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工芸譜〜おんがくの質感、もようの響き〜

もようを読み、響きを感じる。

工芸の味わい深さを「おんがく」にしていくワークショップのお知らせです。

八戸市美術館企画「コレクションラボ005 奏でる工芸」関連企画「みんなでつくる工芸のおんがく」
https://hachinohe-art-museum.jp/exhibition/2783/


ギャラリートークに参加して

先日、ギャラリートークに参加してきました。

https://www.instagram.com/reel/Cw9nSZBhonm/?utm_source=ig_web_copy_link&igshid=MzRlODBiNWFlZA==

この展示室の楽器をお貸ししています。
作品を感じながら鳴らしてほしいと思い、簡単に鳴らせる楽器を手に取りやすいようにしていますのでもしよかったらどうぞ。

民藝運動の作品たち

工芸作品を観て思うのは、「写真と印象がちがう・・・!」の連続。

思っていたより大きかった、というのもありましたし、なにより、古い作品はとくに、年季の圧を感じる。

「こんなに味わい深いものだったなんて、知らなかったわ」はっと息を飲みながらひとつひとつ観て、作品について対話をしてきました。

今回展示されている作品の中でも印象に残るのは、民藝運動に関わった作家たちの作品群。

民藝運動は、1926(大正15)年に柳宗悦・河井寛次郎・浜田庄司らによって提唱された生活文化運動です。
当時の工芸界は華美な装飾を施した観賞用の作品が主流でした。
そんな中、柳たちは、名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語りました。
そして、各地の風土から生まれ、生活に根ざした民藝には、用に則した「健全な美」が宿っていると、新しい「美の見方」や「美の価値観」を提示したのです。
工業化が進み、大量生産の製品が少しずつ生活に浸透してきた時代の流れも関係しています。
失われて行く日本各地の「手仕事」の文化を案じ、近代化=西洋化といった安易な流れに警鐘を鳴らしました。
物質的な豊かさだけでなく、より良い生活とは何かを民藝運動を通して追求したのです。

https://www.nihon-mingeikyoukai.jp/about/

工芸には、用に即した健全な美が宿る。

「美の見方」や「美の価値観」を新しく捉え直す動き。

そうよねそうよね、美しいって、人それぞれのはずなのに、「これが美しい」って刷り込まれている感、あるよね。

学生時代から音楽教育の研究活動でこだわった考え方に通じてきて、胸が熱くなっちゃう。

そう、音楽の見方や作り方の考えに通じるのだ。


「音」? 「音楽」? 「おんがく」?

「音楽」と聴くと、過去に耳にしたことのある、完成された音の集合を思い起こすことが多いと思うのですが、決して、「音楽」ってそれだけではない。
何気なく発した音や声が、偶然、秩序をもつことだってあるし、
それが感じ方によっては、心地いい響きになったりする。
「これって、実は美しくない?」その提案の連続が、創造的な時間を作り出せるのではないか、と思うの。

それで、このワークショップや、コレクションラボの企画や広報等を練っている段階で学芸員さんと話題になっていたのが、
これから私達が響かせようとしていることって、「音楽」なのかな、「音」なのかな、「おんがく」ってどう?なんて話。

学芸員さんが言うには
【「音楽」というと、どうしても完成されたメロディーやハーモニー、リズムを思い浮かべてしまうので、そのイメージを脱却したい。】
(↑まさにこの考え、民藝運動的だなと私は思った)

【んじゃあ「音」?】
いやいや、ただの音だったら、生活の場に溢れているわけで、アートの場にもちこむ必要ある?
その音も、感じ方ひとつで、もう一歩上の段階に登れる気づきを展示したい。

【「おんがく」ってどうかしら】
「音楽」という前の、未完成の感じ。でも、感性や経験を積み重ねると「音楽」になっていくかも。という私の提案。

そんなわけで、企画や広報には、「音」「おんがく」「音楽」が混在しています。
私としては、「音」→「おんがく」→「音楽」と成長するイメージをもっています。


ワークショップ「みんなで創る、工芸のおんがく」

図形譜の世界を、工芸に

そんなわけで、じっくり工芸作品を感じながら、音を響かせるワークショップを企画しました。

工芸のもようを図形譜に見立てて、一斉におんがくを創っていく。

この着物の三角の形って、どんな音のイメージかな。
並べると、どうなる?
丸はどうかな。
大きさが変わると、音も変わる?音色を変える?加える力を変える?
波のような形の連続は、どういう声を発してみよう、
あ、よく見ると、ここにも小さなもようがあるね。

そうやって、作品の一部を音にしていく作業を積み重ねつつ、、
どうやってアンサンブルにするかは、当日考える。
方法はいろいろありすぎて、ここには載せられないので、ワークショップ後に、どうやったかお知らせしますね。

そこで創ったおんがく作品は、会期中、八戸市美術館で展示されます。

(昨年も美術館でワークショップやったので、参考動画として、アップしたかったんだけど、肖像権許可とってなくて、、、ここにあげられません。
興味あれば個別に見せるのでお声がけください)

「いま」「ここ」の感覚を大切に、素朴な表現に集中する。

私のワークショップ、いつも事前に決めずに、その場、その時の感覚で進めていきます。
手拍子を鳴らし合ってみたり、
体を叩いたり声を出したり。
楽器を鳴らしてみたり、鳴らしてみたことを絵にして書き留めてみたり。
あれこれ実験的に積み重ねたものを、静かと動きの対照を意識して、音の響きや流れの集合にしてみる。

当日どうなるかな、楽しみです。

人が変われば音楽も変わる。ときや場所が変わればまた違う。
素朴な表現が、音楽的になることだって十分ありうる。
「いま」「ここ」の感覚を大切に集中する時間は、とてもきもちいい。

お子さんも来てね。でも託児もあるよ。

対象は広く設定しているけど、5歳位までの子は飽きちゃうかもしれない。
けどまあ、飽きちゃったらぱやぱやその辺あるき回って大人の活動を横目に観つつ、おもしろそうに感じたら戻ってくる。
小さなお子様連れはそんな感じで参加するといいんじゃない?
うちの子はどうするかな、、、本人と話し合ってみます。

当日は、託児のサービスもあるそうなので、子供を預けて大人だけで楽しむのもあり。

いろいろ、参考URL

ちょっと文字多めのページが多いのですけど、一応載せてみます。

https://www.orff-schulwerk-japan.com

https://youtu.be/71hNl_skTZQ?si=RmYGghYPtcsUMiTE

https://artscape.jp/artword/index.php/図形楽譜#:~:text=図表や図柄、テクスト等,な図形楽譜もある%E3%80%82

https://blog.overkast.jp/2012/01/graphic_notation/

https://ameblo.jp/actionmusic/entry-12477934463.html

https://www.classicfm.com/discover-music/latest/graphic-scores-art-music-pictures/


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