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田舎移住ポンコツ夫婦はじめての畑記録【秋】蒔かなきゃ芽はでん!行動すべし!

「なんとかなるやろ」「いけるいける」が合言葉。無計画で失敗しまくりの田舎移住ポンコツ夫婦の、笑える畑記録です。

いけいけ!まけまけ!種は蒔かなきゃ出ん!

名言が生まれた秋。畑の種まきをしながら、わが家の家訓が2つ決まった。

1年半経って 夫のステータスの変化は

重粘土だった土がふわふわ!
畝が、上手っぽくなった!

都会からタヌキも熊もでる田舎に移住した私たち、無謀にも草ボーボーの600㎡の不耕作地を購入してちょうど1年半。草刈り地獄が1年、畑を始めてやっと半年。夫はかなり進化した。

【夫が手に入れたアイテム】
① 
充電式マキタの草刈り機
② HONDAの自家用耕運機
③ 2本目の鍬
【夫が手に入れた経験値】
① 雨上がりは鍬が折れる
② きちんと幅を測って畝立てする発想
③ 一束20万円の経費が掛かった小松菜
④ 枝豆、じゃがいも、オクラの豊作
⑤ 笹だらけ重粘土質を畑向きの土地に改良成功
⑥ マムシを瞬殺するスキル
【手に入れた失敗】
①すべてのかぼちゃの苗が消えた
②レタス・春菊・かぶが消えた

過去の失敗談はこちら。

ポンコツ家訓1 「失敗する」を目標にする

正解がよくわからんけど
わけぎに挑戦!いけるいける!
すかさず娘がむしる

私たちが畑を始めるとき、ひとつだけ決めたことがある。それは「たくさん失敗する」ということ。

私たちの畑は、除草剤は撒かない。農薬も化学肥料も使わない。できれば肥料もまきたくない。目指すのは、自然に寄り添う自然農法。いやいや、ごめんなさい。自然農法ってかっこいいから言いたいやん。私たちが本当に目指したいのは「ほったらかし農法」。

だから、とにかく失敗しまくっている。だけど、私たちはへこたれない。なぜなら、どれだけ失敗しても、その失敗が目標達成になるからだ。

うん、気持ちが楽になる、夫の天才的発想。これなら、失敗が怖いだなんて二の足を踏むこともない。

しかし、笑うしかない失敗もある。ここ最近で理解できなくて、夫とお腹を抱えて笑った事件はカボチャの全滅だ。

最近の大きな失敗 かぼちゃの全滅

どこにもないのよ、かぼちゃ

「かぼちゃってさ、苗が3つあれば沢山収穫できるんだって!
こんなに植えたら食べきれないよ!っておっちゃんが言うてた」

「まじか!どうやって食べようか。天ぷらがええなぁ。
かぼちゃのタルトとか焼いてや」

まさか全滅するなんて夢にも思わなかった頃

ところが、お盆の大雨から10日後。10株もあったかぼちゃが、忽然と姿を消した。花まで咲いていたのに、葉っぱすら一枚もないのだ。どう探しても、どこにもない。全滅というか、もはや絶滅。

あんなに楽しみにしていたのに!配る友達の人数まで数えていたのに!

お盆までは日照り続き。それでも、カラカラながら花をつけていたわが家のかぼちゃたち。突然の大雨で腐ったのだろうか。近所に住む70代の畑ベテラン勢に話すと、全員が全員「えっ」と声を漏らした。そう、かぼちゃは本来、もっとずっと強いのだ。

「消えたなんて聞いたことない」
70代のおじちゃん達があまりに「絶句」の言葉のお手本のような顔をしたから、写真に撮ってやろうかと思った。そして翌日、そっと玄関先に大きなかぼちゃが置かれていた。

いいんだ、いいんだ、この失敗も目標達成のうちなんだ。(グスン)

ポンコツ家訓2 種は蒔かなきゃ芽が出ない

冷蔵庫にたまっていた
使いかけの種

畑をはじめて半年、ずっと気になっていたのは、冷蔵庫にたまり続ける「残った種」。そして蒔くタイミングを過ぎてしまった未開封の「季節外れの種」。

いけいけ!まけまけ!種は蒔かなきゃ出ん!

そこで生まれた夫の名言。いや、普通のことなのだけど。けれど、30代の私たちの心にはグサッと刺さるものがあった。

種には寿命があるということ

草むしりを覚えた娘の餌食になりつつある

私たちはつい、自分のやりたいことに蓋をしてしまう。例えば、本当はもっと早く田舎移住したかったのに「蛙の声が聞こえるところに住みたい」と夫が言ったあの日から移住するまで、ちょうど丸10年かかった。

種には寿命がある。「いつかやろう」「いつか種を蒔こう」そう思っても、お野菜の種の寿命は大体5年。大葉なんかは1年しかない。それは人生も同じではないだろうか。私たちの「いつかやろう」は5年も大事に取っていたら、芽を出す能力すらなくなってしまうのだ。

畑をはじめて初めての秋。つくれるだけ畝をつくった。蒔けるだけ種を蒔きまくった。失敗してもいい。蒔かないより、何もしないよりずっとずっと気持ちがいい。

子どもたちが理解できるようになったら、自分のことを棚に上げて口を酸っぱくして何度も言うのだ。「種は蒔かなきゃ芽が出ない」と。

かぼちゃの絶滅に絶句したおじちゃんがくれた「瞬間」

夕方、突然の通り雨のなか、チャイムが鳴った。

虹がでとるよ!
こんなに綺麗な虹はなかなか見んよ!

近所のおじちゃんがまだ雨が降るなか、傘もささずに走ってきてくれたのだ。子どもたちも目を丸くした。そのままビチャビチャになりながら、走って帰るおじちゃんの背中を見て心から思った。

おじちゃん、絶句の見本とか思ってごめん。写真に撮ったろかなとか思って、ほんとごめん。

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