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何もできない大人の初めての伊勢神宮一人旅 その5 外宮参拝編

1時に寝たにもかかわらず、5時にかけていた目覚ましですんなりと目は覚めた。

熟睡できてなかったのだろう。頭は痛いし体もだるい。ぼんやりとした頭でこれからどうするか考えながら窓を開けた。
外は曇っているが、朝の空気は清々しい。

昨夜の出来事が嘘だったかのように早朝のホテルは静まり返っていた。
今思えば、あの後警察が来たとかそういった類の騒がしさがなかったのだから、おそらく事件とかではなかったのだろう。私がいなくなった後の事はわからんが…ニュースとかなってなかったし。

だるい体と頭でぼんやりと考えながらも気持ちは固まっていた。

一刻も早くこのホテルから出たい…!

歯を磨いて身支度をして、糖分をとろうと昨日買ったチョコレートを食べた。買っておいて正解だったなと思った。

忘れ物はないか念入りに確認し、周囲を気にして怯えながら部屋を出た。

なんでこんなに恐怖を感じなければいけないのか。本当に…

さらばホテル。二度と来る事はない。

フロントに人がいたので鍵を渡してチェックアウトした。

外はスッキリとしない空模様だったが、ホテルから出た瞬間、すべての恐怖から解き放たれて憑き物がとれたかのようにスッとした。

たった一夜の出来事だったが、すごく長い時間だったような気がした。今回の出来事は今後の宿選びの際の教訓にしようと心に誓った。

ホテルを出たら、もう怖いことはなにもない!

朝の空気を吸い込みながら、念願の早朝参拝へ向かった。

まずは外宮から。

伊勢神宮は内宮と外宮があって、外宮からお参りするのがならわしだそうだ。

内宮と外宮のどちらかだけをお参りするのは片参りといって良くないらしい。

向かっている途中から既に沢山の木が見えて、マップを見なくても木の方へ向かえば到着できそうだなあと思いながら歩いていた。

ここが伊勢神宮…!

ついに伊勢神宮に到着した。早朝ということもあって人はまばらで、混んでいなかったのがとても良かった。

手水舎で身を清めて歩き始める。

よくある紙のマップを貰おうと思っていたが見つけられず、丸腰で訪れていた私は伊勢神宮のホームページのマップを頼りに歩いてまわった。

景観の保護とかの為に置いてないのかなと思ったが、今調べたらもらえるみたいだ。

人が少なかったので、ゆったりのんびりと歩き回ることができた。

昨夜調べていた時に、正宮ではお賽銭をしないと書いてあったのを読んだのだが、現地ではしてる方もいたのでどうしたらよいかわからなくなってまた調べた。
どちらであっても、神様はそんなに心が狭くないだろうとは思いつつ、気になってしまったのでお賽銭はしないでお参りした。

正宮ではお願いはせず、お願いごとは外宮なら多賀宮、内宮なら荒祭宮ですると書いてあったのでそれにならって多賀宮でお願いごとをした。

伊勢神宮内には立派な木がたくさんあり、度々足をとめて眺めた。

何かわからない鳥?の鳴き声が聞こえて気になって探したが見つけることはできなかった。

一通り巡ったので今度は内宮へ向かう。事前に調べていなかったにもかかわらず、バスの時間がちょうど良くってよい感じである。

バス停でバスを待つ。自分以外居ないので不安である。

来ない…遅れてるのかな…でも時間合ってるし、大丈夫大丈夫。

私の後ろにもう一人バスに乗る人がやってきた。

バスが来ない…

これもし私が間違えててこの人に乗れると思わせちゃってたらどうしよう。。でもこの人もきっと自分で時間確認してるだろうし…乗れるから居るんだろうし…大丈夫なはず……

不安になって話しかけようか悩んだが、大丈夫だ自分を信じようと思ってバスを待った。

少し遅れてバスはやってきた。

良かった。合ってた。ホ。

名古屋で電車に乗る時も不安になったんだが、こっちでSuicaは使えるのか…???いまいち分からない。(きっと常識なのだろうが、名古屋の電車でSuicaは使えた)
Suicaはどこでも使えるのか…???バスだと乗り方も違かったりするし……わからん…

念の為Suicaと現金を両方ポケットに忍ばせておいたが、バスはSuicaで乗る事が出来た。
真ん中から乗り込んでSuicaをピッとして、降りる時は前で運転手さんの横でピッとして降りるスタイルだった。

バスの中には私のように観光に訪れている人や、普段からこの路線を使っているのであろう学生さんが座っていた。

外宮から内宮まではバスで30分くらい。

ずっと外を眺めていると、途中でもう一ヶ所行こうと決めていた猿田彦神社が見えた。

ずっと訪れたかった道ひらきの神様。ふむふむ、あそこにあるのか。

そんなことを考えているうちに、バスは内宮に到着した。

帰りに備えて時刻表の写真を撮り、いざ参拝へ向かった。


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