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カンニングのスペシャリスト輩出国

13日の金曜日。


各担任の先生から、
オンラインで実施していた
日本語能力試験、聴解テスト模試の
回答用紙を頂きました。

私は学生に会えないので
こうやって担任の先生に
集めてもらっています。

早速、残業して採点するとしよう。

真面目だけどレベルはいまいちな
Aクラス(仮名)から。

中でも熱心なベトナム人くん。
う〜ん、合格ラインに行かないなぁ。
もうちょっとなんだけど。

ベトナム語は日本語と
真逆と言われています。
特に日本語の発音は
ベトナム人にはとても難しい。


だから聴解だって
大変なのです。
ギリギリまで聴解スクリプトを
聴き込むように言っておこう。


この彼と真面目さを競う
ウズベキスタンちゃん。


ん〜、厳しいなぁ。
もっと行けるかと思ったけど。


ウズベキスタン人には
日本語の発音は簡単です。


また、自分の主張を
はっきりと口にする国民性から
会話は流暢なのですが、
テストとなると
一筋縄ではいかないようです。


何とか合格させてあげたい。
悩ましい。


おっ!
ネパールくん2人、
合格ライン超えてる!
よしよし、頑張っていたものね❤️


ネパール人の学生は授業中
本当に熱心に参加してくれます。
もちろん学生にもよりますが、
嬉しい限りです。


この2人の結果が
クラスを引っ張ってくれそう❤️


と思ったら、


あれ?
S国Aくん、
もの凄い得点が高い!
これ、N2の模試だけど
いつもN3でも
ちんぷんかんぷんなのに...。


嫌〜な予感...。


S国Bくんも高得点だ!
あぁ、やっぱり回答が
まるっきり同じだ。
BくんもN3でも厳しいから、
もしや別クラスから
回答を仕入れたな〜!


S国というのは
カンニングのスペシャリストが多く、
毎回N3でも怪しいのに
N1合格者を多数
輩出している国であります。


N1ってね、
日本人でも難しいんですよ!
それを合格する訳です。
N3もダメなのに、毎回何人も。


こちらが
「カンニングしても意味ないですよ」
「模試の点数が悪くても
 成績は下げませんよ」
「自分の間違えやすいところを知りましょう」
「カンニングは恥ずかしいと思って」など
口酸っぱく言っていても
習慣として染み付いている血が
実に巧妙に答えを盗むのです。


今やスマホが普及して
そんなことはなくなりましたが、
7年ほど前は
はるか平原の彼方にいる
サバンナのゾウが
見える自慢を
学生たちはよくしていました。


視力は3.0だとか4.0だとか...。


テストの回答用紙を見るくらいは
訳ないですよね...。


テストの高得点の学生は
いつもなら読み上げて
ベタ褒めするのですが、
やめておこう...。



気を取り直して、次。


真面目だしレベルも高い
Bクラス(仮名)

前回N1の模試で
合格ラインが多数いて
N2レベルの学生でさえ
余裕で点を取っていたので、
褒めに褒めちぎったクラスです。



今回は同時刻に
N1対象者はN1の読解などを
その他の学生はN2聴解を
やらせました。



そのN2分の採点です。


前回N1で2番目に
高得点だった中国くん。


...あれ?


猛烈に点数低いんですけど...。


もしかして、
ブルータスお前もか?


今回はN1くんが
別テストをやっていたから
教えて貰えなかった?

私、開始前に
散々カンニングはダメって
言いましたがね。
その理由もねちっこく
伝えたつもりですが。

......次。


おぉ〜。


S国のCくん!
合格ライン超えてる。
頑張ったね〜。


S国のDくんも!


S国のEくんも!


S国のFくんも!


......おいこら...。



S国7名。



全員答えが全く同じなんですけど...。


ちなみに先ほどのAクラスの
AくんとBくんの回答も
全て同じなんですけど...。

何だかハラワタ煮えたぎって来たわ。


S国って、
S国の人はみんな友だち!
っていうノリで
同国内では顔見知りが
多いんですね。


5年ほど前に卒業した学生と
今の学生とが面識があるのも
普通なんです。

皆、助け合って生きているんです。
他クラスの答えを教えて貰うなんて
訳ないです。

素晴らしきかな、人生。


どうやって叱ってやろうか。


まぁ、ここは
クラス内で最高に真面目な
M国くんの採点をして
心を落ち着かせよう。

ちなみにイケメンです。
どれくらいイケメンかというと
note界イチオシの
タルイタケシさんにそっくりです。


きゃ〜っ❤️


採点、採点。


M国く〜ん。


なかなか出てこないな。


あれ?


採点終わっちゃった。


...まさかまさかの...



未提出かい‼︎



そんな訳で
カリッと唐揚げが
揚がるくらいのハラワタで
保育園にお迎えに行ったら、


担任の先生から
おずおずと渡されたお手紙。


園長先生と栄養士さんとの
面談でこちらが出した
調理の要望についての
回答でした。


その内容にドッカーンと噴火した
訳でありますが、
それはまた別のお話に。



そんなこんなで言い訳です。
怒り心頭でしてね、
つい寝てしまいまして
210日続いた毎日更新が
途切れてしまいました。



怒るとロクなことが無いですね。

ありがとうございます!頂いたサポートは美しい日本語啓蒙活動の原動力(くまか薔薇か落雁)に使うかも?しれません。