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実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方 Vol.17 ゲストコミュニティコーチ 高木奈津子さんのご紹介

はじめに

こんにちは!一般社団法人ミライの学校です。

私たちミライの学校は「全国の子どもたちが自らの想いで学ぶ場所・暮らす場所を選べる世の中にする」をビジョンに、学ぶ場所の自由化を実現すべく活動している団体です。

そして、2022年7月より毎月第3土曜日(※次回は第2土曜日開催)に、教育をテーマにしたオンライントークイベントを主催しております。
第17回目の実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方のゲストはコミュニティコーチの高木奈津子さんをお招きいたします。
今月のテーマは「人生の学校「フォルケホイスコーレ」から学ぶ、北欧流の暮らしと学び」です。

高木さんは2015年に長野県上田市に移住し、託児所付きコワーキングスペース「はたらクリエイト」を立ち上げ、共同代表を務めていましたが2022年度末に退職。その後、今年の1月から5ヶ月間、デンマークの「フォルケホイスコーレ」という教育機関に通われていました。日本でもフォルケホイスコーレを耳にする機会は増え注目が集まっていますが、実際のカリキュラムや生活はどのようなものなのでしょうか?
高木さんには、フォルケホイスコーレに通ったなかで感じたこと、デンマークの教育観や暮らしなど詳しくお伺いしていきます。イベントに先駆けて、紹介noteをお楽しみください!

ゲスト:高木奈津子さん|コミュニティコーチ

●プロフィール


高木奈津子さん
コミュニティコーチ
キャリアコンサルタント
ICF(国際コーチ連盟)認定ACC
ストレングスファインダー認定コーチ
GCI認定プロセスワークコーチ
レゴ・シリアスプレイファシリテーター

青山学院大学卒。新卒で東証一部上場の人材総合会社に入社し、求人広告営業と合同企業説明会のプロマネに従事。

2015年に長野県に移住し、託児所付きコワーキングスペースの立ち上げ、その過程で集まった仲間たちとともに起業し共同代表に就任。主に子育て中の女性のキャリア再構築の仕組みづくりや組織開発を行ってきた。2023年1月からデンマークに留学。現在は、デンマーク研修ツアーの窓口やオンラインスクール運営などを行っている。

高木さんには、フォルケホイスコーレに通ったなかで感じたこと、デンマークの教育観や暮らしなど詳しくお伺いしていきます!

●高木さんのSNSのご紹介

人生のた学び学校「フォルケホイスコーレ」

フォルケホイスコーレとは?

フォルケホイスコーレとは、デンマーク流民主主義の基盤を作る「国民学校」で、デンマークで生まれた生涯学習の仕組みです。試験や評価がなく、17.5歳以上の人なら誰でも入学できる全寮制の学校です。北欧全体に約400校、デンマーク国内に約70校あり、学校ごとに特色や科目(人文学・政治・食・環境・福祉・アート・スポーツなど)が異なります。クラスで学ぶだけではなく、食事やコーヒーブレイク、朝の集会、掃除などの共同生活の中で、人との関わり方も育まれていくのが特徴です。デンマーク国民以外のインターナショナルの生徒を歓迎している学校も多く、デンマークだけでなく英語で授業を行うところもあります。
日本にはない仕組みなので想像しにくい部分も多いですよね。最近では、日本からデンマークのフォルケホイスコーレに入学する方も増えてきています。どんなことを学び、どんな人が学んでいるのか高木さんに聞いてみたいですね。

状況noteは高木さんがデンマークに滞在して、1ヵ月が経過した時に書かれたnoteです。デンマークに飛び込んた高木さんのリアルな感想をぜひご覧ください!

フォルケホイスコーレの3つの特徴

①試験・成績なし
入学試験はもちろんのこと、科目ごとの試験もなければ単位もなく、成績もありません。教科は、文学、歴史、心理学、環境、IT、コミュニケーション、教育、音楽、演劇、スポーツ、アウトドア、ダンス、絵画、写真、環境学、哲学、政治学、国際文化など多岐に渡り、学校によってフォーカスしている分野は様々です。しかし、「試験なし、成績なし」というルールは一貫しています。重要なのは、他人の評価ではなく本人が何を学び何に活かせるのか、という自己実現の心なのです。
②共に学び、共に暮らす
フォルケホイスコーレは、全寮制の学校です。生徒だけでなく、先生も同じ学校の中に暮らし、年齢や国籍が異なる仲間として同じ時間を過ごします。学校生活を通じて「自分が何者であるのか」を知り、社会は多様な他者との関係で成り立っていることを体感していきます。その先に、自分が生きる社会にどのように関わっていきたいか、社会の構成員の1人として何ができるのかを考えるようになっていくのです。フォルケホイスコーレでの学びが基盤となり、1人ひとりの持つ個性が大切に育てられ、多種多様な個性が惜しみなく生かされる社会が作られます。
③対話する
フォルケホイスコーレでは、ディスカッション主体の授業形式が古くから用いられており、生徒はバラバラな意見を統合させる民主主義的解決の方法を自然に学びます。朝礼やリビンググループと呼ばれる生徒同士の集まりから、授業からうまれる様々なプロジェクトにいたるまで、常に他者との対話をとても大切にします。何かを決める場合には、言いたいことがある人がすべて意見を言い終えるまでその場が打ち切られることはまずありません。その場にいるすべての人たちが話し合いに参加できる雰囲気づくりの上手さはデンマーク人の特徴とも言えます。(出典|一般社団法人IFASより。)

フォルケホイスコーレの歴史

デンマーク語の 「フォルケホイスコーレ(Folkehøjskole)」は、フォルケが人々、ホイが高い、スコーレが学校という意味で、日本ではそれを直訳した「国民高等学校」が大正初期から訳語として主に使われてきた。19世紀の詩人であり聖職者のグロントヴィが最初に構想し、1884年に最初の学校が設立された[6]。生徒たちは初等教育のみで社会に出た18歳以上の若者たちで、主に農民を対象にしていたため、農閑期に1か月から3か月ほどその学校に寄宿し、歴史教育などを通じてデンマーク人としての教養を身につける国民的啓発の場と考えられてきた。

1851年にクレステン・コル(Christen Kold) によって、校長の人格的指導性に導かれたひとつの「家」のような寄宿制をもつ教育システムとして確立され、1864年から1900年にかけて隆盛し、デンマーク国内に80校ほどに広がりました。これらは都市の教養市民を育成する伝統的なラテン語学校と異なり、すべて私立であり、卒業免状もなく、民衆の大多数である農民を相手とする補習学校的な意味を持ち、この存在がデンマークの農産物輸出の成功をもたらした「協同組合システム」(産業組合)を機能させる背景を形作る源となった[6]。1891年にアスコウ・ホイスコーレ講師ポール・ラ・クールが農村に電気を普及させるために世界初の風力発電機を建設するなど、デンマークの発展に大いに寄与した。

旧来の学校内で完結する教育に対し、より実践的な農家での実習に重点を置くこの教育システムは、ドイツ、スイス、オーストリア、オランダ、スウェーデン、ノルウェーなど、デンマークの周辺諸国にも広がり、各国でそれぞれに発展していきました。

デンマークの教育

デンマークにフォルケホイスコーレは約70校あり、学校によって特色はあるが、対話を中心とした授業を行うことや、生徒が主体となって学ぶことなどが共通しています。
私立学校ですが、公的な補助があります。デンマークの教育において「フォルケホイスコーレ法」が制定されており、授業の半分以上を総合的な学びに充てることを義務付けています。試験や単位はなく、講師を含めた参加者相互の対話を通じた成長を重視しているため、全寮制です。朝夕に集会を開き、歌を謡い、そのための曲を集めた『ホイスコーレソングブック』は、時代ごとに曲を変えながら1894年から版を重ねています。

おわりに

イベントでは、児玉さんのリアルな体験談から現在に至るまでのお話しを根掘り葉掘り伺っていきます!子どもとの関係性や子育てに悩んでいる方、教育に関心がある方など、どなたでも参加できます。

今回ご紹介した高木さんがお話するオンラインイベントは12/9(土)に開催いたします。みなさまのご参加お待ちしております!

【お知らせ】12/9 (土)10:00~ 高木奈津子さんゲストのオンラインイベント

▼イベント名
実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方 Vol.17 
▼イベント詳細
日時:2023年12月9日(土)10:00-11:00
方法:Zoom(オンライン) 
参加費:無料
定員:100名
申込:
その他:本イベントは録画いたします

●過去のイベントレポートのご紹介

【お知らせ】ミライの学校「マンスリーサポーター」募集中

最後に、ミライの学校ではデュアルスクールを全国に展開するべくマンスリーサポーターを募集しています。
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