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木桶の長所は調湿機能・熱伝導。

みそソムリエakikoです。
今日も秋田杉の木桶について、参考図書より要約・考察していきたいと思います。
(一般の方に木桶をより身近に感じていただくためのまとめを意識しているため、できるだけ専門的な部分を省いていきたいと思います)

今回の参考図書も桶樽についての著書を手掛ける、
石村眞一さん編著のこちらです。

木材の性質

まず最初に木材そのものの性質について。
樹木の中央部と外側の樹皮の間にある「形成層」と言われる分裂組織をルーペや顕微鏡で見ると、いろいろな細胞からできていることがわかる。

根から吸い上げた水を葉へ運ぶ組織、
樹木が立っていられるように強さを発揮する組織、がある。
これらは解剖学的には仮道管と言われ、仮道管の細胞壁の性質が木材の性質と密着に関係する。


木桶の長所

一言で言うならば、「厳しい外界から味噌を守る」ということ。

①調湿機能
細胞壁は湿度が上がると水分子を吸着する。逆に湿度が下がれば水分子を脱着する。
つまり、木材が置かれた雰囲気の温度や湿度に対して平衡状態になろうとするのが、木桶なのだ。
みそ桶の中は、木材の調湿作用により、常に外界の変化を受けにくい環境になっている。

②熱伝道
木材は熱が伝わりにくく熱伝導率が低い。
熱伝導率が低いことに加え、木材は中空の細長い細胞から成り立っているため、「多孔質」であることも熱伝導率を低くする理由。


以上のことから、木桶は単なる容器としてではなく、
みそ造りに欠かせない原料と言っても過言ではない相棒であると私は思うのです。

みそソムリエakikoの取り組みについては、こちらもご覧いただけると
嬉しいです。

もっともっと木桶を学び、木桶を楽しむ暮らしをご提案していきたいと思います。

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