写真にしかできないこと。私じゃなきゃダメなこと。
記憶は、絶対に薄れる。
どんなに忘れたくないことも、薄れていく。
たった2年前に産まれた娘。
たった2年前の写真を見ても、もう懐かしい。
今日のことだって、もう、薄れ始めている。
永遠に忘れたくないことも。
でも、写真を見ると、思い出せる。
記憶が蘇る。
写っている、「こんな顔で笑っていたな。」「こんな服を着ていたな。」
写っていない、「いい匂いがしたな。」「あったかかったな。」
写真には、目に見えるものしか写せない。
でも、写真を見ると、目に見えないものまでも思い出せる。
忘れたくないものを残すこと。
それが写真にしかできないことだと思う。
私が、
なぜ写真が好きなのか、わかった。
なぜ写真を撮っているのか、わかった。
私にとっては、
自己顕示欲を満たすためでも、
自己表現でも、
芸術のためでも、
なかった。
忘れたくない。
残したい。
からなんだって。
それは、誰かを勇気付けるためでも、
感動させるためでもない。
その写真に写っている人と、
その人を大切にしている人のため。
こうやって思っている私だからこそ、撮れる写真があると思う。
家族写真を撮りたい。
これからも、もっと。
娘の写真を撮りたい。
これからも、ずっと。
その写真が、
1年後、
10年後、
100年後も、
その子と、その家族に思い出を繋いでくれる。
そうなったら、誰が撮った写真だったかなんて、
思い出してくれなくていい。
思ってもくれなくていい。
そう思った。
ここが原点。
ここからが、私のスタート。
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