ヘナと髪の健康
皆さんは髪のカラーリングはどのようにされていますか?
私はこれまでに全体染をしたりハイライトを入れたりしてきましたが、40代に突入してから白髪が気になるようになり、子育てしながら髪を染める時間もお金も節約したい。そして何よりも直接体に触れるもなのでケミカルなものを使いたくない。。。と考えるようになりました。
天然植物由来の染料「ヘナ」とは
そんな時に、ふとモロッコへ旅行したときに見た「ヘナ(Henna)」を思い出しました。「ヘナ」とは、天然植物由来の染料で、一時的なタトゥーやヘアカラーなど、身体に装飾的なデザインを施すために使用されます。ヘナの学名はLawsonia inermisで、アフリカ、中東、南アジアの一部に自生している植物です。
ヘナは、何千年もの間、様々な文化圏で薬効や化粧品として使用されてきました。ヘナの葉にはローソンという天然色素が含まれており、これを酸性の液体と混ぜて皮膚や髪に塗ると赤褐色に染まります。
ヘナタトゥーは、メヘンディとも呼ばれ、インド、パキスタン、中東を中心に多くの文化圏で人気のあるボディアートです。結婚式やお祭り、宗教的なお祝いなど、特別な日に手や足など体の一部を飾るために使われます。
ヘナは化粧品としての用途に加え、ヘナは伝統医学の中で薬用としても使われてきました。頭痛や皮膚病などさまざまな病気の治療や、暑い気候の中で体を冷やすためにも使われてきたのです。
ヘナと宗教
また、ヘナは何世紀にもわたって、異なる文化圏でさまざまな宗教的・精神的慣習に用いられてきました。例えばイスラム教では、ヘナは「喜び」、「美しさ」、「祝福」の象徴として、結婚式やその他の祝祭の際によく使われます。また、イスラム暦の中で最も重要な祭事であるラマダーン明けのお祭りである「イード・アル・フィトル」と犠牲歳と呼ばれる「イード・アル・アドハー」でもヘナが使用されます。
また、ヒンドゥー教では、結婚式や婚約などの吉事にヘナを使用します。花嫁の手や足に施される複雑で精巧なヘナのデザインはメーンディと呼ばれ、幸運と繁栄の象徴とされています。
また、文化によっては、ヘナは悪霊を追い払い、ネガティブなエネルギーから身を守るための手段としても使われています。例えば、モロッコでは、不運や悪霊の侵入を防ぐために、家の玄関にヘナを塗ることがあります。
ヘナは、歴史上、多くの宗教的、精神的な慣習の中で重要な役割を果たし、現在も多くの文化の中で意義深い存在となっています。
髪の染料としてのヘナ
髪の毛の染料やトリートメントとして使用されます。ヘナは、天然の植物由来の染料であり、髪の毛に栄養を与え、健やかな状態に保つことができます。
ヘナは、髪の毛を染めるだけでなく、髪の毛のコンディショニングや頭皮の健康維持にも役立ちます。ヘナには、髪の毛を柔らかく、つややかにし、頭皮の血行を促進する効果があります。また、ヘナは、頭皮のかゆみやフケの原因となる細菌やカビを抑制する作用もあります。
個人的には黒髪の方には、ヘナに木藍を加えた染料がお勧めです。実際に使ってみた感想としては、白髪が目立たなくなり、黒髪に艶が出て髪がしっとりとします。また、最近は頭皮のかゆみや脱毛も落ち着いてきました。染料はヘナの割合が高ければ高いほど、オレンジ色に近い色になりますので、お好みに合わせてチョイスすることをお勧め致します。
ただし、ヘナで髪の毛を染める場合は、薬剤とは異なり、色落ちが少なく、色味も自然な仕上がりになるため、鮮やかな発色を求める場合には向いていないことがあります。また、ヘナは一般的に、化学染料よりも肌に優しいとされていますが、全ての人にとって安全なわけではありません。ヘナに対してアレルギー反応を起こす人も存在します。
ヘナに含まれる物質で最もアレルギー反応を引き起こしやすいのは、para-フェニレンジアミン (PPD) と呼ばれる成分です。PPDは化学染料にも広く使用されている成分で、PPDに対するアレルギー反応として、発疹、かゆみ、赤み、腫れ、または皮膚のただれなどの症状を引き起こすことがあります。
ヘナにアレルギー反応を起こした場合、医師に相談することをお勧め致します。また、過去に化学染料やPPDにアレルギー反応を起こした経験がある場合は、ヘナ使用前にパッチテストを行うことをお勧め致します。
終わりに
白髪染めとしてのヘナは天然植物由来のため、髪にも頭皮にも優しく、また環境にも優しいので老若男女を問わずお勧めの染料です。自宅で簡単に染めることが出来るので、時間と費用を節約することができます。皆さんも是非ヘナで髪の健康と向き合ってみませんか?
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