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私の人生を変えた「Good Luck」

「Good Luck」という本があります。
私の人生を変えた一冊です。

当時20代の半ばだった私は仕事で行き詰っていました。自分が働くのはもちろんなのですが、管理業務でしたので、複数の他部署の方の協力してもらうことで成り立つ仕事でした。
しかし、なかなか思うように動いてもらえず、八方ふさがりの状態だったのです。
私の所属している部署は、製品ごとに担当が分かれていたのですが、他の諸先輩や同僚たちは、うまく回している様子。なぜ、わたしだけうまくいかないのか、悩みました。

そんな時、いろいろ考えながらふらっと立ち寄った本屋で目に留まった本が「Good Luck」でした。
シンプルな表紙や、ぱらぱらめくった感じのとっつきやすさに惹かれ、即購入したのです。

帰宅して早速読んでみました。物語に引き込まれ一気に最後まで読み進めることができました。

同時に、私に足りていなかったこともわかったのです。
わたしに足りなかったのは「解決に導くための質問をしていなかった」ことが原因でした。

当時、ある部署の方にお願いするときの会話はこんな感じでした。

私:「来週までに間に合わせてほしいんですけど」
A:「無理だよ」
私:「そこをなんとかできませんか?」
A:「無理って言ったら無理だよ」
私:「わかりました。調整します」

ここで、わたしはあきらめてしまっていました。
何が原因で無理なのか、相手は何に困っているのかまるで理解しようともしていない会話ですよね。
Aに対して、私にだけ意地悪しているのではないか?と疑っていた時期もありました。Aは特に親切な人ではなありませんでしたが、自分に置き換えてみれば自分と同じ感覚の方だったと思います。

この本を読んでからは、質問をすこしずつ変えていきました。

私:「来週までに間に合わせてほしいんですんけど」
A:「無理だよ」
私:「どうして無理なんでしょうか? 理由を教えてください」
A:「Bっていう部品が足りないんだ。今週中に入ればできるよ」
私:「わかりました。間に合うように動きますね」

さらには、自分の行動も変えていきました。
受け身ではなく、先回りして動くことにしたのです。

私:「今月はこういう計画になっていますけど、問題ないでしょうか。
   何か困っていることがあれば動きますので言ってくださいね」
A:「ありがとう。今のところ大丈夫だよ」

こんな風に気づかいや質問ができるようになってからは、すべてが順調に回りだしました。
これまでの閉塞感がうそのように消え、会社での人間関係や、暗かった私生活まで変わっていったのです。

この本の中には、章ごとに短い箴言があるのですが、こちらはそのうちのひとつです。

欲するばかりでは幸運は手に入らない。
幸運を呼び込むひとつのカギは、人にさしのべられる広い心。

まさに、私がこのような行動ができるようになったとき、うまく回りだしたんです。


「Good Luck」は、私の人生を変えた本の1冊です。
今でも、仕事などでうまくいかなくなったときなどに読み返しています。
人は余裕がなくなると、視野が狭くなり負の連鎖が広がってしまうことがあると思います。私も例外でなく、物事がうまくいかなかったりするとつい考えが内側に向かってしまってしまいます。
そんなときに目に入るのが、本棚の端にある「Good Luck」です。

一種の引き寄せの法則なのかもしれませんね。

よかったら、皆さんの本棚にも1冊加えてみてはいかがでしょう。
きっと人生をより良い方向に導いてくれるはずです。

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