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不都合な真実を隠す組織での生き抜き方

私が働く大学では、管理職が、不都合な真実、大切な情報、問題を部下や組合に隠して最低限のことしか伝えないという風潮があります。このようなは組織はこれから向かうべき全体的な方向もわからないまま、いいように使われて疑うこともなく従うだけの毎日です。

 しかし不思議なもので経営陣にどんなに不都合な真実であっても、大切な情報は漏れます。そうして漏れ聞いた後は、「なぜ、うちの組織はそんな重要な情報を共有してくれないのか」と不信感が募ります。なぜこうした情報独占組織になってしまうのでしょうか。

情報独占で得られる権力

情報を隠して独占する組織の経営陣は、情報を隠すことで「権力」を維持できると考えています。

権力欲求が強い経営陣たちは自分たちの地位で部下を動かすことに気持ちよさを感じています。そうするためには、権力を生み出す情報を保持する必要があります。情報を多く知っている経営陣たちが知らない部下に対して有利の立場でいられます。

情報独占は組織にとってマイナス

経営陣にとって不都合な真実は、今後の仕事の方向性を決める重要事項です。それを経営陣が隠して部下に知らされない部下は、組織の「言いなり」になって仕事をすることになり、成果はでません。組織の言うことを聞けば、重要情報を教えてあげよう、という構図です。

部下も成果を出すためには、組織から大切な情報をもらうことが必須です。全員に存分に力を発揮してもらうには、現場で一生懸命問題解決している人にまで大切な情報を伝えるべきです。経営陣の権力維持のために情報を独占することは組織にとってマイナスです。 情報がない状態ではリスク管理もできないためチャレンジができません。そうなるとリスクの小さい、つまりリターンも少ない判断しかできません。

そうは言っても、このような組織がすぐに情報開示する組織に生まれ変わることはありません。なので、現場で働く人たちは、自分で情報を取りに行くしかありません。組織からの公式なリリース情報というフォーマルなルートから重要情報は得られないと割り切って、インフォーマルなネットワークから情報を得るしか選択肢はありません。

そうなると常日頃から組織内で色々な部署の人と良い関係を構築しておくことが大事です。社内人脈が多い人が組織が求めている結果を出し、評価され、出世するのは、そのためです。

組織の在り方が改善されない以上、自らの組織内ネットワークの構築と人間関係の構築は何よりも大切です。


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