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就活を悩む薬学生のあなたへ#2

こんにちは。光谷です。新潟県内で主に薬局の会社で代表をしています。(自己紹介はこちらから)


薬学生の皆さん、就職先、キャリアの描き方迷いませんか?私自身も薬学生時代に将来についてとても悩みました。
そんな学生時代に、モヤモヤを吹き飛ばすために取ったアクション、エピソードを3回に分けて綴ってみます。(今回は第2弾)

ちなみに第1弾はこちら。


「やりたいこと」がわからない

高校卒業時、「親がそういう仕事をしてたから」という理由で薬学部を選んだ私は、就活時にとても悩みました。

「やりたいことは特にない。でも、このまま薬剤師になるのは嫌だ」と。
その感情を抱いた理由の一つは、当時、薬局業界へのバッシングが強く、薬剤師になることに全く希望が持てなかったからです。

平成初期の頃、政策を追い風に、一気に市場拡大した調剤薬局業界ですが、当時、一部薬局企業の不祥事等が立て続けに報道され、薬局の在り方に様々な声があがっていました。

「薬局はあんなにいらない」
「薬を袋に詰めてるだけなのに、薬学部で6年間も学ぶ必要ある?」

自分の親(非薬剤師)が薬局を経営していたこともあり、このような業界への悪い声も同世代の人に比べると触れる機会が多かったと思います。

「自分が取得しようとしている資格は、
 親から継ぐかもしれない仕事は、
 世の中に必要とされていない仕事なんだろうか。」

私が学生時代に抱えていたモヤモヤの根本にはこういう「薬屋の息子」「アトツギ」ならではの想いがあったのかもしれません。

アメリカの薬剤師に抱いた理想

「本当にこの道で良いのだろうか?」というモヤモヤは抱えつつも、具体的に何をしたらよいかもわからず、普通の学生らしい、バイトと勉強と遊びに明け暮れる日々が過ぎていきました。

卒業も近づいたある時、大学内の掲示板で、
『アメリカの姉妹校(薬科大学)への短期派遣留学 希望者募集』
の案内を見つけました。

「アメリカの薬剤師って日本と異なり、ワクチンを打つことができたり、血圧等のバイタルをとったり、調剤はテクニシャンが行うから、コンサル(健康相談)に特化していて、社会的にも信頼されている」

と聞いたことがあったので、もう好奇心が抑えられませんでした。

2次情報じゃなく、1次情報を取りに行く(#1より)

その日の内に母親に「アメリカに行くからまとまった金を貸してくれ。」と振り込め詐欺かのような電話を掛けたことを覚えています。

学校側は、国家試験前の6年生がいくことは想定していなかったらしく、若干驚かれました。

これがUSAか!

数カ月の準備期間を経て、日本を立ち、アメリカのボストンにある薬科大学につきました。

当時、23歳。社内広報チームに色々突っ込まれました。


自分にとって、始めての海外だったこともあり、見るもの、聞くもの全てが刺激的で、これまでにない高揚感を感じていました。

滞在中は、現地のドラッグストアや高度医療を行う病院など臨床現場を見学し、そこで働く薬剤師の話を聞いたり、大学内で学生や教授達から講義を受けたりしました。

英会話は雰囲気とボディランゲージで乗り切るタイプです。

現地の大学の先生と話した、こんな言葉は印象に残っています。

「アメリカは医療保険制度上、軽症の風邪で病院にかかったら、日本よりも多くのお金がかかる。だから、まず薬局がファーストアクセスになっていて、薬剤師に頼る機会も多い。」

「薬の調剤はテクニシャンがするので、薬剤師はコンサル業務(患者応対)に特化している。そうなると求人数は少ないので、就職できるように色んな努力をしている。日本もいずれそうなるかもね。」

同じ職業でも、国によってこんなにも制度・仕組や需給状況が違うものかと驚嘆しました。

こんな事も言われました。

日本の多くの薬剤師が薬の効果を確認するために、バイタルをチェックしなかったとしても、あなたは今日ここで薬剤師が職能を発揮するためにバイタルを取る意義を学んだのだから、やればいいのよ。

「こんな環境だからできないよ」みたい場面に遭遇する事って仕事でも人生で死ぬほどあるんですけど、「本当にそうか?できる手段はないか?」と疑う大事さはこの時に学んだ気がします。


「環境や制度は簡単には変えられないけど、自分自身を変えることはできる。」

滞在中の学びを最終報告をする機会をいただいた際、こんな言葉が自然と出てきました。

正直、今でも、日本の医療の環境やルールに「もっとこうなれば社会全体の最適化になるのに」と思うこともあります。

でも、どんな環境だろうと、顧客に選ばれる人、良い仕事する人、その結果ルールや空気感を変えちゃう人っているんですよね。自分もそんな「環境をできない言い訳にしない」前向きな人でありたい。。。

「やりたいこと」が浮かばなければ逆転の発想!

この記事で伝えたいことは、「アメリカ行け!」ということではありません。(笑)。

「やりたいことがない」浮かばない場合は、逆転の発想で、「これはやりたくない」って負の感情を原動力にすると次へのアクションや未来を考えやすくなるかもってことです。(決して、何かを差別的に見たり、誰かを否定することではなくて)

逆転の発想!


私自身も振り返ると、負の感情、怒りに近い感情が自分を突き動かしてきたなと感じます。

例えば、こんな感じ。
「20代に、色んな挑戦や経験をしなかったと将来後悔したくない」
短期派遣留学に行く動機、新卒入社した会社の選択基準
「薬剤師(薬局)に対する見え方、評価を変えたい」
薬局経営する原動力

ぜひ、迷って迷って仕方ない方は、心から湧き上がる、「こうなりたくない」「こんな後悔したくない」を原動力に今後のキャリアを決めてみても良いかもですね。

拙筆でお恥ずかしいですが、悩める誰かの気づきにあれば幸いです。
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【おまけ】
「挑戦や経験こそが人生の宝や」って想いは、社会人になってからでも一緒ですよね?
法人の枠を超えてそんな挑戦や経験を法人の枠を超えて経験ができる"マワレ"という薬局企業間での交流プロジェクトを志が同じ企業様とやっています。
実際に体験した社員の話を聴いたり、各企業が身近に感じるイベントを次回はR6/3/24に開催しますので、お時間ある方、来てね!
↓参加申し込み
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc73FpZyxCUm9Nxpxz9Z95SrLnyYrNxfCHqry6i7_xtThIwZg/viewform

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