこんな感じで楽しくやっています。当シリーズへの皆さまのご参加を心よりお待ちしています。


【波動 演習問題38(p.349) オリジナル解答例とコメント】

【教材】私のオリジナル解答例です


✅ 教材は印刷してコクヨフラットファイルにファイリングしていってください。難系の特別解答集が徐々に出来上がっていきます!


以下、コメントです。


■ Ⅰについて
図を描いて考えましょう。w1は三角形の相似より求まります。
🌟 当シリーズで何度も申し上げていますように、必ず図を描いて考えるようにしましょう。


■ Ⅱ(1)について
こちらも図を描いて考えましょう。

ヤングの実験(2スリットの光波干渉)を考えます。
この後の設問(2)で微小近似をするので設問(1)では微小近似をする前の経路差を使って答えておきましたが、難系の解答のように微小近似をした後の経路差を使って答えても許容解にはなるでしょう。


弱め合う条件は①経路差を使って考えてもいいですし②光路差を使って考えてもいいです。
すなわち
① 経路差=半波長の奇数倍
② 光路差=半波長の奇数倍

のどちらかで立式します。

経路差を使って考える場合は「経路差が生じている経路中の波長」を使い、光路差(=絶対屈折率×経路差)を使って考える場合は「真空中の波長」を用います。当シリーズでこれまで何度も注意してきた通りです。補足資料もご参考ください。
🌟 空気の絶対屈折率1とみなせば
・光路差=1×経路差=経路差
・真空中の波長=1×空気中の波長=空気中の波長
となるので理解が怪しくても正しい答えは出てしまいますが、それではダメです。自分がどちらの立場(経路差 or 光路差)で考えているのかを意識して立式するようにしましょう。


■ (2)について
問題文で提示されているように単スリットによる干渉はスリットを分割して考えるのが(少なくとも高校物理では)基本です。
同一趣旨の問題を難系(波動)例題50、難系(波動)演習問題15で扱いましたので詳細はそちらをご覧ください。

(1)の結果に対して微小近似を用います。微小近似の式が与えられているのでそれに従って計算します。
🌟 微小近似の式は常識としてください。一般に、|α|<<1のとき(1+α)^n≒1+nα です。問題文で与えられた式はn=1/2の場合です。

経路差計算(微小近似込み)は図形的に処理してもいいです。こちらのほうが計算が楽なので実戦的です。補足資料をご参考ください。


■ Ⅲについて
ⅠとⅡで求めたw1とw2を使ってw1+w2とします。
結果の式はよく見かける形(f(x)=Ax+B/x, ここでA>0, B>0)です。補助線の役割をする漸近線を描けばグラフもササっと描けます。
🌟 漸近線だけでなくD=D0での長さ関係にも注意してグラフを描いてください。採点に際してここは見られるポイントです。

w1+w2の最小値は相加平均・相乗平均の関係を用いるのが簡単です。


■ 『道標』の誤植(間違い)について
本問(出典:1996年度(後期) 東京大学 第3問)は当シリーズ指定参考書『理論物理への道標(下)』例題4.7にも収録されています。確認したところ1箇所誤植(間違い)が見つかりましたので情報提供しておきます。

2021-08-08_道標誤植

出典:『理論物理への道標(下)』例題4.7 解答の図 p.56

D=D0での長さ関係が不正確です。解答例で提示したように修正しておきましょう。

✅ 誤植で悩むのは時間の無駄ですのでやめましょう
① 難系第1分冊については当シリーズで誤植等を指摘&修正済みです(100個以上)。引き続き第2分冊についてもこれまで通り当シリーズで誤植等の指摘&修正をしていきますのでどうぞご安心ください。
② 難系以外の指定参考書5冊についても気付いた誤植等を当シリーズで指摘&修正していく予定です。
③ 日々の勉強の中で「これ誤植かな?」と思ったらお問い合わせ頂ければ対応いたします。お問い合わせにあたって追加のご支援等のお気遣いは一切不要です。当シリーズのnote記事の値段は難系と指定参考書5冊のトータルサポート込みの値段(=オンライン指導料)です。

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■ Ⅳ(1)について
ⅢのD0に数値を代入して計算します。計算に際してキレイにルートが外せるように数値が配慮されています。理物の先生方のお優しさです。
🌟 理物の先生方がお優しいのは世界の常識です。東大入学後(そして理物進学後)にわかります。


■ (2)について
図を描いて考えましょう。像の大きさhは三角形の相似より求まります。

D=D0のときのw1+w2はⅢで得られた式に数値を代入して計算します。

難系の解答では有効数字2桁としていますが、与えられた数値は有効数字1桁ですので有効数字1桁としたほうがいいでしょう。


■ 総評
ピンホールカメラの原理の問題でした。光波干渉の基本事項が問われているだけです。高校物理の波動分野のキモは干渉です。これが波動分野の全てと言っても過言ではありません。確実な理解をお願いします。

《今回の演習を通して学んで頂きたいポイント及びアクションプラン》
① 少なくともおうちでの演習では図を描いて考える。図を描いて思考を巡らせるのは物理の実力向上に効果的。
② 光波干渉の問題では「経路差(光路差)=干渉条件」を立てる。
③ 経路差と光路差の違いを理解する(光路差=絶対屈折率×経路差)。
④ 経路差を使うときは経路差が生じている経路中の波長を使い、光路差を使うときは真空中の波長を使う。
⑤ f(x)=Ax+B/x で最小値を求める場合は相加平均・相乗平均の関係を使うと便宜。
⑥ 誤植で悩むのは時間の無駄。少しでも「おかしいな」と思ったら問い合わせる。


🌟 今回で難系第1分冊(力学・熱・波動)の例題&演習問題の全154題が完了です。この5か月間、皆さま本当によく頑張りました。
🌟 これまでの教材は印刷してコクヨフラットファイルに綴じましょう。難系の特別解答解説集の出来上がりです!今後はこの教材を辞書的に使っていきましょう。

🌟 お疲れとは存じますが引き続き難系第2分冊(電磁気・原子)がスタートしますので予めご了承ください。



今回の記事は以上となります。
ご意見・ご感想・ご要望等ございましたら、noteの「クリエイターへのお問い合わせ」からお願いします。今後の記事改善の参考にさせて頂きます。

このたびは当記事をご支援頂きまして誠にありがとうございました。


🌟 当記事および教材の内容の正確性については十分に注意をしておりますが、ご不明な点などがございましたらご遠慮なく「クリエイターへのお問い合わせ」からお願いします。
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