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【終戦記念日】ヒロシマ・ナガサキを留学生にどう教えるか。


8月はただ単に
楽しいだけの月じゃない。


今日は終戦記念日。


私は戦争を知らないで育った。
だけどきっと
外国人よりは
原爆の恐ろしさを知っています。


夏休み明けに
核軍縮の授業があります。
今の時代に
とても大切な授業です。


戦争の痛みは決して
日本人だけのものじゃないし、
原爆によるものだけじゃない。


だけど、
被爆国である日本に産まれ育った
核軍縮を教える日本語教師として
ヒロシマ、ナガサキは
若い留学生たちに
教える責任があると思っています。


指定のテキストには
ヒロシマ、ナガサキのことは
1行も書いてなくても、それでも。


私は広島出身でも
長崎出身でもないから
きっとこの2県出身の方より
知識も強い想いも、足りない。


こんな私が教えるのは
おこがましいのじゃないか、と
思う気持ちもあります。


それでも、日本人として
特に若い外国人に
接する機会があるのなら
ヒロシマ、ナガサキのことは
真摯に伝えなければ
ならないはずです。


外国人は出身国によって
日本人より歴史を知っています。
だけど、そんな学生でも
被爆した人の子孫すら
未だに苦しんでいることを、
詳しく知らない。

黒い雨を、知らない。

影になった人を、知らない。



私は留学生に
この授業のときは
ヒロシマ、ナガサキの映像を
見せます。



それは
比較的穏やかなものを選んでも
凄惨で
目を背けたくなり
賛否両論あるのかもしれない。


だけど、
知っておいて欲しいから。
日本で勉強した人間として
どんなに核兵器の苦しみが
残忍で冷酷で
長年続くものなのかを。


今年の学生には
特に強く伝えたい。


歴史を詳しく
教わらないで、
というより
情報操作された歴史を
教わって来た国からの
留学生が多い、今年度。


核保有国を教えていたら
「インドが持っているなんて
 嘘です」と言った、男子学生。



核の怖さを知らない国の学生にこそ
教えなければなりません。



私は、こんな歌から
聞かせたい。



日本語が簡単な
「消えた8月」


中学や高校で
歌った人も多いでしょう。

消えた8月

熱い光の中で 僕は一枚の絵になった
熱い風の中で 君はひとつの石像になった

光に打たれて 僕は壁にとけた
風に吹かれて 君は大地に消えた


僕の好きな八月は 蝉と向日葵の夏
君の好きな八月は 銀河の下 星祭り


しかしすべては消えた
熱い風と毒された空気の中で
血の一滴すら流すことなく
僕は影になった 君は物になった
故郷(ふるさと)に 黒い雨が降る


熱い光の中で 僕は一枚の絵になった
熱い風の中で 君はひとつの石像になった

作詞 栄谷 温子 作曲 黒沢 吉徳

https://m.youtube.com/watch?v=o9FH8Bqt4MA


歌詞の一つ一つの意味を
動画を交えて、伝えたい。



爆心地の地表面の温度は
3,000~4,000度。


血も肉も骨すらも
跡形もなくなって、
影に、絵になった人。



黒焦げで石像になった人。

黒い雨を
少しでも暑さを和らげるために
大きな口を開けて飲んだ人。


布のように垂れ下がる皮膚。


被爆から20年して
亡くなった人。


今でも苦しんでいる
人がいる事実。


日本人なら知っていることを
知らない外国人に、伝えたい。


核の怖さを、具体的に。
嫌がられても。
面白くないと、思われても。


そして、
決して使ってはならないことを
どうにか少しでも
若い留学生の心に引っかかるように
働きかけたい。


微力でもいい。
少しでも、1人でも多く
分かって欲しい。世界中の人に。


核兵器は決して
使ってはならないんだ。





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