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【地頭を鍛える】アカデミックマインドの問題に挑戦!

皆さんこんにちは!
ドラゴン桜塾塾長の永田耕作です。

今回は、久々に「アカデミックマインド」についての話です!
 
実はこのたび8月30日に、「アカデミックマインド育成講座:10代から身につけたい探究型思考力」という書籍が発売されました!
 
すでに全国の書店や、amazonなどの通信販売で購入していただけます! 

この「アカマイ本」には、普段我々が中学生や高校生にお伝えしている「問いを立てること」「仮説を立てること」の大切さや、それを踏まえた頭を活性化させる問題集など、さまざまな内容が詰まっています。
 
実際にこの本に入っている問いを使って、学校で授業をすることも可能な優れものです!
 
以前こちらのnoteでも少しだけお話ししましたが、勉強とは「モノを知る」ことだと我々は思っています。

世の中に溢れているモノの仕組みを理解することで、テストの点数が良くなるだけでなく、より楽しく、いろんな物事に前のめりに生きられるようになるのです。

今回は、久々の登場であるアカマイマスターの橋本くんが出題する、地頭を鍛えるアカデミックマインド問題にチャレンジしてもらおうと思います。
 
こちらの問題を「分解」して、「問い」や「仮説」を立ててぜひ取り組んでみてください!

問題はこちら!

江戸時代から明治時代にかけて、平均身長が伸びたのはなぜか?


①問題を分解してみる

さて、今回の問題は「江戸時代から明治時代にかけての身長の変化」の理由について聞かれています。

江戸時代から明治時代にかけて、男性は約10cm、女性は約8cmほど平均身長が伸びた、と言われています。(これにはさまざまな説があります)

この「平均身長の伸び」はあまりイメージがつきにくいかもしれないですが、「平均」が高くなるというのは非常に大きな変化なのです。

例えば、最近では毎年のように「猛暑」が騒がれ、地球温暖化を示すニュースが続いていますが、それでもこの100年間で平均気温は2℃程度しか上がっていません。
 
では、なぜこれだけ暑く感じるようになるのでしょうか。
 
その理由はシンプルで、平均が2℃上がっているということは、変わらない日もあれば4℃、5℃上がっている日もあるからなのです。

これは平均身長の話でも同じです。
 
例えば、男性の平均身長が10cm上がるということは、160cmは170cmに、170cmは180cmになるということなのです。
 
「160cm,165cm,170cm」の男性3人組の平均身長は165cmであり、「160cm,175cm,190cm」の男性3人組の平均身長は175cmです。
 
このように考えると、「平均」が10cm上がることがいかに大きな変化かが分かりますね。

さて、話を問題に戻しましょう。
 
ここでまず一番最初にやるべきなのは、問題を「分解」することです。
 
「江戸時代から明治時代までの時代の変化」と、「平均身長の変化」という2つの部分に分解して考えるのです。
 
問題文が長いときはポイントを分けていかないと、考えることが多すぎて思考が曖昧になってしまいます。
 
ポイントを分解することで、何に焦点を合わせるべきかが見えてくるのです。 


②それぞれの変化について考える

まずは、江戸時代から明治時代までの時代の変化について考えていきましょう。

ここでのキーワードは、小・中学生の歴史でも習う「文明開化」です。
江戸時代の日本は、外国からの文化や人の流入を制限する「鎖国」という政策を行っていました。
 
ところが、「文明開化」によって明治時代には鎖国が解消され、異国の文化が国内に取り入れられるようになっていきました。

ここまでが1つ目のポイント、江戸時代から明治時代までの時代の変化についてです。
 
もう一つの変化が、「平均身長」についてですね。

平均身長について考える際に大事な点は、「身長ってどういうきっかけで、そして何があると伸びるものだろう?」という思考です。

身長が伸びる要因には遺伝や生活習慣などさまざまなものがありますが、明治時代での日本の近代化で大きく変わったものを選ぶ必要があります。
 
そうなってくると、ある2文字のキーワードが見えてくるのです。
 
それはズバリ、「食事」です。
 
食文化の変容が、平均身長の変化に大きく影響をしたのではないかと考えられるのですね。 


③考えたことをまとめる

あとは、分解してみたそれぞれのキーワードをまとめてみましょう。
 
近代化によって、どのように日本の食事が変わったのか。
 
ここが分かれば、この問題の答えに大きく近づくでしょう。
 
そもそも江戸時代の日本では、お肉を食べることは一般的ではありませんでした。
 
仏教の教えの影響であったり、あるいは牛や馬などは農耕を行う時に有用だったため、食べてはいけないという考え方が主流だったのです。
 
しかし、明治時代に入り西洋の文化が日本にもたらされると、日本でも肉食の文化が普及するようになりました。
 
それによって十分な動物性タンパク質の供給につながり、日本人の平均身長が伸びたのではないかと言われているわけですね。
 
いかがでしたでしょうか。
 
一見複雑に見える問いも、アカデミックマインドの重要なポイントの一つである「分解」を用いれば簡単な知識の組み合わせだけで解くことができるのです。
 
ぜひこのメソッドを、他の問題に立ち向かう際にも使ってみてほしいと思います。

 

おわりに

今回は「アカデミックマインド書籍発売!」ということで、アカマイマスターの橋本くんに実際に本でも紹介されている問題を出題してもらいました。
 
問題についての詳しい解説は、僕が塾長を務めるYouTubeチャンネル「ドラゴン桜塾」で紹介していますので、ぜひご覧ください!

今回の記事は、ここまでとなります。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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