雪が降ったり眠れなかったり #ラトビア日記 13
2023年11月20日 祝日
今日は月曜日だが、独立記念日の振替で、おやすみ。
学生だし、曜日はあんまり関係ないよなと思いつつ、祝日だと思うとのんびりしてしまう。
ノロノロと起きて、家で作業。外出しようかと思ったけれど、家でゆるゆると作業して、短いお昼寝をしたら、あっという間に時間が経ってしまった。
日中でも、氷点下まで気温が下がるようになってきた。
部屋の中、断熱はしっかりしているのだろうが、薄ら寒い。建物としては古いから、仕方ないのかな。
しばらく飲むのをサボっていた、ビタミンDを飲み始める。
2023年11月21日 雪
昨日の夜、友人から「一緒に図書館で勉強しよう」と連絡が来る。
「もちろんですとも!!」と喜びいさんで返信。
彼女は生粋のカルフォルニアガール。
わたしがキレの悪い英語で喋っても、すごくちゃんと聞いて、拾ってくれる。やさしい。
一緒に勉強して、途中ちょっと休憩しておしゃべりし、午後2時間くらいがんばって、彼女は先に帰った。
前回、ぶっ続けで5時間くらいで黙々と課題をやっていたから、これくらい短時間で休憩しつつ勉強するのがメリハリあってよいねという話をした。
もう17時過ぎには真っ暗。
一日があっという間に過ぎる。
帰り道、歩いていたら、雪が降り始めた。
積もる感じではないけれど、いよいよ冬が来たね。
そういえば、ラトビア語の初級テストは、家で受けられることが判明。
テストというか、プリントという感じ。助かる……!
2023年11月22日 くやしくて眠れない
雪が降り、朝起きたら、ピンク色の空。晴れた!
うれしくてウキウキしながら歩いて大学へ向かった。
しかし。
帰宅した今、どんよりした気分。せっかく晴れた一日だったのに。
授業からの帰り道、バスで一緒になったクラスメイトの一人が、会話の最中、一度も目を合わせてくれなかった。
授業のグループワークでは、その子と同じグループだったのだが、あんまりうまくディスカッションできなかった。なんというか、キャッチボールが噛み合わなかった。
授業のために準備して、言いたいことや考えていたことがあったはずなのに、ほとんど何も伝わらなかった。そもそも、準備していたこととはぜんぜん違う方向に、議論が走っていってしまった。
ただでさえ言語化に時間がかかるわたしは、先生や他のグループから投げかけられる質問に対し、考え込んでしまい、そのせいで会話も進まない。聞こえる彼女のため息。焦る自分。長引く沈黙。時間切れ。
自分の予習の仕方がいけなかったのかな?
と思う一方、授業後に明らかに態度が変わったその子の振る舞いが、悲しい……というか、くやしかった。
くやしくて、眠れない。外は雪が積もり始めた。深夜2時。
2023年11月23日 人間とは
昨日は、結局2時間くらい浅い睡眠をしただけだった。
昨日から、ルームメイトがフィンランドに旅行に行って不在。
わたしもフィンランド、行きたい。
キッチンを広々使えるので、しなしなになりかけていた野菜たちを切り刻んでスープを作る。
このまえ食べた「ソリャンカ」を目指したけれど、平易な味になってしまった。全然食べられるけど、美味しいかと聞かれると回答に困る感じ。
残っていたカレーペーストを入れて、結局カレーになった。
午後、課題の動画を家で見る。南米からアメリカンドリームを目指して、違法に国境を越える人々のドキュメンタリー。
とある男性が、国境を越えようとして途中で力尽きるのだけれど、彼の道筋を、メキシコのアクティビスト兼俳優がたどる、という内容。
最後のほうで、彼の兄弟が「アメリカは国境の構築に何億と予算をかけているが、その壁は死の壁だ。人間のためを思うなら、なぜ壁など建てるのか」(意訳)と言って涙を流しているのが印象的だった。
国境は、国を守ると同時に排除もする。しかし、その境目はまた同時にかなり曖昧でもある。国境を管理しているのも人間だから。
日本でも、改正入管難民法により、やっとの思いでたどり着いた人々が、さまざまな手続きの壁にぶち当たって自由を得られず、母国に強制的に返されるケースも起きている。
ここで起きていることが日本の国境のリアルだ。南米とは条件や環境こそちがうが、精神的に追い詰められる点では同じだ。
気候変動の影響で、母国に住めなくなる人も増えている。修士2年になったら、国境と気候危機に関して勉強するのもよいかもしれない。
……実際、世界中の、あらゆる国境で起きていることは「勉強するのもよいかも」などと呑気に言っていられる状況ではないのだけれど。
夕方、5時ごろ家を出て歩いて大学へ。雪が溶けて、道路がべちゃべちゃ。水はけが悪いのか、あちこちに深めの大きな水たまりがたくさん。
夜、冷え込むと、これが凍るのよね……。それがまた歩きづらいのだ。
昨日、目を一切合わせてくれなかった子に、あいさつしたら、ちゃんと目が合った。
それだけで、気分がどれだけ変わることか。
今日は早く眠れそう。
2023年11月24日 引きこもり
SNSで、お仕事募集のポストをしてから、何件か、ご連絡をいただきました。
本当に、いつもどこにいても、周りに生かされている……。ありがとうございます。noteを読んでくださっている方々にも、ありがとうございますとお伝えしたい。
北海道下川町で、輸入雑貨と食品「ヨナタンストア」を営むおくださんに「ポストカード選びのセンスがいい」と褒められた。うれしい。
だから、noteを購読してくださっている方々に、ラトビアのクリスマスカードを送ろうかな?!などと考えている。だって毎月働いたお金の一部を、この超属人的な備忘録に、投資してくださっているのだもの。
住所や本名のやり取りが必要なので、読者の方々のプライバシーを考え、まだ未定ですが。
今日は、午前中ラトビア語初級のテストを自宅で受け、午後は、来週のプレゼンテーションの資料作り。
おかげでずっと引きこもっていたけど、家の居心地がいいって、悪いことではないよなと思った。
2023年11月25日 展示を観に
すっかり、リガの街が雪に覆われた。
北海道では、一度積もって春まで溶けない雪を、根雪(ねゆき)と呼ぶのだが、これは根雪になるのかな。
1週間の天気予報を見る限り、毎日氷点下だから、溶けないことを祈る。
あたたかくなると、道路が滑って歩きづらくなってしまうから。
リガの旧市街地にクリスマスツリーが設置されたというニュースを見つけたため、ワクワクしながら見に行ったが、点灯しておらず。
ただ、クリスマスマーケットの準備がされていた。オープンが楽しみ。
日中は、展示を観に、ギャラリーへお出かけ。
布と音と光につつまれて、森と身体が近づいたり離れたりするパフォーマンスだった。音や映像が流れ、ダンスのレコードに関わる写真がプリントされたシルクスカーフや、カーテンにもコートにも見える衣装の展示がされていた。
久しぶりにコンテンポラリーアートの展示を観た気がする。
美術館やギャラリー、劇場などに行くのは好き。
ただ、誰かの表現を受け取ることは、ときどきとても疲れてしまう。
けれど、今回はちょうどいいボリュームだった。
2023年11月26日 人生初
昨日、なんだか少し喉がいがらっぽいなと思い、はちみつ生姜レモン紅茶を飲み、日本から持ってきた風邪薬を飲み、マスクをして寝た。
しかし、それだけでは良くならず、朝起きたら、喉がイガイガする。
せっかく今日は晴れたのに。
晴れた冬が大好きだから、かなしい。
お出かけの予定を泣く泣くキャンセルし、外に行きたい気持ちをグッと抑え、窓から外を眺めただけの日曜日。
ちょうど9月末に体調を崩し、また2ヶ月後に喉が痛くなるなんて……。
人生で、こんなに頻繁に風邪をひいたことない。
自分が思っているよりも、免疫力が落ちているのか、疲れているのか、急に冷え込んだからなのか。
だいたい喉の違和感から風邪が始まるため、これ以上ひどくならないように、全力で喉を治す。
がんばって、わたしの身体……!
今週の雑記①:元気が出るSNSアカウントやnote
ラトビアに来てから、海外で勉強したり働いたりしている方々の投稿を見ることが、グッと増えた。
時にはノウハウを教えてもらい、時には共感し、時には勇気づけられている。ノウハウに関しては「もっと早く見つけるべきだった」と思うこともしばしば。自分のリサーチ力の低さを思い知る……。
投稿を読んで「わたしもがんばろう」と勝手に元気をもらっている。
これから海外渡航を計画している方々のためにもなるのでは、と思い、今まで読んだnoteや、追っているアカウントをご紹介。
「思い通りにいかなかった話」は、なかなか表に出てきづらい。わたしもラトビアに来て「まじか」と思い知ったことが何度かある。その崖っぷち感は、他のトラブルでは味わったことのない孤独感と焦燥感。その焦りと同じにおいを感じるエピソードを、冷静に細かく記載されているこちら↑の方のnote。連載形式になっているのだけれど、どのnoteにも「スキ」を心の中で100回くらい押した。
ラトビアで初めてできた、ともだち。数年前、一人でラトビアに降り立ち、合唱や指揮者の勉強をし、今はラトビアの指折りの合唱団に所属しているしのさん。どちゃくそかっこいい。これを読んでいる全員に、しのさんたちの歌を聞いてほしい。
ネガティブなこともポジティブなことも、素直に投稿されているGinaさん。デンマークでの暮らしが気になって、フォローし始めた。大学院に通いながら現地で仕事もされていて、わたしもこんなふうに生活できるようになりたいなと思う。
書籍も出版されている松本さん。もともと彼女のツイッターは、日本にいたときからフォローしていた。けれど、こちらに来てから、彼女の矢面に立つ姿勢に感銘を受けることが増えた。彼女も本当にかっこいい。
前回のnoteでも書いたけれど、kemioくんのYouTubeにどれくらいメンタルを助けられていることか。数年前より格段に英語がこなれて、友達も増え、動画の生活感がどんどん濃くなっているのもいい。推す。
イギリスで社会人留学をしている、そうるさん。わたしは出願に必要な書類や奨学金など、細かいデータや情報を集めるのが本当に下手くそだし苦手なのだが、そうるさんの投稿を見て、ずいぶん助けられた。ご自身もイギリスでの留学を始められたみたい。
今週の雑記② : 「If you want」ってどういう意味?
ラトビアに来て、早3ヶ月。
大学のセメスターも折り返し。あと1ヶ月したら、秋のセメスターは終了。どの授業も佳境だ。
その中の一つに、事前に希望の論文を決めて、そのサマリーをプレゼンする授業がある。論文は、授業の初回で提示され、誰がどのテキストを担当するかは、早いもの順。
一学期を通じて一人2回プレゼンをする必要があって、わたしの番は来週。すでに1回目のプレゼンは終えている。
前回の反省を活かすため、早めに準備しようとプレゼン資料を作っていたら、クラスメイトの一人から連絡が来た。
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