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仕事がグンと進めやすくなる「決断力」の養い方

普段、仕事をしていると「スピード感がある」とか「行動力がある」とか、テキパキとした印象を持たれることがあります。たしかに、今の僕は仕事でくよくよ悩むことは少ないし、それゆえサクサクといろいろな仕事を進めているように見えるのかもしれません。

けれど僕自身はそれがなにか特別なことだとは思ったことがあんまりなくて。

どういうことだろうと考えてみたら、それは「決断力」ってことなんじゃないかなと思ったのです。なにかを決める場面に立ち会ったときに、決めきる力が育まれてきたのかなと。

決断力があるから、行動や発言に迷いが少なく、スピード感を持って仕事ができるようになる。結果として、たしかに仕事が進めやすくなったり、重要な意思決定の際にはしっかり時間を割くことができるようになったりと、ビジネスパーソンとして仕事をする上ではたくさんの恩恵を受けてきたんだと思います。

「決断」=大きな意思決定である、という思い込み

僕の強みの一つは、どういう場面でも素早く決断ができることだと思います。それを人は決断力と呼んでくれるわけですが、実は僕自身、決断という行為を難しいと思ったことが正直ありません(だから比較的気楽に決断できるんですが)。

じゃあ、どうしてそういう認識の違いが生まれるのか。それは、多くの人にとって「決断=大きな意思決定」という意識があるからなんじゃないかと思うんです。

決断って、なんだか字面からも語感からもどこか強い印象を受けますしね。起業とか転職とか、そういう大きな変化を伴うもののことのみを決断だと考えている人も多いような気がします。

本来、決断ってどういう意味なんでしょうか。デジタル大辞泉で調べてみるとこうありました。

「意志をはっきりと決定すること。」

……だそうです。決断って、そう難しいことではないと思うんですよね。「今日はハンバーグを食べるぞ」「朝は早起きするぞ」のように、意思をはっきりと決定するものならば決断だと言える。ようするに、僕たちは日常的にたくさんの決断をしながら生きているってことじゃないでしょうか。

じゃあ、よく似た言葉で使われる“判断”とはどう違うのか。こちらはデジタル大辞泉によると「物事の真偽・善悪などを見極め、それについて自分の考えを定めること。」とありました。

ということは、

・判断材料が揃っている中で善悪を見極めること=判断
・判断材料が揃っていない中で物事を決めること=決断

とも言い換えられるのかなと思います。


決断力ってよく言いますが、本当のところは「決断(を認識する)」みたいなものなのかもしれません。今回僕は、決断力をそう定義してここからの話を進めていこうと思います。

働く上では「決断力」が味方をしてくれる

実は日々の中にたくさんの決断があふれていると考えると、毎日の仕事だって本当に決断の連続です。

「このメールにはすぐ返事をするべきかどうか」
「提案書の内容はこれで問題ないかどうか」
「どのタスクから手を付けるべきなのか」
「この仕事は誰に相談するべきなのか」

などのように、ちょっと考えただけでもこれだけある。僕たちの仕事はほとんど決断することなのではと思ってしまうほどです。じゃあ、その決断を意識的にできていることのメリットってなんでしょう。僕はこの2つを考えています。

① 責任感が生まれる

仕事はたくさんのメンバーと協力しながら進めていく場合が多いですよね。そういったとき、自分の決断が仕事にどういった影響を与えたのか、正しく理解ができるとその仕事や役割に対する責任感が生まれます。

責任感が生まれることで仕事を自分ごととして捉えることができるようになるし、その結果より一層良い成果をもたらしてくれるかもしれません。僕が知る限り、自分の決断を理解している人は前のめりに仕事に取り組んでいる印象です。

また、責任感を持って仕事に向き合っている人は、周囲の人からも信頼されやすくなるんじゃないかなと思います。「どうでもいい」と思いながら働いている人と仕事をしたい人は多くないでしょうしね。仲間や顧客からの信頼が得られることで、仕事はますます進めやすくなります。

② やれることが増える

決断力がない人は、目の前のあらゆる仕事に対して「これでいいのだろうか」と考え込んでしまうことがあるようです。きっとそれは、自分が日頃から決断していることを理解しておらず、なんとなく仕事に向き合ってしまっているから。

普段のいろいろなシーンが決断だと理解できるようになると、意識的に決断することが増えます。結果的に小さな決断はもちろん、大きな決断さえスムーズに行えるようになるんです。同じ時間で成せる決断の量が多いんだから、仕事はその分前に進む。

一般的に「決断力のある人」の多くが同時に「仕事のできる人」という印象も持たれるのは、こういう理由もあるのだと思います。

それに、小さな決断を短い時間でできるようになると、その分大きな決断に時間を割けるようにもなります。時間をかけて向き合うべき仕事ができたときに配分できる時間があることで、仕事のパフォーマンスも格段にアップするんです。

決断力を養うために今からできること

ここまで決断力があると働く上でプラスになるよって話をしてきました。それじゃあ、決断力を鍛えるにはどうしたら良いのでしょう。僕は2つの方法でトレーニングするのが良いかなと思っています。順番に説明していきますね。

【ステップ1】これまでの決断経験を振り返ってみる

学生時代と社会人経験を振り返って、これまでの決断を書き出してみます。制限時間2分くらいで思い出せるだけ書いてみましょう。これ、僕の会社でもワークショップとして実践してみたんですが、意外と難しいと感じる人が多くて、2〜3つという場合も少なくありませんでした。

特に、社会人になってからの決断は認識できていない人も多いです。小さな決断だって十分に決断なんですが、大したことじゃないと自分の決断を過小評価してしまっているんですよね。とてももったいないことだと思います。

まずは、過去の自分の決断を見つめて、認めて、受け入れること。それが自信に変わり、決断力を身につける一歩になるはずです。

【ステップ2】周囲の成果を出す人の共通点を探してみる

次に、自分の周りに目を向けてみます。会社の中でも友人でも、成果を出しているなと思う人を複数思い浮かべて、その人たちに共通することを考えてみましょう。

先ほども触れたように、成果を出す人や仕事のできる人は決断力があるケースも多い。なので、日々のどのような行動が決断力につながっているのか分析するのがおすすめです。

たとえば「メリットとデメリットの比較が的確」とか「決断に必要な要素を集めるのがうまい」とか、そういう具合ですね。決断するには決断するなりの要素や気持ちなんかがあるわけです。そういったものを見つけてみると、日々どんな努力ができるのか、少しずつ見えてきます。

※上記で紹介した2つのステップはサイバーエージェントの人事責任者である曽山 哲人さん「若手育成の教科書」参考にさせていただいております。

決断できる人は、失敗もできる人

小さな決断だと言っても、決断慣れしていない人にとって、決断ってこわいものです。なぜなら「失敗したらどうしよう」と思ってしまうから。

でも、失敗って本当にこわいものなんでしょうか。すごくネガティブなニュアンスをはらんでいるけれど、失敗は正しい決断を行うために必要な要素の一つでもあるわけで。失敗をしない人には決断もできないんだろうなと感じるんです。

決断をするから失敗ができるし、失敗をするから決断もできる。

つまり、

社内で研修した際のタイトルもこれでしたw

というわけです(これが言いたかった)。


たくさんの決断から学びを得て、それをより良い仕事をするための糧にする。そういうサイクルを回しながら僕自身も一人のビジネスパーソンとして成長できるように日々汗をかいています。


もし、今よりも仕事ができるようになりたい、もっと成長したい、と思う人がいたらぜひ今回ご紹介したトレーニングを実践してみてください。きっと今よりも面白い未来があるはずです。そして、僕と一緒に良い決断ライフを送ってくれる仲間も募集してます!

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