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街も人も、節目があるから魅力は創造できる

ブラタモリ「伊勢編」のテーマは「なぜ人は伊勢を目指すのか」。
それは、式年遷宮が大きなヒントであると。

そもそも式年遷宮とはなにか?
式年遷宮は20年に一度、伊勢神宮において、ご神体を新しい正殿に遷す神宮最大の神事のこと。
おおよそ8年の歳月をかけて内宮、外宮の正殿を含む65棟の建物を建て替え。714種1576点の奉納物も新調される。
この式年遷宮は、690年の持統天皇の時代に始まったとされており、一時中断された時代もあったが、今もなお、約1300年受け継がれている神事である。

では、この20年に一度の式年遷宮。
何が良いのか?

式年遷宮という定期的なビッグイベントがあることにより、20年おきにお伊勢さん自体の信仰と参拝の機運を盛り上げることができるのがまず1つ。
2つ目に、お伊勢さんを取り巻く周辺地域において、式年遷宮に合わせて大規模な改革案(都市整備計画)を立て、実行できるのである。

つまり、代謝の良い街づくりが為される。
これはとても素晴らしい事だと思う。

たとえば過去には、伊勢観光客の利便性を考え抜いた、モータリゼーションという時代の流れにも繋がるような電車とバスの相互利用を促す仕組みが取られた、モダンでそれ自体に観光力のある駅舎(宇治山田駅)を建設。
そして、そのようなモータリゼーション促進の結果により、お伊勢さん参拝後すぐに移動してしまい内宮の門前町であるおはらい町は「日本一滞在時間の短い観光地」と揶揄されるまでになってしまった。
そこで今度は、おはらい町を郷愁感じるような街並みとして整えることにした。そうして、今のシックで落ち着いた黒を貴重とした統一感あるノスタルジックな街並みがつくられたのである。その結果、観光客20万人→500万人に押し上げたのだ。すごい。

式年遷宮という「節目が存在する」ことで、伊勢という街全体の「代謝が上がる」。「代謝が上がる」ということは「変化がある」。「変化がある」ということは「魅力」に繋がる。

きっと、オリンピックもそう。

そして、それを応用すると…

『人の生き方』というのも「節目を設けて、そこに向かって努力する生き方」にする方が充実するし、自然と環境に合わせた変化できるのではないかと思った。目的を以って目標を設け、そこに向かった計画を立てる。

時には、戦時中の式年遷宮中断や、今回のコロナ禍でのオリンピック延期みたいに万事上手くいくとは限らないけれど。それはそれで、柔軟になれる努力をするチャンスと捉えれば良い。

次回の式年遷宮は、2033年。
伊勢神宮はもちろん、伊勢の街が次の時代に向けてどう変化しようとするのかにも着目しながら楽しみにしたい。

同時に、私自身にも節目を設けて。
12年後の2033年、どうありたいか、どうあれるか、を今から考えよう。そして、そこに向かって今を動かそう。魅力的なヒトになろう。

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