屋久島ビジネスリトリート②
屋久島に来てびっくりしたのは水の美しさ。
沖縄とかで海がきれい、は見てきたけど、屋久島の川のきれいさは半端なくて透明感のある水というべきか、、、、。
うっとり身惚れちゃうぐらいにきれい。
どんなに調べてもなんの栄養素も発見できない、なんでもない水(ガイドの小原さん談)
島全体が大きな岩のようでどんどんろ過していくことや、「一月に35日雨が降る」と言われる屋久島の雨の多さが生み出しているのか。
その美しい水はどこまでも透明で細胞の中にどんどんと入っていくよう。
前日、機嫌のいい酔っ払いの私はすっかりと寝坊をして、美味しい朝ごはんにありつけずチェックインの30分前に起きてしまったのです〜。
ありがたいことにお弁当をつくってくれて、それをもぐもぐ食べながら向かったのが「モスオーシャンハウス」
すずらんみたいな(ガジュツという漢方薬の原料だそう)葉っぱが畑に植えられているのを「なんだろうねー」なんて眺めながら、進んで行くとちょっとした坂があって、そこを上がると「到着」との声。
ちょうどお弁当のたんかんジュースを飲み終わって、目をあげると、背の高い草食的な笑顔のいまちゃんこと今村さんが、やぁ、という感じでむかえてくれました。
https://moss6.com/
ふと海の方を見ると、結婚式でもするのかしら?と思えるようなデッキが見える。
海がパノラマに広がってなんて気持ちいいんだろう、と思っていると、実は
もともとはすごい背の丈を超えるようなススキが茂っていて(南国だから半端ない)海は見えなかったそう。
そこを刈って行ったらこの景色に出会ったらしい。
まだ20代だったいまちゃんとその仲間は、毎日ガイドから帰ってきて巨大なススキの草刈りをしていたんだって。
「あの頃は若かったから体力あったんですよねー」と笑ういまちゃんはとてもとても楽しそうで眩しかった。
ここの軒先にもバナナがぶら下がってて
「屋久島にはバナナをぶら下げるのか?」を聞くと、食べきれず持て余した誰かが持ってきてくれるそう。青いバナナが「一気に熟してボタボタ落ちてくる」のはさぞ大変だろう、と笑っていたら「裏にありますよ」とお庭探検が始まる。
裏庭はジャングルみたいにいろんな葉っぱたちが生えている。
ちょっとしか植えていないのに、どんどん広がっていく命の強さ。
ハンダマやレモンの樹など食べられるものもあって豊かだなー。
すると気持ちのいいアプローチがあって、その奥にもいろんな建物が自然の一部のようになっていて「見たい見たい」と欲望にかられる我々に「いいですよー」とあくまで自然体で見せてくれることに。
それが思っていた以上に素敵すぎて、そこからテンションがバク上りになったのでした。
企業研修でも使っているという野外のキッチンやスペースを超えて、さらに進んだところに現れたのが、一棟一棟がそれぞれの機能を持つ「sumu」プロジェクトでつくった建物。
「風水」というのはまさにそのままに風の通り道は水の通り道になっているそうで、その通り道を考慮せずに建物を建てたりすると血管が滞るみたいに滞るから、水の流れを考えて、そこにある樹の果たしている役割を残して人と自然が調和するにはどうしたらいいかを考えたそう。
だったら、食事するところ、お風呂、リビング、寝るところを機能として分けて作れば良いのではないかとそれぞれを独立させてつくったとのこと。
デッキでそれぞれの建物を繋いでいることで、行き来ができるようになっていて、高床式にすることで、空気が通り抜けていく。まさに風通しの良い環境。
漆喰の下に、朝に炭を吸わせたものを貼ったり湿気対策をしたり、昔ながらの作り方、木の使い方で作られていて、建物自体が森の一部となる感覚。
時間を忘れてしまう心地いい空間。
自然と海や森、川から里という循環の真ん中にいる感覚。
人が来れば来るほど
自然がその息吹を取り戻し
よりゆたかに命が育まれる屋久島へ
それを実現するために、様々なチャレンジをされている
「そういえば、川から海に流れ込んでいるところの混ざった水がアミノ酸がいっぱいあって、塩にするとめっちゃ美味しいって知ってました?」と
子供のようにうれしそうにいまちゃんは言う。
「えー、知らない」と言うと
日本にも何箇所かあるらしく、ここもあるんじゃないか、と言われて
調べたところ「そこの海水は苦くないんですよー」でつくった塩が
「めっちゃうまい」
とのことで、その塩づくりの水を取りに海に行くことが決定!
たらいからホースを伸ばして、採集してボトルに何本か取れたので持ち帰る。コーヒーフィルターで濾過してから、流木や建物を建てた時の廃材を薪にして薪ストーブで塩にするそう。
海水取りが終わったらお昼ご飯が待っていました。
海を見ながらランチして、その後はデッキに丸く座って自然な流れで対話に。
それぞれが感じたことをシェアしていく。
風を感じながら、樹の流れを感じながら、森から川になって海までの営みを感じながら。
言葉はふんわりと柔らかく海の風に溶け込むような温度でたたずむように動いていく。
「気持ちがいいこと、美しいことを選んで行ったら
いつか魔法みたいにガラッと世界が変わるんじゃないか」
一隅を照らす活動をなんともしなやかにニュートラルに心地よく
スマートに周りの人たちをその想いに共感してもらって巻き込みながら
進んでいく姿は、とてもとても素敵でした。
今は、宿泊施設という場所とサービスを提供するスタッフとお客さんという関係性からもっと踏み込んだコミュニティや仲間づくり、場づくりへのチェンジ中。
お互いのアイデアを持ち寄って、共に未来を創造する仲間となってくれる人たちと一緒にこの場作りを続けていきたい。
ファミリーキッズキャンプや企業研修リトリートのプログラムを行うそうですが、「心に自然を宿そう」というコンセプトそのままに変化していく途中とのこと。
私がつくっているasobimaは、はコミュニティからの事業化をどうするか、だったけど、もっといろんな心地よさがあるのかもしれない、と思いました。
「海が森をそだて
森が川をうみ
川が里をうるおし
森川海との巡りとつながりが生まれる
里の暮らしへ」
時代はどんどんと心地よく美しい方向へ
つながっていく未来を感じる場所でした。
つづく
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