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「夏フェス」という固定概念をはずしてみたら

GWは仕事をメインにしつつも、敦賀に日帰り旅行やフェスに2本行ったり、友達と遊んだり、久しぶりに詰め詰めスケジュールで過ごした。

GWが終わってしまった、という感覚はフリーランスの私にはあまりないけれど、世間全体がゆるやかにお休み気分の雰囲気になるのは決して嫌いではない。

それにしても、春の陽気で1日外で過ごせる音楽フェスはたまらなかったなぁ。ということから、固定概念をはずすことの気づきを感じたときのこと。

夏フェスに行かなきゃという固定概念

「夏フェスに行かなきゃ!」

邦ロックが好きな私は、高校生の頃からそうやってずっと思い続けていた。夏が来たのだから、とか、夏といえば、という半ば焦りのような心持ちで。

けれど、夏フェスって、本当に本当に暑いし、汗で身体はべっとべとになるし、紫外線は強いし、かと思ったらゲリラ豪雨に見舞われるし、前日の雨のせいで地面は田んぼみたいになっているときもある。

あれ、夏にわざわざフェスに行かなくてもいいんじゃないか。そりゃ、ロッキンやらサマソニやら、楽しいフェスはたくさんあるけれども。けど、出演するアーティストはだいたい同じだし、夏じゃなくてもいいんじゃないか。そう思い始めた。

そんな気持ちでGWに1つの音楽フェスに行った。大阪の泉大津フェニックスで開催された「OTODAMA'24~音泉魂~」というフェス。すぐ隣が海で、3つのステージがあって、他のフェスよりものんびりとアットホームな雰囲気がして一気にお気に入りのフェスになった。

当日は雲一つない晴れの日だった。紫外線は強かったけれど、暑くはなかった。時折、心地のよい海風がふわっとただよって、春の陽気を知らせてくれる。夕暮れ時には、海をバッグに沈む夕日がたまらなく綺麗で。そんな沈むゆくオレンジのまん丸とした夕日を眺めながら、ORANGE RANGEのイケナイ太陽で盛り上がっていた不思議。

夜になると一気に涼しくなって、より一層心地のよさが強まった。暑さが和らいだおかげか、1日中騒ぎ切ったはずなのに疲労感はそれほど強くない。「早く帰りたい」と思うことなく、まだまだこの空気に浸っていたいと思ってしまうような心地よさ。最後には、今年初めて見る花火が上がった。

あぁ、この空気感を忘れたくないなぁ、とふと思う。もちろんライブ自体が忘れられない時間なんだけども、それ以上にこの「心地いい」と感じた空気そのものを忘れたくない、と。

雲一つない青空の下で大好きな音楽のシャワーを浴びられる幸福感。強い日差しにさらされているときにふっと爽やかな風がよぎること。夕暮れ時の「1日あっという間だったなぁ」と切なく感じながら眺める夕日の美しさ。これは、春フェスでしか感じられない感覚なのではないか。

だったら私はこれから春フェスに行きたいなぁ。夏フェスのよさはもちろんあるとして、それでも私はできるだけ「大好きな季節と大好きな音楽に囲まれて生きていくこと」自体が、何よりも大切なんだ、ということに気づいた。

「フェスといえば夏だ」という固定概念をはずしてみたら、私の大切にしたい価値観がひとつ顔を出したみたいだ。来年のGWも、心地よいな~と感じながら大好きな音楽を聴いていられたらいいな。

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