BOOK#24「ポール・ランドのデザイン思想」
●今回読んだ本
「ポール・ランドのデザイン思想」―ポール・ランド著(出版社:スペースシャワーネットワーク |2014年12月26日出版)
●内容メモ #ネタバレ
▽ゲシュタルト
きちんとまとまった1つの構造
▽美的価値
美しさと実用性とコンセプトが制作物に反映されていること
▽デザイナーの命題
・デザイナーは通常、先入観を持って作業に取りかかる事は無い。むしろ、緻密な調査と観察の結果アイデアが生まれ、そのアイデアをもとにデザイン[命題に対する答えを探し始める]をする(また、そうあるべきだ)。
・デザイナーは分析し、解釈して、考案する。デザイン業界、その関連業界における科学的・技術的進歩を常に意識していなければならない。
・1つにまとめたり、簡素化したり、過剰なものを削ったりもする。関連性や類似性を考慮して、素材を抽象化(シンボル化)する。シンボルをよりわかりやすく、興味の引くものにするために、適切な要素を付け加えたりする。直感と洞察力を駆使する。客観的な視点、自分の感覚や美意識を考慮する。
▽デザイナーが扱う3要素
1.与えられるもの・条件
製品、宣伝文句、商品コンセプト、ロゴマーク、体裁、媒体、制作工程など
2.作品の見た目に関わること
スペース、コントラスト、バランス、調和、調子、繰り返し、シルエット、まとまり、形、色、重さ、分量、価値、質感など
3.心理的な要素
美意識や錯覚についての問題、デザイナーの責任感、見るものの直感や感情
▽広告におけるシンボル
・大事なポイントは、見る者の反応を予想すること。彼らが美しいと思うものを提供すること。
・デザイナーは広告を見るものとコミュニケーションを取る手段を考え出さなければならない。抽象的なアイデアをビジュアル化して誰にでもわかりやすいイメージ(シンボル)を見つけ出せば良い。
・シンボル(ウェブスター)…関連性、寒冷、偶然の類似によって、別のものを表したり、連想させたりするもの。目に見えないものを見える形で表したもの。例えば概念、性質、全体像、状態、宗教、紋章など。
▽ユーモアの役割
並べたり、結合したり、大きさ・関係・バランス・余白などに手を加えたりといった工夫によって生まれるユーモア。
トーマス・カーライル「真のユーモアとは、頭で考えるものではなく、心に自然と浮かぶものだ。ユーモアを軽んじるべきではない。ユーモアの本質は愛である。本物のユーモアに触れると、わざとらしく笑い声をあげたりはせず、思わず微笑みを浮かべてしまう。ユーモアとはそれくらい奥深いものだ」
▽印刷における形式と表現
直接的な説明をするのではなく、重要のメッセージを見る者の心に浮かぶイメージとして発信できる作品を作ること。それはデザイナーの務めである。見る者を引きつけ、納得させ、想像の世界へ誘い、興奮させ、楽しい気分にさせることができるビジュアル・メッセージに仕上げられたとしたら、作品を目にする人たちに対して責務を果たしたことになる。
●その他
▽なぜ読みたいと思ったのか
デザインスクールの参考図書でオススメされていて、授業内容の理解を深めるために読みたいと思ったから
▽興味を持ったきっかけ
参考図書だったから
▽この本を読むことの意義
授業で学んだことを本書によりより深く理解する
▽どんな本の内容だと思って手に取ったのか
デザインに対する姿勢や考え方のヒントがあると思って
▽実際読んでみてどんな本だったのか
ごちゃごちゃしていなくて、シンプルで読みやすい。けれど、ふと振り返るべき大切な言葉が並んでいる印象。あと、デザインについて学べば学ぶほど、コンサルティングだし、多様な知識と発想の積み重ねだと感じる。
▽タイトルをつけ直す(要約)とすると?
デザイナーの携行本
▽知らなかった単語(用語)について
特になし
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