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老舗でベンチャー企業を興すとは?-後編-

株式会社三ッ輪ビジネスソリューションズ代表の片岡です。

あっという間に2月になりますが、皆さまお正月休みはゆっくりリフレッシュ出来ましたでしょうか?
私は神社周りをしてきて、多くのスピリチュアルな体験ができ、新しい年への期待を膨らませております。

さて、先日“老舗でベンチャー企業を興すとは?-前編-”を書かせていただきました。
これから起業する上で、まずは“現実を知る”という部分に特化した内容です。

今回は多くの先輩経営者から教えてもらったことも交えながら、私のように“社内ベンチャー”を興すメリットについてお話しますね。

前編では経営者の視点から、 私自身も日々反省している“時間”の使い方の難しさについて書かせて頂きました。

唐突ですが、企業を人間の体で例えるとすると、私は以下のように考えています。

総務・人事=骨格(会社の屋台骨)
経理・財務・法務=臓器(会社が生きるための機能を正常化)
営業事務=血液・筋肉(会社が病に負けないように強化)
広報=口・手足(会社の動きを伝える機能)
営業=エネルギー源(会社が生きるためのエネルギー獲得)

色々と異論もあるかもしれませんが、そこはご愛敬で…

会社を存続させるうえでどれが欠けても困りますが、上記の機能を司る人間の脳が、経営者にあたるのではないでしょうか。
ベンチャー企業において、それぞれの機能の重要性を理解はしていても、すべてを完璧にやり切るには圧倒的に時間が足りません。

私は老舗企業内でベンチャーを興す最大のメリットは下記の2点だと思っています。

1:上記のような機能が既に揃っていること
2:老舗のブランド力(市場からの信用力・資金調達力)を活かせること

1は何となくイメージが沸くと思いますが、2のブランド力は特に、一朝一夕に自分ひとりで築き上げられるものではありません。

多くの起業家が、ベンチャーファンド・クラウドファンディングなどで資金を集めて事業運用にお金を利用しているように、事業を興すには多くの資金が必要です。。

また金融機関や大手企業も、ベンチャー向けの金融商品を開発したり、投資目的で提携ベンチャー企業とのアライアンスを強化してみたり、様々な策を講じています。

ベンチャー企業の創業からの生存率は10年後は約70%、20年後は約52% (帝国データバンクより)とも言われており、事業が継続できなくなる原因の多くは資金ショートです。

当社グループのような老舗企業が80年以上もの間事業継続が出来ているのは、“市場からの企業価値が評価されていた“という事に他なりません。
万が一のことがない限り資金ショートするリスクが低く、企業同士での取引開始の際にも信用性が担保できることは非常に大きなメリットだと思っています。

また、事業を継続する上で、社会情勢に柔軟に対応できることも重要です。

老舗と言われている企業も最初はベンチャー企業であり、様々な社会現象の荒波に打ち勝ってきた実績があります。
現在100年以上の歴史がある企業は、第二次世界対戦・オイルショック・バブル崩壊など、現在の私たちが経験したことのない危機においても生き残った知見と信用、何より“ブランド力”があります。

私自身も、多くのお客様と商談を重ねる上で、“歴史のある企業内で立ち上げたベンチャー”であるメリットを感じることが多々ありました。

老舗企業内でベンチャーを興すことで、リスクを限りなく減らし、市場の求めているサービスを作ることに集中できる環境を得られると思います。

一方で、“老舗ならではの慣習や知見があり過ぎるが故に、保守的でスピード感に欠けるのでは?”というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

当然、多くの危機を乗り越えてきた歴史あるが故、という部分はあるかもしれませんが、そこは老舗かそうでないかというよりも“企業の特徴”によるところが大きいと思います。

会社が大きくなるにつれ、社会へのアウトプットの価値が高まるメリットもありますが、“他社よりもかっこいい会社だと思われたい”、“自分がやらなくても誰かがやってくれる”、“責任は取りたくない”、“誰かを出し抜きたい”…といった大企業ならではのネガティブな側面が少なからず出てしまうことも。

当然すべての大企業がそうだという訳ではないですが、本当にチャレンジを積極的に応援する文化のある会社なのか?気になる点は、面接の際に質問してみると良いかもしれません。

その点当社グループは “圧倒的なスピード感で、質の高いアウトプットにこだわる”という特徴があると思っています。
やみくもにGO!を出すのではなく、多種多様な業界の知見を持ったメンバーがフォローをしてくれるので、リスクの置き所が事前にわかる!というのも強みのひとつではないでしょうか。

記事を書いていて、私自身まだまだだなと自分の未熟さを痛切に感じています。

抽象的な表現になってしまう箇所もあり歯がゆさもありますが、引き続き当社もガッツリ成長していこうと思っております!

これから就職される方・新規事業を興したい方などにとって、有益な情報になれば幸いです!

●前回の記事

片岡雅典(かたおか・まさのり)
他業界で営業・IR・PRなどを経験した後、2016年に三ッ輪産業に入社。経営戦略部で、新規事業開拓、LPガスや電気事業のさらなるシェア拡大のための新規サービス立案などを担当する。2019年10月、省エネ・防災などにかかわる新規ソリューションを手がける株式会社三ッ輪ビジネスソリューションズを社内ベンチャー企業として法人化し、同社の代表取締役社長に就任。

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