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突如訪れたウィズコロナ時代。オフィスワーカーと共に変わるマネージャーの役割とは?

新型コロナウイルスの影響で、多くの人の働き方やライフスタイルが変化しています。

新型コロナウイルス流行が始まって以来、新型コロナウイルスが終息した後の「アフターコロナ」をどう生きるかについて、さまざまな論者が意見をしてきています。

一方、新型コロナウイルスの終息を前提とせず、新型コロナウイルスや、その後発生するかもしれない第2、第3の新型コロナウイルスと今後も付き合っていくという「ウィズコロナ」という考え方も生まれています。

「ウィズコロナ」とは、落合陽一氏や宇野常寛氏が提唱している考え方で、「グローバル化が進んだ現在では新型コロナウイルスのようなウイルスが再び世界で爆発的に流行する可能性が起こり得るため、これからはそれらのウイルスとうまく付き合っていく時代になる」というものです(※1)。


新型コロナウイルスの流行は、突然私たちのこれまでの働き方に大きなインパクトを与えました。そのインパクトを受けて、これからのウィズコロナ時代には、私たちの働き方がますます変化することが予想されます。


そこで今回は、来たるウィズコロナ時代において、オフィスワーカーとマネージャーに起こる変化について、予想をしてみたいと思います。

ウィズコロナ時代の到来でオフィスワーカーに起こる変化


まずは、ウィズコロナ時代に、オフィスワーカーに起こる変化を予想してみます。

① リモートワークができる会社、オフィスワーカーが増える

ウィズコロナワーカー①

新型コロナウイルスの流行をきっかけに、リモートワークに初めて取り組んだ方もいらっしゃると思います。

新型コロナウイルスの流行前は、リモートワークは一部の限られた会社のみができるもの、という先入観により導入を躊躇していた会社も少なくなかったと思いますが、新型コロナウイルスの流行により、多くの会社やその従業員が、事業を継続するために、リモートワークを取り入れざる得なくなりました。


リモートワークを取り入れるには、多かれ少なかれこれまでの仕事のやり方を変える必要がありますが、実際にやってみると案外できるものだ、と感じた会社経営者もいるのではないかと考えます。

そのため、新型コロナウイルスが終息した後も、会社は、今後も起きるかもしれない第2、第3の新型コロナウイルスの流行を想定し、一度取り入れたリモートワークを働き方の一手段として継続したり、より拡大したりすることが予想されます。

その結果、ウィズコロナ時代には、リモートワークをするオフィスワーカーが増えるのではないか、と考えます。


②リモートワークが働く人たちの権利になる

ウィズコロナワーカー②

新型コロナウイルス流行前は、リモートワークをしたいが会社の都合でリモートワークができない人や、実はリモートワークに向いているがそれに気づいていない人が存在しました。

そうした人たちが、今回の新型コロナウイルスの流行に伴うリモートワークへの移行で、働く立場としてのリモートワークの良さを認識し始めています。

そのため、今後はリモートワークが働く人の権利の一つになり、就職・転職時に、リモートワークができることを求める人が増えていくのではないか、と予想します。


③プロジェクト単位で働く人が増加し、複業化が進む

ウィズコロナワーカー③


リモートワークができる人が増え、リモートワークが働く人の権利として認められる時代がくると、会社との関係にも変化が起きるでしょう。

リモートワークをすると、オフィスに縛られず無駄なコミュニケーションコストが減り、自分自身の業務に集中しやすくなります。また、リモートワークをするには、オフィスで働く以上に、何を仕事の成果とするかを明確にする必要があり、自分自身の役割や仕事の範囲がより明確になるでしょう。

そうすると、働いた時間ではなく、成果で判断される働き方が増えると考えます。「やることをやっていれば、働く時間は自由にできる」人が増えるのです。


そのような労働環境では、一つの仕事だけでなく複数の仕事を同時に持つ「複業」がしやすくなります。そのため、複数の会社にプロジェクト単位で関わるフリーランスのような働き方など、より柔軟な働き方をする人が増えると予想します。

既に一部の会社で副業解禁の動きがありますが、一般的な副業に加え、同じ社内においても複数の異なるラインやプロジェクトで働く「社内複業」や、日本から複数の国の企業の仕事を請け負うような働き方など、働き方の多様化がこれまで以上に進むことでしょう。

そして、リモートワークができるオフィスワーカーの間で「複業」が増え、社会の理解や制度、労務管理の方法などが変化していけば、リモートワークができない仕事に携わるオフィスワーカーへも「複業」の動きが広がる可能性があります。


④ライフスタイルに合わせて働き方を選ぶ時代になる

ウィズコロナワーカー④

多様な働き方が増えると、個々人のライフスタイルも多様化します。

例えば、都会の会社の仕事をしながら田舎で生活する、会社員をしながら挑戦したかった他の仕事にも挑戦してみる、といったこれまでの働き方では選択が難しかったライフスタイルを実現できるかもしれません。

すでに多様性の時代は到来していますが、ウィズコロナ時代には、リモートワークやそれに伴う働き方の変化によって、さらにそれが推進されると考えます。

日本においては長い間、転勤制度など、社員の生活を会社に合わせる制度や意識が一般的でした。しかし、「複業」などの働き方の多様化が進めば、働く人は会社に依存せず、自分の求めるライフスタイルを実現するために、自律的に働き方を選択するよう、意識が変わっていくかもしれません。

ウィズコロナ時代は、個々人がより自分の価値観に合った働き方やライフスタイルを選択できる時代になるかもしれません。

ウィズコロナ時代の到来でマネージャーに起こる変化


ここまでは、オフィスワーカー全体の変化を予想してみましたが、次はマネージャーに起きる変化を予想してみたいと思います。

①社員の体調をデータ収集し、適切に把握することが求められる

ウィズコロナマネージャー①

ウィズコロナ時代では、常にウイルスの脅威と闘っていく必要があります。

近年、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」(※2)の考え方が普及してきましたが、ウィズコロナ時代においては、ますます「健康経営」に取り組む会社が増えることが予想されます。

経済産業省が認定する「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人認定制度」の認定基準には、「従業員の感染症予防に向けた取り組み」が含まれています(※3)。そういった既存の枠組みも使って、社員の健康維持に対し、投資をする会社が増えるのではないでしょうか。

ウイルスと常に付き合っていくウィズコロナ時代では、社員の体調を適切に把握することが求められますが、リモートワークが進むとface to faceのコミュニケーションが減るため、むしろ社員の様子を把握することが難しくなってしまいます。

これまでマネージャーがオフィスで行っていた社員の健康の観察がしにくくなるので、テクノロジー(IT関連技術)をうまく利用し、リモートワークに合った手段を考える必要があります。

そこで、例えば、週次のサーベイなどを用いて機械的に社員の様子を把握する、また、そのデータを分析し、事業上の問題点を見つける、といったデータに基づいた健康管理を常日頃からマネージャーが行うことも求められていくと考えます。


②多様な環境で働く部下をマネジメントする必要がある

ウィズコロナマネージャー②

ウィズコロナ時代には、リモートワークが増えると予想していますが、リモートワークはこれまでの職場環境を変えます。

リモートワークは仕事の場所を選びません。自宅で仕事をしたり、新型コロナウイルスが終息すれば、図書館やカフェ、シェアオフィスなどで仕事をしたりする人もいるでしょうから、部下が毎日同じ場所で働いているとは限りません。また、マネージャー自身がオフィスの外で働いている場合もあります。

物理的に離れた状況の異なる環境下で、どのように個々の部下とコミュニケーションを取るか、同僚同士のface to faceコミュニケーションが少ない状況下で、どのようにチームビルディングをし、組織としての成果を出していくか。

リモートワークが進んだウィズコロナの時代、マネージャーは、各メンバーが異なる仕事環境で働くことがあることを前提に、組織をマネジメントする必要が出てくるのです。


③今まで以上にパーソナライズされたマネジメントが必要になる

ウィズコロナマネージャー③

ウィズコロナ時代は、部下が自分の価値観やライフスタイルにあった多様な働き方を選択できる時代になると予想しています。

部下の中には、育児や介護などの個人的な事情を抱えた人もいるでしょう。また、「複業」している部下もいるかもしれません。ウィズコロナ時代のマネージャーには多様性のある部下をマネジメントし、組織の成果を出すことが求められます。

そのためにマネージャーはまず「人間はそもそも一人ひとり異なる存在なのだ」ということを改めて認識する必要があり、それを認識した上で、一人ひとりに合わせた柔軟なマネジメントをしていく必要があるでしょう。


これからのウィズコロナ時代には、リモートワーク、副業解禁、健康経営など、これまで進んできた「働き方改革」に関する取り組みがますます進み、私たちの働き方が大きく変化していくことが予想されます。

新型コロナウイルスの影響で大変な日々を過ごしている人も多いと思いますが、今のうちから自分がウィズコロナ時代にどのような働き方をしたいか考えてみてもよいのではないでしょうか。


※1 https://news.1242.com/article/217715
※2 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html
※3 https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO5710052023032020000000
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieiyuryohojin2020_daikibo_ninteikijyun.pdf

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