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21. 新シリーズ「塗装」

こんにちは!
学生研究員の本多です。
今回から4回にわたり、「塗装」を通していろいろなこと考えていきたいと思います。
塗装、と聞くとまず家の外壁やペンキ、DIYなどを思い浮かべることが多いのではないでしょうか? 壁や家具を好みの色に塗るのはDIY初心者が最初に挑戦しやすく、DIYが好きな方にとって塗装は身近に感じられることだと思います。
塗装×地方創生、という観点では、こういった取り組みもあります。

大阪淀川における壁画アートによる取り組み

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2025年開催の大阪万博に向け、淀川エリアに壁画を増やし、
街を壁画で彩ることの素晴らしさを発信し、次の世代へ明るいビジョンのある日本に繋げたい、という想いのもと、行われているそうです。
街中のいたるところでアートが見られる面白い企画ですね。
また、身近な私達の生活の中でも、塗装が生きています。
衛生面に注意が必要な病院や工場にも抗菌加工の施された塗装がされていたり、 食器や化粧品、スポーツ用品、楽器にも、それぞれに適した塗装技術が生かされています。
他にも、おもしろい!と感じたのが、
明石海峡大橋などの橋梁は、塗装の技術力が詰まっている、ということです。 今回調べていて初めて知ったのですが、塗料の一種に「防食塗料」というものがあり、振動、海水、強風や大雨などにも耐えられるように加工できる塗料だそうです。 明石海峡大橋は、計6回の塗装で耐候性が非常に高くなっています。
あれだけの大きな橋がさびてしまったりもろくなってしまったらと考えると
非常に恐ろしいですが、塗装の技術によって支えられていることに驚きました。
http://www.fujitokou.jp/media/2018/02/05/171


今まで何気なく利用していたものが、実は塗装の技術で成り立っている、
という新しい発見ができました。
今回、塗装会社であるマイスターズグリット社様とご一緒し、 環境・SDGsについて考えていく運びとなりました。
マイスターズグリット社様は、環境問題に取り組まれている塗装会社です。

マイスターズ

WEBサイトはこちら↓

こちらの会社での取り組みを一部ご紹介します。
例えば、「ミストキャッチャー」の開発をしています。
これは、塗装の際に発生する有害物質を含む空気を、水を使って気泡にし、さらに洗浄し分解する、というコンパクトな地上廃棄処理装置です。
また、「銀」は実は昔から”抗菌”素材として扱われてきました。 ナノ化した銀を噴霧することで抗菌をする商品も開発しています。 銀は自然に存在する無害な物質で、人にも環境にも優しいです。
抗菌加工製品につけられるSIAAマークが付けられている製品もあります。

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以上のように、
塗装を通じて、地球規模の課題について考えていくことができます。
次回以降のnoteでは、
①VOC
②水
③エネルギー
の3つについて説明していきます!
次回以降どんな内容を扱うのか、紹介をします。

①VOCについて
VOCとは、揮発性有機化合物を指します。
例として、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどがあります。
https://www.env.go.jp/air/osen/voc/voc.html
(先ほどのミストキャッチャーで分解する有害物質にも繋がってきますね。) 

VOCは、光化学スモッグなどの大気汚染の一因となっています。 そして、このVOCの排出は、塗料が発生源の多くを占めています。 塗装業界では、VOCをいかに削減するかが大きな課題となっています。 次回は、塗装とVOCについて深く考えていきます。

②水について
世界には、安全な飲み水を手に入れられない人々が数多くいます。 SDGsでも、「安全な水とトイレを世界中に」が掲げられています。 さらに、実は日本も水に関する問題とは深い関わりがあります。 「輸入」という視点でも水について考えていきます。

③エネルギーについて
地球温暖化の原因として、活発に議論されているエネルギー問題。 環境問題としての側面とともに、生活問題としての側面もはらんでいます。 塗装業界において、エネルギー問題にどう対応できるのか。 SDGsの目標とターゲットを基に考えていきます。

最後まで読んでくださってありがとうございました!!
次回以降の投稿もお楽しみに!!

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