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多様性の実現には上下左右を見るだけではなく、前を見て後ろを見る必要がある。

今回は”多様性を考える”ことについて私なりの体験も交えながら書きたいと思います。

・上下とは世代(ジェネレーション)を表す。

上下とは世代(ジェネレーション)を表す。
 これは言わずもがなでしょう。多様性を考える上で切っても切れないテーマの一つ。多くの方がプライベートでも仕事でも直面する「ジェネレーションギャップ」などと広義によく使われたりもします。
 プライベートでは、例えば「できる限り偏差値の高い有名大学を受験して、有名な大企業に就職することが安泰で良い人生」である。こんな家族や親子間での会話は今も昔も変わらずに起こっている日常的なものです。しかし、親や教師、子どもといった世代別にみると、このような一律的なものの考え方には疑問を感じます。きっとこれを読んでくださる方もそうでしょう。終身雇用制度が終焉と言われる現代において、世代を超えて、理想と現実にギャップが生じている良くある事例といえます。もちろん、各世代により考え方は様々です。

・左右とは性の在り方(セクシャリティ)を表す。

 次に仕事面から見てみましょう。これは実体験を踏まえたお話です。昨今、SDGsよろしくダイバーシティ&インクルージョンと言われる、サステナブルな世界実現のために人権やよりよい働き方などについて、企業をはじめとして社会全体として取り組みが進められています。その中で、”男性育休”について議論がありました。1986年に施行された「男女雇用機会均等法」から、30年以上の時を経てやっと議論するに至ったのか…と個人としては思ったほどです。LGBTQと広がる中で、まだまだこのレベルの議論、そもそも”男性”という枕詞を付けなくてはならない時点でとても遅れています。”女性”役員登用率という話題も同様です。優秀であれば、性別の垣根などあろうはずがない…。

と、理想としての単純解はそう言いたくなりますが、ここで一番初めのテーマが顔を出してきます。もうお気づきでしょう。そう、世代の要因です。
男性育休にしろ、女性登用にしろ、過去の歴史からその恩恵や機会を得ることが叶わなかった方々が多くいらっしゃいます。さらにその方々はまだ18~65代の現役で働かれている中に内包されます。そのような方々が企業などのトップ層にいるのですから、それは簡単にはいきません。人間ですから。
それにこれは、決して悪とも善ともいえないものです。ただ、今後の企業価値や成長性には少なからず影響がでてくることでしょう。
大事なことは、上下(世代)と左右(セクシャリティ)を一人一人が認識することからはじまります。さて、これで上下左右が繋がりました…では、終わり。

では、ありません。

・そして前と後は…

最後の一つです。

 それは、””です。それもこれまでの過去の”心”とこれからの未来の”心”。私はこれが最も大切だと思います。
それはなぜか。今の世代(≒年齢)も生まれ持ったセクシャリティも変えることはできず、不可逆といえます。ですが、心だけは別になります。
 心はどこまでも強く、またどこまでも儚く脆くなるものでもあります。そんな心を人はそれぞれ持っています。この世に生を受けてから今この一瞬まで小さく、時に大きく変化してきました。それはその人自身にしか分かりません。もしかしたら、それすらもまだよくわからない方もいらっしゃるかもしれません。

私にとって”#多様性を考える”ことは、世代やセクシャリティはもちろん、なにより”心”を考えることが必要不可欠だと理解しています。そのためには、相手への抽象的な理解ではなく、その方一人一人とこれまでとこれからに向き合う姿勢が大切です。人は社会や会社、友人、家族などの大小さまざまなコミュニティを形成して生きています。ですが、多様性とは結局は人間の人間による個として互いの歩みによる相互理解の先にしかゴールはないと思うのです。それが広がれば、どんな大きな輪になろうとも多様性の実現に繋がると信じています。

#多様性を考える

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