言いつづければ。

 デスクの上にイケメンが溢れている。
 仕事をするためのデスクは、ある意味自分の城的な、そんな位置づけだ。
 1日8時間も、仕事がある日はデスクにへばりついているわけで。もちろん、仕事をするためではあるけれど、癒しもなくちゃ同じところでじっとするなんて不可能だ。布団とかね、そういう“存在が癒し!”みたいなものなら話は別だけどさ。
 ふと、仕事をしているとため息をついてぼーっと画面を見つめているときがある。もはや、どこかに異常があるとしか思えないのだが、ただ疲れているだけだ。
 そんなときに思ったのである。
「イケメンを配置しよう」
 さすがに支給のパソコンの壁紙を英国紳士で埋め尽くすことには、少しばかりの理性がブレーキをかけたので、デスクの上を充実させてみた。
 取引先の方からいただいた「イケメンカレンダー」。海外のイケメンを月に一人ずつ知れるという最強のカレンダーである。そして、3年目の付き合いとなるイケメン付箋4種。もったいなくて使えない!といいながらも、冷蔵庫におやつを放置するときに自分の名前を呼ばせるなど、大変リア充な使い方をしている。
 ここに最近加わったのが、ロス・リンチくん。先日『ステータス・アップデート』を鑑賞した際に、劇場で配布されていたものである。ベッドに寝転がって、少し不満げな顔をしているロス、めっちゃいい。
 百均でゲットした話題のイケメンカレンダーの後ろから除くロスの顔が麗しすぎて、意味もなく視線を送ってしまう。
 そういえば、付箋を入れるための小さな小物入れも配置している。といっても、ほとんどペンスタンド的な役割だ。そこには、なぜか私のデスクの上に置かれていた小さな団扇とか、5年くらい前に買った少女マンガ付箋なんかも入れてある。この少女マンガ付箋だが、『ベルサイユの薔薇』『エースをねらえ』『君に届け』というラインナップ。いずれも公式グッズである。今は手に入らないはずなので、ある意味レアだ。
 そこに配置されているのは、我らがエディ・レッドメインである。会社の人が私のためにもらってきてくれたので、そのまま飾った。ちょっとした厚みがあれば、立たせることができるそこには、よく気になっているポスターのチラシを挟んでいることもある。

 映画のチラシって、なんかワクワクするし。日本版のポスターがあまりにもダサい場合はパスだけど。

 左を見ればロス・リンチに二次元塩顔イケメン。右を見れば、クール系二次元イケメンにエディ・レッドメイン。
 豪華すぎないか、私のデスク。しかし、こうでもしないと、私のポテンシャルは上がらない。私の人格はお察しだ。

 イケメンが好きなのだ。
 大切なことだから、もう一度言いたい。
 イケメンが、大好きだっー!!!!
 付き合いたいとかじゃなく、ただ眺めていたい。
 イケメンが集まって笑いあってるのもいいし、政治学の本を読みながら煙草をふかしていてもいい。そう、ティモシー・シャラメのようにね!
 自分と、なにかしらの絆を結んでほしいというわけではない。私はただ、美しい人を少しでも多くの時間目にしていたいだけなのだ。

 とにかく、“尊さ”が鍵。
 元々コレクター志向が強く、モノへの執着が凄まじい私。ヲタクになるのも納得がいくくらいの材料が揃っている。
 凝ってしまうと真っ逆さま。化粧品も、スヌーピーも、漫画や映画、本も……とにかくトコトン突き詰めないと気持ち悪い。そんな私である。
 イケメンにハマって、目の前にずらりと並べておきたいという気持ちも沸き上がることは想像に難くないだろう。
「仕事ツラいな。終わらないな。(ロスを見て……)尊いっ!」
 こんな時間のくりかえし。でも、この(ロスを見て……)の瞬間に脳みそがギュンッ!と盛り上がる。アイディアもグン! と湧き上がる。

 こんなの、イケメン置かないとむしろダメでしょ。
 高校から憧れていたのはイケメンを眺めているだけの仕事。ある意味、私の夢は叶ったといえそうだ。
 言いつづければ、どんな夢だって叶うのだ!
 高校生の、机に額をくっつけながらくだを巻いている自分に教えてあげたい。今、君はイケメンを見ながら仕事してるよ!って。
*
最近では、ティミーのポストカードを手に入れたりしているので、むしろティミーまみれで仕事してます。ティミーは生きがい。

この記事が参加している募集

#とは

57,832件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?