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夫婦で外食の風景


結婚記念日に夫婦でちゃんとした外食をするのはいつぶりだろう。うちのちゃまは割とそういう記念日とか誕生日は覚えてる人だ。毎年何かしらプレゼントをくれたり、外食したりする。ドラマやCMにあるみたいな、高価な宝飾品だとか花束だとかをくれるわけではなく、一緒に買い物に行った時にたまたま私が気に入ったお洋服とかバッグとかを誕生日のプレゼントだと言って買ってくれたり、外食ったって居酒屋とか焼き肉とか、そんなもんだ。


それが、今年は違った。結婚記念日だからと言って、高級な鉄板焼き屋さんを予約してくれた。記念日当日は平日だったから少し日にちはズレたけど、本当に久しぶりに“ちゃんとした”お店に連れてってくれた。
予約の時に“結婚記念日のディナー”であることを伝えていたようで、予約席には一番上の所に“Wedding Anniversary Menu”と書かれたメニュー表が置かれていた。そのお店には、10年以上前初めて行って以来。その時は人生初のA5のお肉を食べた。まさに、とろけるくらいの柔らかさだった。今回はそれとは1つランクをさげた、ヒレのコース。ちゃまはヒレ肉が大好きなのだ。


さて、まずは『クラゲのお刺身 土佐酢和え』。

コリコリ触感のクラゲ、ちゃまはコリコリ触感が大好きだ。お酢で和えてあるが、この土佐酢っていうの、まろやかな酸味。酸っぱすぎず、サッパリ。かつお風味のおだしで割っているのだろう。美味しかった。


『前菜盛り合わせ』。

一見デザートかと思うような可愛いらしいビジュアル。5種類の前菜がそれぞれ串に刺してある。サーモンのカルパッチョ、マグロの炙り、カニのお団子、自家製ハム、そして熟成じゃがいものミルフィーユ仕立て。この、じゃがいものミルフィーユは、もはやデザート。1年熟成させたじゃがいもを使用しているとかで、じゃがいもの甘味、旨味がハンパない。チーズを挟んでいて、ケーキみたいだった。


スープは『自家菜園の白菜のスープ』。

白菜、玉ねぎ、ベーコン、トマトの入ったスープは、薄味にもかかわらず、素材の旨味が凝縮されている感じ。


さてメインの『国産牛のヒレステーキ』150g。

食べやすい大きさに切ってくださっているので、お箸でいただく。たれは、自家製ポン酢と、高知県の熟成醤油。薬味は、ガーリック、岩塩、刻み山わさび。いろんな組み合わせで食べられる。特に美味しかったのは山わさび。ツンとこないわさびの美味しかったこと。これだけでご飯いけるくらい。A5じゃなくでも充分柔らかい。小手伸也似のシェフが、「お肉に関して、何かありますか?あっちの方が量が多いんじゃないかとか」などと笑わせる。私も「数を数えるのを忘れてました」と返す。目の前にシェフがいる対面の席ならではのシェフとの応酬。パンも自家製のフランスパン。ちゃまはもちろん、パンをおかわりした。


そしてデザートとコーヒー。

デザートは、自家製ソフトクリーム、柚子風味のクレームブリュレ、チョコレートケーキ、フルーツ。お皿にチョコレートの、『ご結婚記念日おめでとうございます』と、私たちの名前の文字。サプライズだ。「記念写真を撮りますね」と言ってくださり、5分もしないうちに写真と今日のメニューが書いてあるカードが届いた。本当に良き記念。


ここまで約1時間ちょっと。いつもわぁーっと行ってわぁーっと食べておしまい、な私たち夫婦にしてはゆっくりとゆったりと食事を味わって食べたほうだ。ちゃまは最後のころには飽きて早く帰りたそうにしてた。帰りにTSUTAYAに寄る?とか、コンビニ寄る?とか言ってくるので、「寄らない」と一蹴。そういうところが、いくつになっても子どもだ。でも、ちゃまのおかげで豪華なディナーをいただくことが出来たから、そこは感謝。帰りにシェフが、「じゃ、次はまた来週ですか」と冗談を言う。本当に毎週、とまではいかなくても、年に何度かは日常と切り離された空間でゆっくりと食事が出来るような暮らしがしたいものだ。



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