信頼と価値
人は価値に対価を払う
というのを聞いたことがある。
ビジネス書をたくさん著している西野亮廣やホリエモンも述べていたような気がする。私がとりわけ印象に残っているのは、スターバックスを事例とした説明だ。
スターバックスはサードプレイス(第3の場所)として知られている。
「サードプレイス(第3の場所)」という言葉は、社会学者レイ・オールデンバーグ氏が著した『素敵な心地よい場所』で用いられていた。その学術用語をスターバックスのCEOハワード・シュルツ氏が気に入り、スターバックスを「サードプレイス(第3の場所)」と名付けたようだ。
家でも職場でもない、心落ち着く第3の居場所。
私たちはコーヒーに対してだけではなく、そこで過ごす価値に対価を払っているのだと。スターバックスに並ぶ商品は、競合と比べてみればやや高価なラインナップではあるが一切値引きをしなくとも変わらぬ人気を保つ。
どうやらその秘密がサードプレイスの言葉に隠されているようだ。
もちろん、スターバックスの商品が良いからと選んでいる人も多いだろう。
たしかに他にはない美味しさがそこにはある。一方で、特にコーヒーにこだわりはないもののスターバックスを選択する人がいる。そして、それは誰かとというよりはむしろひとりの時間を過ごす状況が多いように感じる。
本を読む、リモートで仕事をする、勉強をする、ただ考え事をする、といったように。
それは、自宅では捗らない時や日頃の慌しさに疲れてしまった時である。
スターバックスに行くことで心の豊かさを得られる、自分のバリューが発揮できる。そんな価値に対価を支払うのだと。極めて分かりやすい例であると思う。
一方で、これはどの商売にも言えることだと思う。
モノを売っているようで、そのモノを得ることで得られる幸せに対価を支払っているのだと。とりわけ昨今ニーズの高まっている学びの商材はすべてそうだろう。
売っているものは目に見えないモノ。
そして得られるものも目に見えないモノ。
不確かであるにも関わらず、巷ではたくさんの商売が行われている。
と、ここで重要視されるのが”信頼”であると思う。
あの人が売っているから。
あの人が紹介していたから。
その商材が良いかということよりもむしろ、
”誰が”の部分が人の意思決定に大きな影響を与えていると思う。
だからこそモノの豊かな時代になった今の時代において、
ただ良い商品を作っても売れるわけではない難しさを感じる。
同時に、信頼を集めたものが最も得をする、
”誰もがチャンスを持っている”平等性をも感じている。
こんなことを考えるようになってからは自然と日頃からお金を使う際、
”買うことで得られる〜〜〜な価値にお金を払っている”と心の中で自問している。
高額なものであっても、値段以上の価値を感じれば惜しみなく対価を支払っている。
その度に私自身、”あなただから〜〜”と言ってもらえるような価値を生み出すことの出来る人間になる。そう心が改まる。
”人は価値に対価を払う”
日頃少し意識するだけで得られる価値が高まるのではないかと思う。
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