「下諏訪おごっそレシピ」第2回レポート(レシピ付き)
先月7月17日(水)、第2回となる「下諏訪おごっそレシピ」が開催されました。今回のテーマ「夏野菜」に絡めて皆さんから持ち寄られたレシピの総数はなんと10!今回はその調理の様子をレポートしていきます。
レポートの最後には今回作ったお料理のレシピも一部公開しています。是非ご覧いただき、お家でのお料理に活かしてみてくださいね。
下諏訪おごっそレシピとは?
下諏訪おごっそレシピは御田研の取り組みテーマの一つである「食」のイベントで、「地域の味」を世代を超えて引き継いでいくことを目的としたワークショップです。
毎回地域の食材などのテーマを決めて、「下諏訪町及び御田町で昔から振舞われてきた料理」と「現代の料理」を、若い世代と先輩世代が教え学び合う内容です。それぞれのレシピは地域で飲食業を営む料理人や地元のおかみさんたちによりご提供いただいています。
今回のテーマは「夏野菜」
第2回目となる今回のテーマは「夏野菜」。畑仕事を楽しんでいる人が多い下諏訪町。家庭菜園はもちろん、下諏訪町が小さな区画にして貸し出している、農業入門用の畑「下諏訪町 町民菜園」も人気です。きゅうりやナス、トマトといった夏野菜は夏になると一気にたくさん取れるので、ご近所さんからお裾分けをいただくことも…。
今回は、そんな夏野菜を使って「みたまちおかみさん会」のおかみさんからは「きゅうりの粕もみ」「きゅうりのぱりぱり漬け」「なすの油味噌」「新生姜の佃煮」等7品、オドリバデリさんからは「トマトのコンポート」「きゅうりの炒め物」「ガスパッチョ」の3品のレシピをご提供いただきました。
1時間で10品の調理!「簡単で美味しい!」が家庭料理の秘訣
今回は合計10品の料理を、それぞれの担当に分かれて1時間ほどで作りました。手際の良さはもちろんですが、1つのレシピから生まれるアレンジ調理法の幅の広さに、参加者からは驚きの声が。同じ食材・調理法で少し味付けを変えたり、調理の中で出る副産物を元に他の料理を作ったり・・・家庭料理にはおかみさんたちの生活の知恵がたくさんつまっていました。
料理の味見をする際には、「顔洗ったような味しない?」とおかみさんから出てきた言葉に、一同びっくりする場面もありましたが、これは「さっぱりした味じゃない?」という意味の言葉で、昔から下諏訪エリアでは使われてきた言葉だそう。
「昔はよく、お姑さんから『顔を洗った味だね』と言われないか、ドキドキしたんだよ」と話してくださいました。
地域の方から昔の話を聞く楽しさ、家庭料理の面白さ
当日参加された方の中からは、
「下諏訪町でカフェをしています。初めて参加しましたが、料理のレシピだけではなく、おかみさんたちから下諏訪町の昔の話が聞けることが貴重だと思いました。『材料や調味料は適当でいいのよ』という言葉が印象的で、家庭料理の面白さだなと感じました」
といった声が。
また別の参加者の方からは、1時間半で10品のレシピを作ったことについて、
「最初は10品作ると聞いて驚きましたが、家庭料理は同時並行で作るものなので、あっという間に10品作ることができました。簡単だけど、しっかりおかずになるものばかりなので、家でも早速作ってみようと思います」
といった声もあがりました。
おかみさんたちからは、
「今回はオドリバデリさんから、お酒に合う夏野菜のおつまみも教えてもらったので、今度は夜に、お父さんたちも誘っておごっそレシピを開催してみるのも楽しそうだなと思いました。たくさんのレシピを一度に作りましたが、まるで御柱の時の振る舞い料理を作る台所のようで、懐かしい気持ちになりました。みんなで作るのは、やはり楽しいですね」とお話しいただきました。
「下諏訪おごっそレシピ」は次回は9月下旬に開催予定です。ご興味のある方はぜひ次回ご参加ください。
夏野菜レシピ大公開!
今回のおごっそレシピにご提供いただいた夏野菜のレシピをこちらに公開させていただきます。お家のお料理の参考に、ぜひご活用ください。
①きゅうりの粕もみ
【材料】
・きゅうり:5本
・酒粕 :300g
・砂糖 :適量
・塩 :適量
【作り方】
(1)きゅうりを薄切りにした後、塩でもんで、水が出るのを待つ。種が成長している場合はタネをとる。
(2)きゅうりを軽く絞って水を抜く。
(3)酒粕300gと砂糖・塩適量を味を見ながら加えて混ぜる。
ポイント:酒粕・砂糖・塩とを混ぜると水が出るため、食べる直前に混ぜること。
②きゅうりのパリパリ漬け
【材料】
・きゅうり2kg
・しょうが :ひとかけ
・塩 :小さじ2杯
・醤油:600cc
・三温糖:400g
・酢:100cc
【作り方】
(1)きゅうりを5mm幅に切る。種が成長している場合はタネをとる。
(2)塩小さじ2杯を加えてよく混ぜる。水分が出てくるのを待つ。
(3)鍋に醤油600cc、三温糖400g、酢100ccを入れて煮る。煮立ったら火を止める。
(4)きゅうりから水が出たら、ふきんで包んで、しっかりと水気を切る。
(5)水気をとったきゅうりを、煮立てて火を止めた後の鍋に全て入れて、よく混ぜ、30分放置する。
(6)30分経ったら、鍋からきゅうりを取り出す。鍋に残った調味料は再び火を入れ沸騰させる。
(7)(6)の調味料に千切りにした生姜を入れる。その後、きゅうりを鍋に戻して軽く煮る。
(8)タレがきゅうりにしっかり絡まったら、火からおろして冷ます。
ポイント:きゅうりの水気をしっかり切ると、完成時の食感がパリパリします。
③新生姜の佃煮
【材料】
・生姜:600g
・砂糖:600g
・めんつゆ:大さじ3杯
・鰹節、胡麻:適量
【作り方】
(1)新生姜を薄切りにし、ボールに同量の砂糖を入れて混ぜる。
(2)生姜から水分が出てくるまで、30分ほど置いておく。
(3)生姜をチリチリとするまで中火にかけて、エキスを煮出す。
(4)生姜を取り出して別の鍋に移し替える。
(5)(4)に、麺つゆ大さじ3を入れて、汁がなくなるまで煮る。
※甘くない方が好きな方は、醤油を追加で入れても◎
※元の鍋に煮出した生姜液は、ジンジャエールに利用するので取っておく。(6)お好みで、鰹節と胡麻を入れて完成!
④新生姜のジンジャエール
※新生姜の佃煮で出た生姜液を使ったレシピです。
【材料】
・生姜 :600g
・砂糖:600g
・カルダモン:3粒
・ローリエ:2枚
・チャイスパイス:小さじ1〜2杯
・レモン果汁:適量
【作り方】
※生姜の佃煮の工程(4)で生姜を取り出した後に残った、生姜液を使います。
(1)生姜を煮出した液に水1リットルを加えて、さらに煮る。煮立ったら弱火にして、カルダモン3粒、ローリエ2枚、チャイスパイス小さじ1〜2杯入れてよく混ぜる。
(2)しっかりと混ざって香りがたったら、火から下ろす。
(3)コップに氷、(2)のジンジャエール液、ソーダ水を入れる。お好みでレモン果汁を入れても美味しいです。
⑤ナスの油みそ
【材料】
・なす:適量
・味噌:適量
・砂糖:適量
【作り方】
(1)中華鍋に油を引いて、ナスを入れ、ナスに火を通す。
(2)ナスを中華鍋の横に寄せて味噌と砂糖を入れ、再度炒める。
(3)味噌が焦げる直前まで炒めて、お好みで鷹の爪を入れて完成!
⑥モロッコインゲンの胡麻和え&生姜味噌和え
【材料】
・モロッコインゲン:適量
<胡麻和え>
・すりごま:60g
・てんさい糖:大さじ3杯
・醤油:大さじ2杯
<生姜味噌和え>
・味噌:大さじ2杯
・砂糖:小さじ1杯
・生姜(すりおろし):1かけ
【作り方】
(1)モロッコインゲンを沸騰させたお湯で煮る。
(2)食感を見て、良いタイミングでモロッコインゲンをザルにあげてお湯をきる。
(3)冷めたら、モロッコインゲンを半分に切って、「胡麻和え」の材料、「生姜味噌和え」の材料とそれぞれ和える。
ポイント:モロッコインゲンはお湯で煮る前に切らないこと。味が水っぽくなります。
⑦きゅうりの辛子あえ
【材料】
・きゅうり:適量
・辛子漬けのもと(市販)
・塩:小さじ1杯
・砂糖:小さじ2〜3杯
【作り方】
(1)きゅうりを乱切りにする
(2)辛子漬けのもと、塩小さじ1杯、砂糖小さじ2〜3杯と、よく混ぜる。
(3)ポリ袋に入れて空気をしっかり抜いて、ポリ袋の口を縛る。重しをして食べる直前まで置いておく。
ポイント:ポリ袋を縛る際に、しっかり空気を抜いておくと辛味が増します。
文:御田町文化研究会 猪股
写真・編集:御田町文化研究会 坂本
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