食べ物で作られたダシを担ぐ近江八幡の左義長祭り
滋賀の近江八幡で開催された左義長祭りに行ってきました。
「左義長」は1月15日ごろに行われる、正月の松飾りや注連縄(しめなわ)を集めて焼く火祭りです。
全国的に行われていて、地域によっては「どんど焼き」「とんど焼き」「道祖神祭(どうそじんさい)」「鬼火たき」などの呼び方があります。
松飾を燃やす以外にも、餅やみかん、団子を焼いて食べるところや、書き初めを燃やすなど、やる内容も地域によって異なるそうです。
こちらは愛知の師崎(もろざき)左義長祭り
近江八幡の左義長祭り
近江八幡の左義長祭りは、毎年3月の14,15日に近い土日に開催されています。明治時代に、太陽暦の採用に伴い3月に変更されました。
近江八幡の左義長祭りの特徴は、ダシと呼ばれる干支の飾りものを担ぎ棒に取り付けた左義長と、その左義長同士をぶつけ合う「ケンカ」が行われることです。
左義長の担ぎ棒を組み合わせて押し合います。威勢のいい掛け声と一緒に力の限り押し合う姿と、押し合いでミシミシと音を立てる担ぎ棒がとても迫力ありました。
食べ物で作られたダシ
この左義長の「ダシ」と呼ばれる干支の飾りは、食べ物で手作りされています。ケンカ前に見せていただいた、こちらの龍の飾りは何で作られてるか分かるでしょうか?
こちらはなんと玉ねぎで作られています!龍のうろこ一枚一枚が玉ねぎの皮で手作りされています。2ヶ月ぐらいかかったそうです。右上の赤い龍は赤玉ねぎです。
こちらは別の地区のダシですが、カワハギのおつまみやスルメで作られています。食べても大丈夫なのか聞くと、接着剤がついてると言われたので、食べるのは無理そうです。
お祭りの最後に左義長は、火除け厄除けの願いを込めて奉火されます。
ダシが食材で作られるのは、神様に奉納するためです。
近江八幡といえば、戦国時代から受け継がれる情緒ある城下町や、琵琶湖ビエンナーレが開催される芸術の街という印象でしたが、左義長のケンカは全く真逆の迫力がある激しいお祭りで見ていて楽しかったです。
今年はスケジュールの関係で奉火まで見れなかったので、来年は最後まで見たいです。
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