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日本語は難しいのだ、の巻


私と旦那さんの結婚が決まって、初めて旦那さんの家にご挨拶に行った時のこと。何だか嫌な言い方に聞こえるかもしれないが、義母と、旦那さんの兄嫁のやり取りに私は驚愕したのだ。具体的にどんなことを話していたかは覚えてないが、とにかく嫁姑というより本当の親子のような、歯に衣着せぬやり取りだったと思う。


歯に衣着せぬ

「歯に衣着せぬ」とは、率直にものを言うことだ。「確かにその通りだ」「言いにくい事をよくぞ言ってくれた」という褒め言葉である。私は義母と兄嫁のやり取りには少し違和感を覚えた。いくら仲の良い嫁姑であっても、もう少しお互いに優しいもの言いができないものか、と。だからこの場合は歯に衣着せぬというのは間違った使い方なのだろう。では、2人のやり取りの様子を表す他の言葉は何だろう。


率直にものを言う

義母も兄嫁も、率直にものを言うという共通点がある。「率直にものを言う」とは
これもまた褒め言葉だろう。しかし少し言い方を変えると、思ったことを「そのまま口にする」「はっきり言う」「ズバズバ言う」ということになる。そう考えると、あれ?なんだか無神経な人みたいになってないか‥?そうか、親しき中にも礼儀あり、が何だか欠けているのだ。


表裏の無い人

はっきりものを言う人は表裏の無い人というイメージがある。「表裏の無い人」とは、相手によって言動を変えたりしない。内心で別の感情を抱いていないということだ。正直で嘘をつけない、陰で悪口を言うより面と向かって思った事を言える人だ。しかしなんでもかんでも面と向かって言うことが、必ずしも良い事だろうか。それを言うことで、もしかしたら相手が不快な気持ちになるかも知れないという事が思い当たらないなんて、デリカシーが無いと思われても仕方がない。


歯に衣着せぬも、率直も、表裏が無いのも、一歩間違えたら無神経


発した言葉はなかったことには出来ない。「私は今こういう気持ちで喋っています!」と、頭の上に吹き出しでも出ていれば、口ではそうは言ってても本当は私のためを思って言ってくれているのね!と分かってもらえるかも知れないけれど、アニメや漫画じゃないんだから吹き出しなんて出るわけもなく。

だったらやっぱり、相手に不快感を極力与えないような言葉のチョイスや言い回しに気を付けるしかない。


率直さの反対が、嘘をつくということでは無い。
正直な人が空気を読めないというわけでも無い。


ただ、相手の事を考えて言葉を発する慎重さは大切かもね。



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