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アルコールとの闘い

 昨年の2月ごろ、2期目の選挙が近くなって当選の願掛けのため禁酒を始めた。普通にやっても続かないと思ったので、Twitterで宣言した。

アルコールの離脱症状

 このころアルコール依存の入り口(プレアルコホリック)にいたようで、禁酒開始から2,3日経つと後頭部がズキズキ痛んだ。なんだろうと思って調べたらアルコールの離脱症状だった。つまり、常に血中にアルコールが入っていて、これが抜けると頭の血管がギュッとしまって頭痛がするのだ。夜になると無性にお酒が飲みたくなるし、就寝後、夜中に汗びっしょりで起きるし、完全に離脱症状だった。
 離脱症状が出ている間はつらくて、お酒を飲んだら頭痛はなくなるんだろうな、夜も寝られるんだろうなと思ったが、飲んだらまた初めからだと思い直し、また、Twitterに宣言してしまっていたので、禁酒失敗の報告はしたくない一心で我慢していた。

 つらかったのは初めの1週間で、10日もすると慣れてきて、お酒が飲みたい欲求はなくなった。この感覚は、ダイエットするときの「甘いもの断ち」と似ていて、甘いものも1週間断てると、そのあとは欲しいと思わなくなる。ただ禁酒の場合は、お酒は欲しくなくなっても、頭痛は2~3週間続いた。

 この話をすると、「そんなにお酒飲んでたの?」と聞かれるが、たしかに直前1年間の酒量は多かった。議員になってから酒席の機会が増え、コロナ禍で会合はなくなったものの、こんどは家で晩酌するようになった。コロナが落ち着いて会合が復活したら、外で飲んで家でも飲むような生活、つまり毎日飲む生活だった。会食が終わって飲み足りないなーというときは、帰宅してからワンカップを飲んでいた。これが1,2年続くと離脱症状がでるのだからアルコール依存は案外すぐ近くにある。

飲まない生活も結構いい

 その後、禁酒は宣言していた期間を超えて、100日も達成し、もういいだろうと解禁した。解禁したのが5月下旬でそれから3か月は節度ある飲み方(飲んでも1杯か2杯)をしていたが、また9月に入って酒量が増えてきた。よくない傾向を察知して、それからは完全禁酒とまではいかないが、かなり抑えて、うまく付き合えている(と思う)。
 でも時々、お酒(と場の雰囲気)の誘惑に勝てない時がある。夏のビールは最高だし、たまにはテキーラ飲みたいし、誰かと一緒にお酒を飲むって楽しい。

 一般的に禁酒するメリットと言われている、体調がよくなる、朝の目覚めがよくなる、趣味の時間が持てる、は私も実感した。ここ数年慢性的に鼻炎があり、軟便だったのが、お酒をやめたら症状がぴたりと止まった。慢性鼻炎ではなく単に飲みすぎだったのだ。二日酔いの苦痛もないし、夜自由に使える時間も増えた。

 昨年、母校(高校)の先生と食事をする機会があった。母校では近年、生徒がタバコで停学になることが全くないそうだ。いまの高校生にとってタバコを吸うことはカッコいいことではなく、オジサンたちのすること、むしろダサいことらしい。社会人でも、飲み会に参加したくない若者が増えているし、将来的にお酒も、タバコが通っている道をたどる可能性がある。健康に悪いお酒を飲むのは年寄り世代のやることだって。

 いま、お酒を飲まない生活をしていると、酒席で聞く、「乾杯はビールでいいですか?」、「えー、飲まないの?」、「まあまあ、飲んで飲んで」に日々恐縮している。でも、禁酒してから気づいたんだけど、ノンアルコールで過ごす飲み会も結構楽しいよ。

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