見出し画像

【みーこ's library #1】「新・エリート教育」まとめ


1.はじめに

読書は好きですが、時間が経てば、本の内容を忘れてしまいがち。

ということで、読んだ本から学んだことをアウトプットしていきたいと思います。

今回読んだ本は「新・エリート教育」

この本は、予測不可能な混沌を生き抜くための力は何か問い、数々のクリエイティブ・リーダーを育成している海外の教育の紹介があります。
今後の日本の教育についても考えさせられる一冊です。

2020年から施行された新学習指導要領で提唱されている「主体的・対話的で深い学び」に達するには、これまでのテストの点数で教育の成果を図るのではなく、豊かな人格や態度、価値観などのいわゆる非認知能力の育成が必要であること。

人間が必要とされる4つの非認知能力(コミュニケーション、批判的思考能力、コラボレーション、創造力)が世界中で注目されている。

この本では、『非認知能力』という言葉が何度も出てきました。

その非認知能力の重要性について、ここでまとめようと思います。

2.非認知能力が重要な背景

①socitey5.0の到来

人工知能(AI)やロボットなどのアルゴリズムで動く機械やサービスと共存していくsocitey5.0の社会がやってくる。

※socitey5.0とは https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0/

その中で、人間はテクノロジーを使いこなしながら、新たな価値提案を行い、創造的に社会課題を解決する力が求められる。

②自分でキャリアをデザインする力が求められる時代に

「人生100年時代」と聞いたことがあるように、寿命が伸びているため、従来の「教育→仕事→引退」という人生の3つのステージだけでは、老後資金が不足することも考えられる。

コロナで尚更、予測不可能になり、雇用が難しくなった現代、副業やフレキシブルで自己コントロールする生き方が世界で注目されるようになった。

今後の時代には、キャリア自律といった「自分の特徴や特性を受け入れた上で自らのキャリアをデザインする働き方win-winの関係性を作る対人スキル、生涯学び続ける力」が大切であるということ。


3.これからの教育に必要なこと

そうした背景の中で、非認知能力を育むには、外的モチベーション(テストの点数、真生な目的のない大学受験など)ではなく、子ども自らが目的意識を持ち、高い内的モチベーションで学校生活に取り組める環境が必要とされる。

日本は、これまで集団授業で先生が教室の前に立って一方的に学習を教える授業が主流で、「みんな一緒」に問題に対しての「答え」を導き出していた。

そんな時代から、社会の変化が進む中で、「知識」「技能」だけではなく「思考力・判断力・表現力」「多様な人と協働して学ぶ態度」が重要視されるようになった。

米国では、すでに探究学習(ある問いからアウトプットするためにフィールドワーク、検索、個人やグループでのプロジェクトなど様々なアクティブな学びを実践する学習)やプロジェクト型学習(より社会や地域コミュニティと協働して社会に価値を提案するための協働に重きを置く)や、オンラインとオフラインを組み合わせた学習方法などが進んでいる学校も多い。※事例は割愛

今や日本も学習指導要領が改定され、ようやく上記のような新しい学習方法やアクティブラーニングを取り入れ始めた学校も増えてきている。

それに伴い、学校の先生に求められるスキルも変わってくるという。

それは、「教える」だけではなく、生徒の好奇心を呼び覚まし、維持するファシリテーション能力だということ。

また、学校や各コミュニティが目指したいミッション・ビジョン・育てたい子ども像へのボトムアップの合意形成を図ることが重要だということ。


私が2017年にニュージーランドの小学校にボランティアに行った際、日本人の女の子が書いた日本とNZの学校の違いについての作文が面白かったので、ぜひこちらも読んでみてください。


4.私自身の考え

私自身、海外の学校で育ったわけでもないし、日本の従来の集団の一斉教育を受けてきて学んだことも多くあります。

ただ、やはり一つの答えを見つけ出すのではなく、人それぞれの多様な考えや個性を受け入れ、自分をどう表現し、どう生きるかが大切なんだと思います。

そして、先生を経験した今は、もっと学校の体制や先生の業務をスリム化して「個」の教育に力を入れるもの大切だと私は思います。

成績管理、学習状況の進捗、生徒の進路に対しての動向や行動などはITをうまく使って管理・分析し、その結果から「個」へのアプローチができれば、生徒の可能性を見つけ出すことができるかもしれない・・・

世の中が変化する中で、「みんな一緒」ではなく、一人ひとりの強みを伸ばし、一人ひとりのキャリア形成ができたら、生徒にとっても世の中にとってもプラスになるのではないかと思いました。


ただ、こうなったらいいなという想いはあるものの、実際に学校を経験した私は課題が多くありました。

今後も模索しながら先生たちと一緒に学校の仕組みを作っていきたいと思います。


以上



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?