no title:20060119

大人になってしまうのが
恐くて泣いた日があった
真っ白だった紙に
いろんなコトを書きすぎて
汚れてゆくんだろうか
頭に刻まれるしわの数だけ
純粋さを失くしてゆくんだろうか

少女という昔の“わたし”が
今の“私”を目にしたとき
見せてくれるのが笑顔だといい
そんなコトを考えている私のことも
10年後の“ワタシ”は忘れてしまうのだろうか
かつてのわたしも
今までにどこかで少しずつ落としてきた
でもわたしは
そうなることを恐れたりはしなかった
けれど今の私は
10年後のワタシが私を忘れてしまうことが
恐くてならない
10年も経って、ワタシが私を忘れるぐらいなら
今の私のまま消えてしまいたい

わたしがいた思い出と
私が持っているすべての感情と
ワタシがいる未来への希望
その全部とともに、今消えてしまいたい

大人になってしまうことへの恐怖
ただ一つ、それだけをここに残して

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