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可燃記

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可燃ごみの日(月・木)に書くことを目指す日記。
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2024年6月の記事一覧

2024/6/27 ぎゃりぎゃりとふわふわ

2024/6/27 ぎゃりぎゃりとふわふわ

今度はドライヤーが壊れた。

スイッチを入れると「ぎゃりきゃりぎゃり!」とおよそドライヤーから出るとは思えない音が出る。痰が絡まっているような、我修院達也が演じたカエルみたいな。髪は乾くが、音が恐ろしすぎて生きた心地がしない。なるべく風をゆるくして、だましだまし髪を乾かした。

ドライヤーはどこもかしこもつるっとしていて、外して中を掃除なんてことは想定されていないようだ。しばらくあちこちかりかり引

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2024/6/24 家電の魂

2024/6/24 家電の魂

スティックタイプの掃除機がゴミを吸ってくれない。スイッチを入れたままヘッドを持ち上げると、今吸ったものを全部撒き散らかしてしまう。

悲しい、もう寿命なのかもしれない。でも買ってそんな何年も経ってないのにな、ちゃんとヘッドも掃除してるし、ゴミだって溜め込まないようにしてるのに。途中に詰まっていた猫の毛をほじくり出したりぞうきんで拭いてやったり私なりに可愛がってたのに、と思っていたら、昨日、掃除機の

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2024/6/20 潤してこぼれて濡らすもの

2024/6/20 潤してこぼれて濡らすもの

水を飲むのが下手くそで、常に胸元を濡らしている。

口元が緩いわけではなくて、コップ(またはそれに準ずる液体を入れる容器)の傾け方が下手くそなのだ。一度にたくさん飲みたいのか、もっと早く飲みたいのかよくわからないが、いつも多めに傾けてしまう。溢れた水は鼻先を濡らしながら胸元を経由して床にこぼれ落ちる。人間は健康を維持するために水分を1日1.5Lは飲むべし、という言説に影響されてなるべく水分を摂るよ

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2024/6/17 頭のてっぺんからつま先まで

2024/6/17 頭のてっぺんからつま先まで

体の硬さがいよいよ極まっている気がして、柔軟を始めた。たまに立ち上がってぐいぐい肩を伸ばしたり、体を折り曲げたりしている。指先と地面の距離は遥か遠い。

インターネットで調べてみたり、ものの本を読んでみたりもした。どこもかしこも硬いが、まず足首が硬くしゃがめない。膝の裏が硬くて前屈が遠い。股関節が90度くらいしか開かない。股関節が硬いからといって、そこを無理に開こうとしてもだめで、実はもっと上、腰

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2024/6/14 明日がまだ何ひとつ失敗していない新しい日だと思うとうれしい。

2024/6/14 明日がまだ何ひとつ失敗していない新しい日だと思うとうれしい。

ちょっと前まで「不安になるくらい暇」とか言ってたくせに、急に忙しくなった。忙しすぎて遅くまでパソコンに張り付いていて、日記の更新を怠ってしまった。

単純にやることが多くて脇目も振らずに作業していると、段々気持ちが前のめりになって、ついでに体も前のめりになって、そのままずぶずぶ作業の世界にめり込んでしまう。イヤホンをしてるのに音が遠くなって、重たいゼリーに沈んでるみたいに身体感覚が鈍くなって、ずい

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2024/6/10 「すんっ」の実践

2024/6/10 「すんっ」の実践

朝からぼちぼち仕事をする。
昨日からずっとあるドライヤーのことが忘れられない。夢に出るほど焦がれている。ドライヤーに。

この土日、日本で一番大きなレゴブロックのイベントに参加するために、家族で神戸へ行っていた。
家族4人の一泊旅行だ。各々少量の持ち物をパッキングして、各々担いで、新幹線に乗った。
これまでは子どもらが、ちょろちょろしたり騒いだりつまらなくて泣いたりするため長時間の移動にはもっぱら

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2024/6/6 おたまじゃくしと戯れる

2024/6/6 おたまじゃくしと戯れる

猫1を素のまま抱いて電車に乗っていた。こんな満員電車で、もしも手を離したらあっという間にいなくなってしまう。なぜハーネスもケージもなくこんなことになっているのだ。うわ、向かいの扉の横にえんじ色の変な形のジャケットを着た田中圭がいる。なぜ?

というところで目が覚めた。肩口に猫1がどっしりと上半身とあごを乗せて、さらにはべっとりと両腕を伸ばしてぷうぷう寝ている。これのせいか。

実は先月仕事が少なく

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2024/6/3 揃っていても、揃っていなくても。

2024/6/3 揃っていても、揃っていなくても。

早朝にスマートフォンがぶえぶえと鳴き出した。寝ぼけていたので、それが緊急地震速報であるということに気づくのにタイムラグが生じる。飛び起きて枕元のスマートフォンを手に取る。夫はすでに起きていて、朝食の準備をしていた。大人と子ども、家族の人数分のスマートフォンが寝室とその地続きのリビングにあり、口々に「地震がきます」と大音量で叫んでいる。同じ言葉、同じ声色のAI音声。でもユニゾンにはならない。そのラン

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