mindscapeについて。心世(ここよ)、現世(うつしよ)、常世(とこよ) の接触が紡ぎ出す風景。

mindscape とは何か

mindscapeを、以下のとおり定義する。

mindscape とは、
人間の認知可能な世界を拡張することを目的とした試みであり、
①心世(ここよ)、②現世(うつしよ)、③常世(とこよ)
の接触により、人と人、人と"心"、人と"モノ"、人と"世界"の新しい関係を紡ぎ出すことにより生まれる心の風景である。

以下に定義の補足事項を記す。

①心世(ここよ)
心の中の世界のことで、思い、情動、認知、意識などの世界であり、それらは ②現世(うつしよ)や、③常世(とこよ)からの影響を受けながらも、個人毎にそれぞれ異なる世界を築いている。

②現世(うつしよ)
現実世界のことで、ここではカント哲学の「物自体(Ding an sich)」の意味ではなく、個人が認知する世界としての環世界の中にある現実世界である。
自然、社会、都市、人間関係などの客観的に認知されている世界は、現世(うつしよ)の中に存在する。

③常世(とこよ)
一般的な意味、永久に変わらない世界 (時間軸がない世界) から転じて、仮想空間のことで、因果律を超えて成立する世界 (Unityなどの仮想物理空間では物理法則は一種の操作可能なパラメーターとして存在する)であり、人工知能によって人間の実時間の処理能力を超えて情報の生成が起こる世界であり、情報の形象が変化せずに持続する世界である。

mindscape は何が目的であるか

mindscape の目的は、「mindscape = ①心世(ここよ)、②現世(うつしよ)、③常世(とこよ) の接触が紡ぎ出す風景」 を描くことによって、
人間の認知可能な世界を拡張することである。

mindscape の世界像

「mindscape=心世、現世、常世の接触が紡ぎ出す風景」は、
現世の「個の個としての生」は維持しつつ、心世、常世という場との接触を通して、人と人、人と"心"、人と"モノ"、人と"世界"の新しい関係を築くことにより、人間の認知可能な世界を拡張する場である。

ここで、心世、現世、常世の接触を生みだす「のりしろ」は言葉であり、線であり、音であり、記憶であり、心であり、世界それ自体が内包する全ての事象である。

その世界は、ジル・ドゥルーズ (Gilles Deleuze) が提唱した「リゾーム」のように、中心も始まりも終わりもなく、多方に錯綜するノマド的な関係性が絡まり合う世界であり、それぞれの「生の意思」が、相互接続と自己生成を繰り返すGenection(*)的世界である。(* ;Generation生成+Conection接続)

そして、それらの世界の接触が紡ぎ出す風景全体を見渡している者は、他ならぬ個々の中にある mind(精神,心)である。
よって、この世界像を mind(精神,心)+scape(風景) とする。

mindscape の実現に向けて

■アート
・《Qualia/sound》《Qualia/heart》・・・言語・概念・文字のモデルにより個の中で現世と心世を繋ぐ書作品。
・《Qurney》・・・現世と心世を重ねる巡礼の実践。(Qualia+Journey)
・《おとのほそ道》・・・現世と心世のあわいの音を俳句という音楽装置と、画像生成AIで奏でる。
・《QualiaSeed》・・・人工知能と言語的なシンボルによって記述された認知的補集合。(文学的認知探索空間)
・言語的に記述された認知的補集合から数理的モデルへの変換のための処理システムの開発。
・人工知能と言語的なシンボルによる心情的風景の描写。
・xRを用いた常世と心世が混ざり合う体験。

■エンジニアリング
・衛星データとを用いたAQ(Augument Qualia,拡張クオリア) の実装(Python)・・・現世の実空間上に心世のデータを配置する。
・知覚拡張デバイスの開発・・・知覚拡張デバイス(出力系)と人工知能(生成系)の組み合わせによる認知的補集合領域の実装。
・脳神経科学による実装 (心の状態を伝える技術の工学的研究)・・・2025年大学院入学を目標に準備中。

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