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まだ、何者でもない

 人間、女性、成人、大学生、地方出身、妹、末っ子。
 私を言い換える言葉はたくさんある。
 でも私にはまだ社会人としての肩書きはない。

 「将来何になりたいの?」この手の質問がすごく苦手。 
 私は小さい頃にロールパンナになると決めて以来、明確な夢を持てていない。
 
 未来を考えるたび、自分の可能性が狭まる気がして目を背けてきた。
 でも20歳になった今将来の話は避けて通れなくなり、考えざるを得ない。
 明日の献立さえ思いつかないのに3年後のことなんて考えられるのか。

 私はいつも誰かになりたいと願っていて、他の誰でもない私のままでいたいと思っている。
 好きなことは多いのに得意なことは見つからない。
 やってみたいことはたくさんあるが、仕事にしたいことはわからない。

 この迷走中ともいえる発展途上の私。

 これから私が向き合っていくべき課題は「根拠がなく揺るがない覚悟を持つこと」である。

 とことん突き詰めていきたいものがあっても、それが将来何の役立つのか、本当に時間を割いてまでやる必要があるのか、という疑問がよぎって私はいつも足踏みをやめてしまう。
 まだ実験もしてなければ失敗もしていないのに、始まりの合図がなった時点で降参してしまうのだ。

 このように未来に怖気づき、ためらってきたのは覚悟がなかったからだと思う。

 始める覚悟、続ける覚悟、叱られる覚悟、失敗する覚悟、時間を無駄にしてでもやり抜く覚悟

 将来の夢についてずっと悩んできた。
 だが答えは意外と簡単に見つかるかもしれない。

 出発点からゴールが見えてしまうなんておもしろくない。
 どうなるかわからないからやってみる価値があるのだ。

 考えすぎず「よし。覚悟はした。」と唱えて何度も突き進む。
 前進しかない

 その場しのぎの夢を語る10代に幕を下ろし、20代は情熱をもって夢を語りたい。


 私は何にだってなれる。
 だって、まだ何者でもないから


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