朝鮮王朝実録 総序(12)太祖 李成桂8
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本編は、阿其拔都と言う名の倭寇が出てくる部分で日本でも割と有名なのだが、調べていくうちに創作ではないかという疑いを持つようになった。その理由は、辛禑六(1380)年八月の倭寇が、これだけ大規模の倭寇であれば高麗史に記載があるはずなのに存在しない。確かに辛禑六年八月に鎭浦に現れた倭寇がいる(七月から暴れていたようだ)が、この倭寇は鎭浦で撃退されている(「倭寇公州,金斯革擊,斬四級。羅世、沈德符、崔茂宣等,擊倭于鎭浦克之,奪所虜三百三十四人,金斯革追捕餘賊于林川,斬四十