大ウケした授業から~日本語の発音が難しい国、そうでない国~
日本語の発音やイントネーションは
母国がどこであるかによって
大変難しいです。
例えば英語圏の方は、
「きょ」や「りゅ」などの
拗音(ようおん)が言えません。
東京が「トキオ」になってしまうのは
このためです。
りゅう、という名前の人は
「りゆう」と呼ばれても
許してあげてください。
長音(伸ばす音)や促音(小さい「っ」)にも
混乱します。
例えば
「おばあさん」と「おばさん」を
教える時は、
手を叩いて教えます。
こんな感じです。
Hey!
Clap your hands!(手を叩いて!)
1,2,3,4,5!!はい!
お!ば!あ!さ!ん!
1,2,3,4!!はい!
お!ば!さ!ん!
遊んでません😅
まじめな授業です😅
ベトナム人は
「つ」が「ちゅ」になってしまいます。
でも人間にとって
これは自然なことなのです。
小さい子どもが
「つみき」を「ちゅみき」と言いますよね。
「つ」の発音は本来、
とても難しいものなのです。
「つ」と「ちゅ」は
舌を当てる位置が若干違うので、
私はこんなグッズを使って
これに舌を描いて教えます。
宣伝ですみません😅
友人が開発した発音おたすけボードです。
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それでもこれはセンスの問題なので、
なかなか直りません。
上級になっても「つくえ」を「ちゅくえ」と
言う学生もいます。
日本人が「r」と「l」の
区別がつかないのと同じなので、
ベトナム人に会ったら
大目に見てやってくださいませ。
ミャンマー人は
イントネーションに悩みます。
日本語のイントネーションは
共通語であれば
「ド」の音と「ミ」の音しか
ありません。
例えば、
きもの→ドミミ
にほんごきょうし→ドミミミミドミ
明日はお休みなんですよ
→ドミミド ドミミミ ミドドドド
これが、ミャンマー人の場合
おかしくなります。
例えば、
わたし→○ドミミ
のところが、
×ドミド になってしまいます。
「なるほど」の意味の
「そうですか」→ミドドドドが
「本当?」の意味の
「そうですか?」→ミドドドミ
に
なってしまいます。
こちらもドレミ~♪で
歌ってきかせて教えますが、
なかなか直りません。
こちらもあたたかい目、いや耳で
見守って?聞き守って
くださいませ。
余談ですが、以前
初級を教えている時に
「Your lesson is melodious!
(あなたの授業は音楽的ですね)」
と
言われたことがあります。
いやね、
初級を教えるのって
日本語教師の皆さんは
重々ご存知だと思いますが、
体を猛烈に張って大変なんですよ😅
大きいジェスチャーしたり、
演技したりね😅
時にはヤクザになり、
時にはすぐ泣く人になり。
また話がそれました。
それに対して日本語がゼロレベルの当初から
発音やイントネーションが
キレイな国の学生もいます。
ウズベキスタン人、
ネパール人、
スリランカ人などです。
彼らのことばは
日本語と発音が
似ているのか、
同じ音で違う意味のことばが
存在します。
例えば、
授業中、速く課題が出来た
スリランカ人に
「速いですね」と言ったら
「ハヤイ、ハタライ、ダハヤイ」と
言われました。
ハヤイ=6
の意味だそうです。
ハヤイ(6)、ハタライ(4)、ダハヤイ(10)
つまり、6+4=10 です。
フィリピン人は初級初期を教えた数が
まだ100名もいないので
はっきり分からないのですが、
ある時
「扇風機」と言ったら
不気味なニヤニヤ笑いをしたり
顔を赤らめてうつむいてしまったり、
異様な雰囲気になりました😱
訳を聞いたら
「ぷうき=女性の生殖器」
なんだそうです。
いやん(/ω\)
昨日の授業で。
「無地」ということばを
教える時、
いつも真面目なネパール人の女の子たちが
「きゃははは~💕」
っと大笑いしました。
そこで、また「無地」というと、
ネパール人男性グループも
「うわははは!!!」と笑う。
何だと思って
「ネパール語で、どういう意味ですか?」
と聞いたら、
「おしり~💕」
「おしり?」
「違うよ先生、もっと悪いことばです」
ふむ。。。
とにかく
むじ=お尻に近い、悪いことば、らしい。
面白くなって
「それで無地がね…ほら、ここも無地で
…ピンクでも無地…黒でも無地ですよ」と
あえて「むじ」を連発するたびに
ぶわ~っ!!!と笑う。
あ~、面白い!
学生で遊んでしまった
悪い教師でした。
ありがとうございます!頂いたサポートは美しい日本語啓蒙活動の原動力(くまか薔薇か落雁)に使うかも?しれません。