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面倒曲線

面倒の問題

メモを取るの面倒ですね。
議事録作成するの面倒ですね。
前回の資料を確認するの面倒ですね。

仕事には必ず一定の面倒がつきものです。

多くの場合、上記の面倒を無しにしてもあまり問題はありません。

メモを取らなくてもよい。
議事録がなくてもよい。
前回の資料を確認しなくてもよい。

大体大丈夫です。

だから問題なのです。

怠ることで、たま~に、すごく面倒な事態に発展するケースがあります。

よくある「言った言わない」問題。
言ったでしょ?
聞いてないよ。
いや言ったよ、聞いてないだけでしょ。

図の赤線の上の方です。

面倒曲線

面倒曲線_trim

これを面倒曲線と名付けました。

紫の線は、議事録を書く等の通常の面倒をかけた場合です。
仮に面倒値を10としました。
常に一定の面倒がかかります。
一定の面倒をかけることで、面倒値が上昇することを防げます。

赤い線は何もしなかった場合の面倒値です。
大抵の場合は紫の線より下なのです。
ただ、たまにものすごい面倒なことが発生します。
その面倒さは通常の何倍も面倒で、日常業務に支障をきたします。
余計な調整が必要になったり、謝罪文であったり、資料作り直しであったり・・・

それが1か月後、1年後だったりもします。
そうするともう忘れているので、再度打ち合わせが必要だとかなんだとか、また同じ話をすることになってしまいます。

関係者が多いほど紫の一定の面倒値は増加します。
大規模プロジェクトになると30くらいかもしれません。
立場によっては70くらいになる人もいるでしょう。

完全に間接コストと化します。
しかしやめるにやめられない。
それすらやめてしまったらプロジェクトが破綻に向かってしまいます。

ではどうすれば・・・

一定の面倒はかかります。
それは避けられません。

一定の面倒値を上げないためには、元も子もないことを言って恐縮ですが

大規模プロジェクトというか、大人数プロジェクトは避けるべき

以前、某大企業の7つのシステムを同時に刷新する案件がありました。
7つといってもそれぞれが3環境(本番・ステージング・開発)持っているので、実際には21環境ありました。

これの恐ろしいところは、1か所ミスが見つかると他の20環境も確認&修正をしなければいけないことです。
もはやカオス。
設計書も丁寧に分割されており、21個別々のファイルでした。
それも全部直さなければいけません。
全員が間接コストと化していました。

情報の伝達もままなりません。
どの「システム」のどの「環境」というのを正確に伝えなければいけません。
当然ミスも連発します。
全員が間接コストと化していました。

マネージャ層もほぼ機能していませんでした。
ミス対策という会議も増え、間接コストが間接コストを呼び、面倒値は102くらいになっていたように思えます。

かと思えば、同じように7つのシステム刷新案件でも、1つずつ順番にやっていったところは比較的スムーズに、少人数でできました。

7システム同時は、7システム対応するだけの人数が必要です。
1システムであれば1システム分の人数でいいのです。
それを7回やればいいので、やっているうちにPDCAも働きだんだん楽になってきます。
情報連携も少人数でできます。
面倒値が下がります。

まとめ

一定の面倒は存在する。
けどそれはあなたを守ってくれる、いいやつである。
一定の面倒値が大きすぎる場合は、規模を小さくできないか検討してみよう。

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