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みそぎ版「風が吹けば桶屋が儲かる」

さて、皆さんはこれから桶屋になってもらいます。
これから私が、「風が吹きましたね」といいますので、
「これは儲かるなぁ」と答えてください。
すると私が「はて、それはどんな理屈だい?」といいますので、
さらに続けてください


これで笑いが取れれば私は落語家か芸人になっていることでしょう。
そんなことは土台無理な話でして、
ふと思い出した、この「風が吹けば桶屋が儲かる」のことわざ
思いもかけぬところに影響が出てくるというたとえになっています。
英語で言えばバタフライエフェクト。フランス語で言うと、なんだろう。

このことわざの由来は皆さん調べていただくとして、
高校のときに国語の授業で題材になりました。

みんなで考えよう、桶屋が儲かる理由

そのとき、こんな課題が出たのです。
このことわざの由来を、あなたなりに考えてください。知っている人は、別の由来を考えてみてください。
というものでした。

簡単に言えば、物語のプロットを書け、というもの。
始まりと終わりだけ決まっている話の、流れを考えみましょうという、
国語の授業というか、その時だけ制作よりの色が出ていました。

皆さん、考えてみてください。
風が吹くという「起」にたいして、桶屋が儲かるという「結」がある。その間「承」「転」を。
なんだか腕がなりませんか。国語の授業でこれが出てきた日には

こちとら趣味で小説書いとるんですわい。舐めんといてもらえますけぇのぉ

といつの時代の人かも、どの土地柄の人かもわからないような言い回しが頭をよぎりました。
ということで、皆さんも一度考えてもらいたいと思いつつ、
私が当時思いついた設定を、できる限り思い起こして記載します。
嗚呼、黒歴史。

みそぎ版『風が吹けば桶屋が儲かる』


  1. 風が吹く

  2. 土が舞う

  3. 通行人の男の目に入る

  4. その男性は目が痛み、視界が遮られる

  5. その時、同じく道を歩いていた女性とぶつかる(女性も目に土ぼこりが入り見えていなかった)

  6. お互い目をこすって開く

  7. 一目ぼれをする

  8. 男性がお詫びにと食事に誘うと、女性も喜んで引き受ける

  9. あれよあれよという間に結婚する

  10. お祝いにちらし寿司が出る。

  11. ちらし寿司に必要な桶が売れる

  12. 桶屋が儲かる

とんでもない名作が出来上がりました。

読み上げられる、物語


当時が高校1,2年生のどちらかで、正直これは「痛い」ものだとわかっていました。
ただ、その国語の先生のことは割と慕っていて、その先生に見られるのは別に恥ずかしくありませんでした。
それに、こんなべたべたな物語、箸にも棒にもひっかからないだろうと、
そのまま提出したわけですね。

先生が言いました。
「それでは、今提出してもらったものの中から、いくつか面白いと思ったものを紹介しますね」

はい、読み上げられました。

顔から火がでるかと思った。いや、出たね。水が沸騰してた気がするもの。

クラスの前で読まれるという経験をまさか高校生になってからするとは思いませんでした。
幸いクラスのみんなが出来た人たちばかりで、何も笑いもせず淡々と授業を受け、そのまま何もなかったかのように接してくれました。
ハブられなくてよかった。
ほんと。

ということで、

この日新たなことわざができました。
「風が吹けば桶屋が儲かる」を真剣に考えれば顔から火が出る。
どうぞお気を付けください。

【参考】桶屋が儲かる仕組み


こちらに簡単にまとまっていましたのでリンクとともにご紹介。
風が吹けば桶屋が儲かる仕組み
まさか、土ぼこりがまって目に入る、という導入部分が一緒だとは思わなかった。

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