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【イベントレポート】実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方Vol.07 ゲスト 株式会社grigry代表取締役CEO 石川加奈子さん

※本noteは、2023年1月28日に開催した「実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方Vol.07 自由に自分らしく生きる新しい防犯のかたち「まもかつ(守活)」のイベントレポートです。

「実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方」 は 毎月第3土曜オンラインイベント

はじめに

こんにちは、一般社団法人 ミライの学校 事務局です。
このnoteでは、2023 年1月28日にミライの学校が開催したオンラインイベント「ミライの教育の見つけ方」の第7回の様子をお届けします。

1月は、株式会社grigry代表取締役CEO 石川加奈子さんにご登壇いただきました。石川さんは、自身の原体験から「一人でも多くの人が辛く悲しい目に遭わないように」と、高性能護身・みまもりアイテム「omamolink」を創業・開発されています。

「防犯」というとどこか他人事のように思ってしまいますが、自分自身の身を守るためにも欠かせません。大切な人を守ることができるのは、自分自身であり、身近にいる私たちです。石川さんのお話をお聞きし、守活にかける熱い想いに心が揺さぶられました。イベントでは、自分を、そして大切な人を守るために何ができるのかを語ってくださいました。

石川さんがつくる新しい防犯のかたちとはどんなものなのでしょうか。それでは、イベント当日の様子をお届けします!

(1)ゲストスピーカーのご紹介

ゲスト:石川加奈子さん

●プロフィール

自身の原体験から「一人でも多くの人が辛く悲しい目に遭わないように」と、高性能護身・みまもりアイテム「omamolink」を創業・開発。「防犯」という言葉の持つ重く暗いイメージを塗り替え、可愛くスマートに自分を守る新しいライフスタイル「守活」を提唱。
大学卒業後、内閣官房内閣情報調査室にて情報収集・分析業務に従事。2013年に渡米し、International Institute of Global Resilience(IIGR)にて総務開発部長を務める。その後帰国しコンサルタントとして独立。2019年春にMBAを取得、同年7月株式会社grigryを設立。

(出典:実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方 Vol.07ゲスト株式会社grigry代表取締役CEO 石川加奈子さんのご紹介|ミライの学校|note)

モデレーター:高畑拓弥

(一社)ミライの学校 代表理事
(一社)Disport 代表理事
(株)リブル
取締役慶應大学SFC卒。総合商社入社後、インドネシア赴任を経て独立。徳島県最南端の海陽町に移住。(一社)Disportを設立し、県立海部高校の魅力化コーディネーターとして県外生を15倍以上に。未来の水産業の形を創る(株)リブルを設立、牡蠣の種苗生産からスマート養殖の確立に従事。小中学生の越境流動性を高めるため、「デュアルスクール」「サテライトスクール」のモデルを全国へ展開する(一社)ミライの学校を設立、代表理事に就任。

(2)本編1 株式会社grigryが設立されるまで

ここから石川さんのお話しスタートです!

石川さんは、大学卒業後は国家公務員としてキャリアをスタートさせ、アメリカでの暮らしを経てフリーエージェントとして独立。働きながら経営学修士を取得され、卒業間近に経験した自身の原体験から生まれたアイデアをカタチにすることを心に決め、2019年に起業されました。
石川さんの肩書である性暴力スライバーとは、「生き残るだけでなく、辛い経験を力に変えて世の中に新しい価値を提供していく人たち」のことを指しているそうです。 

本編2 日常に潜んでいる「性暴力」のリスク

日常生活を送るなかで様々なリスクが潜んでいますが、石川さんが最も焦点を当てているのが「性暴力」です。日本は治安がいいと思われがちですが、1年間の性犯罪発生率は52,000件以上、1日あたり150人が深刻なトラウマになるほどの被害に遭われているそうです。

・防犯意識と石川さんの経験から得た気付き

石川さんも若い頃に性暴力被害を経験していて、当時の事を振り返り「突然の出来事に驚きと恐怖で固まってしまって何もできなかった。」と仰っていました。被害に遭われて以来、フラッシュバックがありながらも「次同じような経験をした時に何ができるか」を考え続けてきたそうです。
シミュレーションを続けるなかで「被害の現場には自分の身ひとつしかない現実」に気付き、自分で自分の身を守ることを考え始めたそうです。
さらに、すでに世の中には様々な防犯グッズがあり、代表的なものだと防犯ブザーがありますが、大阪府警の調べによると高校生以上の携帯率は約0.7%という結果が分かったそうです。

・omamolinkをつくる中で意識したこと

omamolinkを作るなかで特に意識したことは、自身の経験からヒントを得た「いかにして携帯させるか」だそうです。石川さんは「もしもの時にしか使わないものを常に持ち歩くことはどうしても面倒くさいが先に来てしまう」という理由から「様々な防犯グッズを購入したものの常に持ち歩くことはなかった」という経験があったそうです。
このことから「機能の充実差に加え、いかにして携帯させるかが最も解決すべき課題だというところにたどり着き、常に持ち運べる何かに防犯機能を付けるという主従逆転のアイデア」に至ったそうです。

そして完成したのが、このomamolink(おまもりでつながる)です。サイズ、軽さ、色合い、デザインに徹底的にこだわったそうで、その結果2022年度グッドデザイン賞を受賞されています!

・omamolink3つの特徴


①振動検知機能
 日常生活の振動と緊急時の振動を区別するプログラムを開発。
②録音機能も搭載
 証拠を残すことが可能。
③SOS時だけ位置情報が届く
 SOS時だけ位置情報が見守っている人に届くので、普段は監視・束縛感な 
 い。

③のSOS時だけ位置情報が届くというのは、常にお互いの自由は尊重され、プライバシーが守られることで大人も持つことができますね。常に持つための工夫とアイデアが光っています。

2人の娘を持つ弊社代表高畑は、「親の万が一と思う気持ちと教育は、表裏一体な部分が多いなと思っていて、『何かあったら・・・』と思う親心はいきすぎると、子供の自立を阻み大人から信頼されてないんだと思ってしまうが、omamolinkは、すごくいいバランスで出来ていますよね、素晴らしい!」と大絶賛でした。

さらに、イベント参加者さんからのコメントに、「あったらいいなと思っていた機能が全部ある!」とコメント欄も盛り上がっていました!

石川さんは、「自分のワクワクするもの、ときめかないものは身近に置いておきたくないですよね。護身機能が備わっているけど、あくまでお守りとして身近に置いてほしいと思っています。」と仰っていました。

お守りを持つことで心強さが増し、大切な人に守ってもらえてると思うから自由に挑戦できるという部分に強く共感しました。このomamolinkは、護身を超えて持つ人の人生がより豊かになるアイテムになりそうですね。性暴力に留まらず、いじめ・パワハラなどありとあらゆる場面で求められるものだと感じました。

石川さんから、「出来事は変えられないが、悪影響を最小限におさえることができます。出来事があった後に、自分がどう行動できるか、周りがサポートできるかが大切だと思っています。」という力強いお言葉をいただきました。

本編3 新しいカタチのライフスタイル「守活(まもかつ)」

・「守活ハンドブック」とは?

日常のリスクに対する感度を高める活動として、「守活ハンドブック」を作成されています。「護身・防犯はダークなイメージがありますが、身を守ることは自由に自分らしく生きることのベースであり、安全が確保されているからこそ挑戦することができるし、自分らしく生きることができると思います。」と石川さん。
私自身、何から始めていいのか分からなかったのですが、この守活ハンドブックを見て身の守り方や、いざという時の対応を知ることができました。さらには、身近な大切な人に伝えていきたいと強く思いました。

・守活ハンドブックのダウンロードはこちらから

守活ハンドブックは無料でダウンロードすることが可能です。守活をもっと知りたい!自分を守るにはどうしたらいいの?と思っている方はぜひダウンロードしてみてください!
https://forms.wix.com/8dd22ed0-9643-499a-99bd-a833dca4fc9b:ee6bd12a-1f64-4062-8403-b7466e9df7ed

omamolinkが普及することで、「犯罪抑止に繋がるとともに助けられる命が一人でも助かるような未来へ」を目指しているそうです!

今回のまとめと次回イベント

高畑より、最後にイベントに参加いただいた皆様へ

防犯と聞くとマイナスをゼロにするイメージが強いですが、そのイメージを変えていくことはとても難しいことです。当事者にならないと意識が回らないのが今の現実ですが、事前に自分や大切な人を守るすべを知っておくことが重要です。まずは守活ハンドブックをダウンロードするところから始めていきましょう。是非皆さんの力で応援していければと思います!

イベントが終わった後に私の中に残っている言葉として、「被害に遭わないと当事者意識を持てない」という言葉がずっと頭に残っています。数字を見るといつ被害に遭ってもおかしくないのに、どこか他人事でいた自分に気付かされました。石川さんのその熱意と実行力、そして本気で取り組んでいるからこそ、グッとお話に惹き込まれて、自分事として意識することができたように思います。
石川さんのお話からやはり自分の身を守れるのは自分であり、自分をそして大切な人を守れているから自由に生きることができるのだと大切なことを再確認できた時間になりました。
さらに、そのための一歩として、守活ハンドブックのダウンロードや、omamolinkを手に取ってみるという一歩目の行動を示してくれる石川さん。株式会社grigryの活動に救われる人がこれまでも、これからも沢山いるでしょうし、私もその中の一人です。

以上、イベントレポートをお届けしました!
毎回、文章では伝えきれない程の熱気に包まれる当イベント。その熱を体感しに、ぜひイベントにご参加ください!

次回3月11日(土)10時からの「実践者に聞く! ミライの教育の見つけ方 Vol.08」のゲストのご紹介


▼イベント名
3/11(土)10:00-11:00 オンラインイベント
実践者に聞く!ミライの教育の見つけ方Vol.09「変」が武器になる!?社会からはみ出すボーダレスキャリア

▼内容
複業(副業)導入企業の増加に加え、コロナ禍以後リモートワーク導入企業が増加し、大人の「働く」環境は大きく変化しています。親にとって「働く」環境の変化は、「暮らす・育てる」環境の変化とも言えます。
一緒にこれからの「働く・暮らす・育てる」を考えてみませんか?

▼イベント概要
日時:2023年3月11日(土)10:00-11:00
方法:zoom(オンライン)
参加費:無料
定員:100名
申込:http://ptix.at/6AkljP