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【財務3表一体理解法】 -ほぼ1,000字感想文


○タイトル:増補版 財務3表一体理解法
○著者  :國貞 克則
○発行  :朝日新聞出版 (2016/10/13)


■ざっくり概要

PL、BS、CSの3表に関して著者独自の方法で解説している一冊。

他と大きく異なる点は、財務諸表をそれぞれ学ぶのではなく、ある事象に対して、財務諸表がどのように連動して動くのか?を同時に学ぶという点。企業の経済活動を「お金を集める→投資する→利益をあげる」と単純化することで、それを実現している。

 会計のプロになるための学習というよりも、ビジネスパーソンとして身につけておくべき財務諸表の見方を学べる一冊だと感じた。


■学びポイント

※具体的な財務諸表に対する学びは割愛します。概念的に学びになったポイントについて記載します。

○ざっくり財務3表の役割

・損益計算書(PL)
→その期の正しい利益を計算するための表。
売り上げを起点とし、各種の収支を順に差し引いていき5つの利益(売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益)を算出することができる。

・貸借対照表(BS)
→会社の正味財産を計算するための表。
中央で分割され、右側には「これまでどのようにお金を集めてきたか」左側に「集めたお金を何に投資してきたか」がまとめられている。

・キャッシュフロー計算書(CS)
→一年間の会社の現金の出入りを表すもの。
大きく営業活動・投資活動・財務活動により、どのようなお金の流れ(キャッシュフロー)があったのかがまとめられている。


○なぜビジネスマンに会計知識が必要か?

端的な答えは、経営感覚を得られるから。

雇用される側にいたとしても、自分の立ち振る舞いがどのようなカタチで会社に影響があるのか?これを事象ベースから、最終的な財務諸表への着地まで、イメージを持てるようにすべき。そうすることで俯瞰的な視点が養われ適切な経営感覚に繋がっていく。


○財務諸表は繋がっている

本著でのキーテーマは「財務諸表は繋がっている」ということ。

引用/財務3表の5つの繋がり
A:PL上の[当期純利益]はBS>純資産の部の[繰越利益剰余金]と繋がっている
B:BSの右側と左側それぞれの合計は一致する
C:CS最下部の[現金の残高]とBS最上部の[現金]は一致する
D:間接法CS最上部には、PLの[税引前当期純利益]が書き写される
E:間接法CSと直接法CSそれぞれの営業活動によるキャッシュフローは一致する

財務3表はそれぞれ別の目的を達成するためにカタチを変えているが、全て会社の活動について表現しているものである。したがって、随所で関連性があるのは当たり前。

この関係性を掴みながら財務諸表の見方を学ぶのが、本著で紹介されている「一体理解法」である。


出典元↓

※関係者の皆様へ
感銘を受けた作品だからこそ、より多くの方に読んでもらいたくnoteを記載させて頂きました。作成画像など、内容に問題がある場合は即刻掲載停止しますので、ご一報頂けますと幸いです。

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