見出し画像

物理難系シリーズ 難系レビュー

2022年度入試(あるいは2023年度入試)に立ち向かう受験生の皆さま、こんにちは。2021年12月29日(水曜日)、本日も私との楽しい触れ合いのお時間がやってまいりました。


2021年3月7日(日曜日)からスタートした『物理難系シリーズ』。
ようやく昨日、例題&演習問題の全295題を無事に完走🏃しました。
そこで今回は当シリーズの総まとめとして難系レビューの回といたします。

早い話が
「難系って巷でいろいろ言われてるけど結局のところどうなん?」
という業界最大の疑問にこたえる企画です。
全問題を解いて徹底検討した私が忖度一切なしでレビューいたします。


難系レビュー

1. 難系(なんけい)とはそもそもいったい何なのか?

難系とはニュートンプレス様から出版されている高校物理の問題集『難問題の系統とその解き方』の略称(愛称?)です。
本書は業界最高難度の高校物理の問題集として広く認知されています。
ポップでキュート💕な表紙が目印です。


2. 内容について

掲載されている問題自体は特に難しいとは感じませんでした
基本的な内容を問う問題ばかりだと思います。
問題選定もよいと思います。古典的有名問題や東大京大の貴重な古い過去問も多数収録されていて演習のしがいがあります。

例題には必要最低限の解答解説が掲載されています。しかし、一般高校生が見たら「何言ってるのかよくわからない」ものに映る可能性が高いです。
難系が業界最高難度と言われている真の理由は「問題が難しいから」ではなく「解答解説が何言ってるのかよくわからないから」だと思います。
実際、私が見ても「は?」と疑問符が付く箇所が随所にありました。私であれば「ここは不適切だな」「ここは間違いだな」「ここはこういうふうに解く方がいいな」というように臨機応変に対応できるのですが、それができない一般高校生にとっては「は? なんやこれ?」となります。

演習問題には解答のみ(最終的な答えのみ)が別冊に掲載されています。解説は一切ありません。
私としてはよくわからない解説もどきがついている例題よりも最終的な答えのみが掲載されている演習問題の方が好きです。問題なんて自分で解けるので最終的な答えのチェックさえできればいいからです。

【結論】
掲載されている問題自体は基本的で教育的な問題が多く難易度も適切で素晴らしいです。しかし解答解説が不親切なのでよく分からない状態になります。「難しい」と感じる真因はおそらくコレです。
物理の基礎学力がある人が演習用素材として使う(≒難系の解答解説に期待しないで使う)のであればよいですが、初学者が難系の解答解説に期待する姿勢で使うのであれば百害あって一利なしです。


3. 誤植について

難系と言えば誤植です。(で す よ ね ?)
巷の難系レビューを見てみますと「難系には誤植が多すぎる」とたいてい書かれています。

これは真です。
皆さまご承知の通り、この10か月間にわたって当シリーズで指摘&修正してきた難系の誤植の数は100個以上にも及びます。
答えそのものが間違っているものから添え字間違いやフォント間違い、図の間違い、段組み間違いなど、さまざまなタイプの誤植が散見されました。
いくら何でも多すぎです!

随所に散りばめられた大量の誤植と対峙するのは百戦錬磨の私でも相当苦戦しましたので(∵常に誤植か否かを疑いながらページをめくることになって神経が擦り切れました)、ましてや物理をまだよく分かっていない一般高校生が大量の誤植と対峙しながら学習を進めていくのは非常に困難です。

難系が業界最高難度と言われている理由として「誤植が多すぎて都度正誤判断をしながら学習を進めていかなければならない」というのもあると思います。大量の誤植と対峙しながら学習を進めていくのは難易度が高いです。

出版物に誤植が避けられないことは重々承知していますが、いくらなんでも限度というものはあります。誤植が100個200個と平然と散りばめられている高校物理の参考書問題集を私は難系以外に知りません

難系は誤植がなくなるだけでもかなり使いやすい問題集(独学可能な問題集)になるはずですので、ニュートンプレス様の編集部(校正部門)には校正品質の向上をぜひともお願いしたいです。


4. 難系の効果的な使い方について

難系に収録されている問題はどれも基本的で教育的なものばかりです。せっかくよい問題が揃っているのですから、それなりの指導者と一緒に解き進めて1題1題から学びを得ていくほうがいいと思います。
(というか、解説の不親切さと大量の誤植のために難系を独学で使いこなすのは現実的には非常に厳しいです)

独学ですと1題解いたらそれで終わりでそれ以上のものは得られません(すなわち問題を解く作業で終わりがち)ですが、指導者と一緒に解き進めれば指導者の解答例や考え方などから新たな学びを得ることができます。1題解き進めるごとに何か一つでも新たな学びを得ることができれば大きな収穫です。
問題演習の機会を問題を解く作業で終わっていてはもったいないですし意味がありません。その1題を通して何を学ぶかが重要なのです。

近年は個別指導塾なるものが流行っています。
難系を教材として個別指導塾の先生と一緒に解いていくのは難系の効果的な使い方の一つと言えるでしょう。
個別指導塾はいろいろあるようですが、
・ 毎回先生が変わる
・ 先生1人 対 生徒n人 (n:2以上の整数)
の個別指導塾はダメ
🙅です。
また、場当たり的な指導する個別指導塾(≒先生が事前に問題を解いてきてくれずにその場で生徒と一緒に考え込んで時間を浪費する個別指導塾)もダメ🙅です。
指導前に先生自身がきちんと問題を解いて深く検討を行い指導時には先生が自身の解答例を提示しつつ指導をしてくれる個別指導塾を選ぶようにしましょう。
そのような優良な個別指導塾は指導料はそれなりにすると思いますが(月額5万円~10万円以上?)、結局は何もしてくれないいい加減な個別指導塾に月額3万円~5万円も支払うくらいなら、値は張ってもちゃんとした個別指導塾に通ったほうがいいです。
お金は取り返しがつきますが人生の時間は取り返しがつかないからです。

あるいは宣伝となってしまいますが、『物理難系シリーズ』も選択肢の一つとして検討して頂ければ幸いです。全問題に対して私のオリジナル解答例を提示したうえで解説コメントをつけています。難系の誤植も私が気付いたものについては全て指摘&修正しています。私と一緒に難系を楽しく進めていくことができる講座です。


5. まとめ

① 掲載されている問題自体は基本的で教育的な問題が多く難易度も適切。
② 解答解説が不親切。難系が難しいと言われている真因はおそらくコレ。
③ 独学は厳しい。指導者と一緒に解いた方が1題から学べるものが多い。
④ 誤植はホント勘弁してほしい。


以上となります。ご参考頂ければ幸いです。



📔 note 📔
https://note.com/mitty77777

🐦 Twitter 🐦
https://twitter.com/mitty77777

🖊️ Blog 🖊️
https://mitty77777.blogspot.com

🌙 サポートもお待ちしています 🌙

皆さまの「スキ」と「サポート」が励みです。いただいたサポートは運営費用として大切に使わせていただきます。