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【 経営 】経営理念とは何か改めて考え直してみる

私の経営スタイルは理念経営だ。自分なりの区切りがあった時期なので今一度原点に戻って理念とは何かを書いてみよう。何度も経営理念について書いてはいるが改めて書くことで自分の頭も整理整頓できる。

1.経営理念とはいったい何だ?

私が考える経営理念とは一つは会社の存在目的だ。「なぜ我々が存在しているのか」ということを明文化したもの。他には「何を目指しているのか」「どんな価値を世に生み出そうとしているのか」そういう方向性の意味もある。時にはそれは道標でもある。これは会社だけでなく個人でも同じで「何のために生きているのか」という問いにもつながる。ただ現実の生活ではそんなことを普段意識して生きている人はいない。感覚的に言えばその人の夢や志だったり、大切にしている信念であったり、価値観だったり、生きている時に無意識で自分が基準としているもの。個人のそれと会社の理念とはそういう点で同じ意味合いだと私は捉えている。

だから経営者個人の志や価値観が会社の理念に通じていることは当然であり、その理念に共感した人たちが入社してきて社員として働いている、という理屈が成り立つ。この原則がミスマッチをしていると会社の方針がブレまくって嫌だ、仕事が楽しくない、働きがいがない、というようなマイナス感情が生まれる。となると採用の基準は理念への共感が大事であるということになる。そこが違っていたら仕事をしていても価値観が違い過ぎてやること為すことすべてがやりにくくなるだろう。

2.個人視点での経営理念の重要性

個人的な友達や恋人や配偶者、これらのつながりも全く価値観が違えば長くやっていくのは難しいだろう。人間だから完全に同じ感覚は無理だが、どこか共感できるところがあったり、尊敬できるところがあったり。そういうことがある前提で仲良くなっているはずだ。仕事も同様で共感できる会社で、価値観が近い仲間と仕事をする方がきっと前向きに取り組めるだろう。それが盤石であってこそ、仕事をする時の判断基準も明確になり、道筋が見えやすく働きやすくなることは間違いないと思う。

3.理念は会社経営の重要な土台

会社とそこに所属する社員は、共感しあえるところがあることで良い仕事を生み出すことにつながりやすい。それをつないでいるのが理念だ。そこで生まれた良い仕事の総和が良い会社を創っていく。その先に経営者が夢見た世界の実現にもつながっていくというわけだ。その過程で社会に役立ち認められ必要とされるからこそ会社は成長する。だから企業経営の全てが理念から生まれ、企業経営で起きるすべてが理念へとつながっていくという双方向の関係が生まれる。

もし理念がなかったり、魂を込めずにお題目だけで額縁に飾っているものだけだとしたら経営していく上での全ての行為や判断にブレが生じ始める。お客様は商品を魅力的に感じず、社員は働きづらく、社長でさえも自分の会社経営に自信を持てなくなるだろう。会社に勤めている人だと「うちの会社、何がやりたいのかよくわからん」と思ったことはないだろうか?消費者側の時に「特色が無くてこの店じゃなくてもいいな」と思ったことはないだろうか?それが理念が不明確な時に起きる弊害だ。

理念がしっかりしていれば平常時だろうが変化が激しい時だろうが、社員一人一人がなんのためにそれをしているのかの理解度が深くなり、正しく外部にそれを発信できるようになる。するとお客様は社員を通じてその会社の方向性や想いを知ることができる。そのような姿勢や方向性、商品に込められた想いを共感してくれればきっとその会社を応援してくれるファンになるだろう。そうやって会社は成長していくのだ。だから理念は会社にとっても社員にとっても、会社に関わる全ての土台として大切なものである、というのが私の考えだ。

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