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[小説]陽光が月肌を撫でる。

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ショートショートショートです。 大学生のお話
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2021年4月の記事一覧

[小説] 陽光が月肌を撫でる。 (4)

[小説] 陽光が月肌を撫でる。 (4)

前回までのお話は....

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 夜の七時五分前、人々はどこか目的地を目指してひたすらに歩を進めている。

女の子を待つ間、特にこれと言ってやることがあるわけではないから、女の子を他人の行き交う交差点から見つけようと注視していた。

陽が落ちた交差点を行き交う人々の頬を照らすのは、信号機や過剰に装飾された広告(若手女優がハイ

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