見出し画像

湿気に関するアンケート調査-湿気を感じる時期・場所・対策から併売商品まで分析

今回は、全国のPOB会員3,012人(平均年齢49.0歳)に、「湿気に関するアンケート」を2023年4月21日~4月22日に実施しました。

普段、皆さんは湿気に対してどれぐらい対策を行っていますか?梅雨入り前にお悩みや対策方法等の湿気事情をアンケート調査で深堀していきます。

普段、自宅の湿気を気にする?

まずは、普段、自宅の湿気についてどれぐらい気にしているのかを尋ね、エリア別に分析しました。

6割以上が「気にしている」

アンケートの結果、「とても気にしている(19.5%)」、「まあまあ気にしている(47.1%)」と、6割以上の人が「気にしている」と回答しました。

エリア別にみると、湿気を気にしている割合は「北海道・東北地方(71.2%)」が最も高く、一方「東海地方(59.1%)」が最も低い結果となりました。

湿気の悩みが気になる時期

次に、湿気の悩みが気になる時期を尋ねました。

最も気になる時期は「6月(73.2%)」

湿気の悩みが気になる時期は、「5月(22.6%)」から上昇をし始め、梅雨入りをする「6月(73.2%)」が最も高く、次に「7月(43.7%)」、「8月(28.8%)」が続きました。気温が下がる1~2月も20%以上の人が「湿気が気になる」と回答しています。「特に気になる時期は無い(11.9%)」との回答から、約9割程度の人がいずれかの時期に湿気を気にしていると言えます。

「北海道・東北」、「北陸・信越」のような雪国は1、2月の冬季の割合が多く、「関東」・「東海」・「九州・沖縄」エリアは5月から8、9月にかけて集中する特徴がみられます。地域によっても違いがあらわれることが見て取れました。

湿気の悩みとは?

「カビが生える」が7割以上

湿気の悩みで最も多かったのは「カビが生える(71.1%)」、「洗濯もののニオイが気になる(52.3%)」、「不快な気分になる(38.1%)」の順となりました。
エリア別にみると「カビが生える」に関しては「北陸・信越」、「中国・四国」エリア、「食材が傷みやすくなる」は「中国・四国」、「九州・沖縄」などを中心に北陸から西日本にかけて回答率が高い特徴がありました。特に、「九州・沖縄」は他にも「不快な気分になる」、「湿気を好む害虫(ダニ・シロアリ等)が発生する」といった項目も総計より高い傾向でした。

自宅で湿気が気になる場所

最も気になるのは「お風呂場(83.8%)」

自宅で湿気が気になる場所について尋ねると、最も気になると回答されたのは「お風呂場(83.8%)」、「布団やベッド(75.0%)」、「脱衣所(64.3%)」の順となりました。
コメントからもその様子を伺い知ることができます。

「お風呂場は一年中気になります(50代女性)」
「風呂は使った後に水分を拭いているが、梅雨時期はカビが生えやすい。(40代男性)」
「布団が湿った感じになるのがすごく気になる(20代男性)」
「押し入れの中は湿気が多く、布団の湿りが気になる。(50代男性)」
「脱衣所が湿気で暑くなり、髪が乾かない、化粧水が染み込まない、脱いだ服が臭くなるのが気になります。(30代女性)」
「脱衣所で洗濯物を干しているので、洗面とかお風呂の扉の隅とかにカビが生えているので、毎回掃除するのも手間だし悩んでいる。(30代女性)」

日頃行っている湿気対策

最も高いのは「空気を入れ換える」・「入浴後に換気扇を回す」

対策方法として最も多いのは「窓や扉を開けて空気を入れ替える(62.7%)」、次に「入浴後に換気扇を回す(52.1%)」、「除湿剤を使う(32.3%)」の順となりました。コメントを見るとご家庭それぞれで様々な対策方法を行っていることがわかります。

「寒くてもできるだけ換気をして、結露対策をする。洋服類は乾燥剤や水取りぞうさんなどを利用します。(20代女性)」
「風呂場は必ずタイマーで換気扇をまわします。(50代男性)」
「夏場はエアコンを除湿モードにします。お風呂の換気扇は24時間回しています。(30代男性)」
「クローゼットの壁全体に除湿シートを貼り付けて対策しています(50代男性)」
「湿気対策に炭八という商品を使っている。(30代女性)」
「カビを落とした後、防カビスプレーなどで対策している。(40代男性)」
「アレルギーで布団を外干し出来ないので、布団乾燥機を購入し湿度を対策している(50代女性) 」
「下駄箱にはコーヒーを置いて湿気対策し、室内干しした時には、サーキュレーターを回している。(50代女性)」
「自宅の壁を珪藻土にしている。(40代女性)」

除湿剤:どんなものを使用する?

湿気に対し、「空気を入れ替える」、「換気扇を回す」の次に対策方法として活用されているのが「除湿剤」であることが前出のアンケート結果でわかりました。
日頃どのような除湿剤を使用しているのかアンケートで尋ねると、最も利用されるのは「タンクタイプ(44.6%)」となり、次に続いた「シートタイプ(16.7%)」に倍以上差をつけて利用されていることがわかりました。選ぶポイントは、半数以上の人が「価格・コスパの良さ(53.1%)」と回答しています。購入先は「ドラッグストア・薬局(46.4%)」が最も多く支持をされていました。

湿気が増えると購入するもの

会員のみなさんに、湿気が増えると購入するものを尋ねたところ、前出のアンケート結果にあった除湿剤やカビやニオイ、害虫駆除に関わるものだけではなく、様々な意見を聞くことができました。

■除湿剤やカビやニオイ、害虫駆除対策
「除湿剤売場に行くついでにタンス用の防虫剤も買う。(30代女性)」
「カビ用の洗剤、抗菌スプレー等を購入しカビ防止している。(50代男性)」
「生ゴミの臭いを消すスプレーを買う(50代女性)」
「ダニが発生するので、ダニの除去シートを購入する。(40代女性)」
「害虫駆除剤を買います。(60代男性)」

■洗濯・衣類対策
「洗濯物のにおいが気になるから、良い柔軟剤を買う(30代女性)」
「部屋干し用柔軟剤(40代女性)」
「やはり匂いが気になるから衣類用フレグランスを買う(40代女性)」
「洗濯ローテーションが貯まるので下着類(60代男性)」
「湿気が増えると洗濯物が臭くなるのでハイターを購入する(30代女性)」
「乾きやすいポリエステル混のTシャツ、タオルなどを買う(50代女性)」

■ヘアスタイル対策
「髪のまとまりをだすため、オイルなどを買う(20代女性)」
「髪の毛が広がるのでヘアパックを買うことがあります。(30代女性)」
「縮毛矯正をする。スタイリング剤(40代女性)」
「髪がまとまらないので、シャンプーにこだわったり、ヘアアクセサリーを買う(50代女性)」

■ボディケア対策
「ボディシートを買う(30代女性)」
「お風呂上がりの汗が引かなくなるので、つけるとひんやりするモノを買います(40代男性)」
「制汗スプレーを買う(40代女性)」

■体調不良対策
「頭痛が増えるので薬を買う量は増える(30代女性)」
「体がすっきりしないので頭痛薬を買うことがある。(40代女性)」
「肩こり頭痛が増える季節とも言えるので葛根湯(50代女性)」

レシート分析:1,000枚当たりの出現数/併売商品分析

次に実際に会員が投稿した購入レシート情報から分析を行います。下図は会員が実際に投稿した購入レシートから、「①1,000枚当たりの出現数」と「②併売商品分析」をしたものです。

出現数は梅雨に時期に向け上昇傾向

図表内の①は、1,000枚当たりの出現数をあらわしたものです。会員のコメントにあった「除湿・乾燥剤」、「ブロー・スタイリング剤」の2022年の購買行動を、前出のアンケート「湿気の悩みが気になる時期(図表2)」の回答結果と合わせて分析します。
アンケートで湿気が気になる時期として回答率が高かった5~9月に注目すると、≪除湿・乾燥剤≫は湿気を感じる5月から上昇傾向、9月までは一定の出現数を保っており、梅雨の時期に需要が高まる様子が見て取れます。≪ブロー・スタイリング剤≫も同様に、6月に上昇傾向を見せています。

②は、「除湿・乾燥剤」と一緒に購入されている商品はどのカテゴリーか「併売」をあらわしたものとなります。最もリフト値が高かったのは「防虫剤(14.3)」となり、次に害虫関連の商品「ゴキブリ捕獲器(4.9)」、「室内用芳香・消臭・防臭剤(3.9)」、「カビ防止剤・カビ取り剤(3.8)」が続きます。会員のコメントにあった商品をレシートデータからも導くことができました。POBのデータはこのような関連商品の分析にもお役立ていただけます。

<図表用語補足>
※「リフト値」は、併売率からレシート出現率を割った数値となります。
※一般的に「リフト値が1以上ある場合」は、併売傾向があり、「リフト値が2以上ある場合」は、諸説ありますが関連性が高いと言われています。

日本で梅雨は暦上6月11日と言われますが、近年ではそれよりも梅雨入りは早くなっています。日本気象協会が発表した「梅雨入り予想」によると、梅雨前線の北上は平年と同様か早い傾向だそうです。沖縄や九州から東北にかけて平年並みか平年より早いと言われていますので、対策は早めに行うと良いでしょう。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。

データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。

POBデータサービスにご興味がある方は、以下からご確認ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?